水回りの仕上げ材として定番の「タイル」。
最近はデザイン性の高さからDIYでも人気ですよね。
タイルは汚れが付いても簡単に掃除できるところが良いですが、こびりついてしまった接着剤はなかなか取れないですよね。
そこで今回は『タイルにこびりついた接着剤の取り方』をご紹介します。
お困りの際はぜひ参考にしてみてください!
目次
まずは作業前に接着剤の種類を確認しよう!
現在、市販されている接着剤の種類は多種多様。用途に応じて成分が違います。
もちろん、接着剤の成分が違えば、取るときに効果的な方法も違ってきます。
タイルにこびりついた接着剤を取るには、その成分が何か確認するのが近道ですので、まずは使用した接着剤やそのパッケージが手元にあれば、ご確認ください。
以前に接着剤で取り付けたものが取れた場合など、接着剤の成分がわからない場合も多いと思います。
そんな時には、この後に挙げる方法を気軽にできる順に試してみて下さい。
タイルにこびりついた接着剤の取り方
こびりついた接着剤をきれいに取るには、タイルと直に接している接着剤の接着面に直接働きかけることが効果的です。
立体的にこびりついてしまった接着剤は、プラスティック製のヘラでこすり落とせないか試してみて下さい。
(※ヘラがなければ、使わなくなったプラスティック製のカードでも代用できます)
固まった後にゴムのように弾力がある弾性接着剤はカッターで削り取ることができます。
以上のように、作業に入る前にはできるだけ接着剤を取り除いておきましょう。
①お湯を使った方法
図工の時間にもお馴染みの木工用ボンドは水溶性の接着剤です。
接着してすぐならば水でも取れますが、既に固まって長い時間経過したものは、お湯を使う方が取りやすくなります。
【用意するもの】
✔ ぬるま湯
✔ タオル
手順
タオルをぬるま湯に浸して絞り、タオルを接着剤に当てふやけてきたら拭き取りましょう。
②ドライヤーを使った方法
DIYの流行でグルーガンは一気に身近になりましたね。
グルーガンは温めることで溶け出し、冷えることで固まる性質を利用して物と物を接着しています。
ですので、はがしたいときには再び温める方法が効果的です。
【用意するもの】
✔ ドライヤー
✔ 軍手またはタオル
手順
ドライヤーの温風で接着剤を温め、溶け出してきたら軍手やタオルを使ってはがしましょう。
③消毒用エタノールを使った方法
アルコールは除菌用としてお家で利用されている方も多いと思います。
アルコールには有機物を溶かす性質がありますので、接着剤の成分を溶かして取りやすくします。
アルコールはドラッグストアで手に入るので、気軽に試せる方法ですね。
【用意するもの】
✔ 消毒用アルコール
✔ 布
手順
アルコールを湿らせた布で接着剤を拭き取りましょう。
④除光液を使った方法
除光液にはアセトンという成分が入っています。
このアセトンに接着剤の成分を溶かす働きがあり、その性質を利用した方法になります。
【用意するもの】
✔ 除光液
✔ ティッシュ
✔ ラップ
✔ 布
手順
- ティッシュに除光液をしみこませます。
- タイル上の接着剤に①を被せます。
- 2の上からラップを被せ、10分ほど置きます。
- 接着剤が柔らかくなってきたら、布で拭き取ります。
- 接着剤を取った後は、除光液がタイルに残らないようにきれいに水拭きします。
⑤ベンジンを使った方法
ベンジンは衣類の油汚れを落とすときに使う溶剤です。
そのベンジンには、接着剤の成分を溶かす働きもありますので、その性質を利用した方法になります。
ちなみに、ベンジンは薬局やドラッグストアで売っており、比較的簡単に手に入ります。
【用意するもの】
✔ ベンジン
✔ 布
手順
- ベンジンを布に染み込ませます。
- 1をタイル上の接着剤に当て、接着剤が柔らかくなってきたら拭き取ります。
- 接着剤を取った後は、ベンジンがタイルに残らないようにきれいに水拭きします。
⑥ラッカーシンナーを使った方法
ラッカーシンナーとは、粘度の高いラッカー系塗料を使いやすくするために薄める溶剤のことです。
プラモデルやDIYでラッカー系塗料を使う方にはなじみがあると思います。
ラッカーシンナーには酢酸エチルやトルエンなど、接着剤の成分を溶かす成分が含まれているため、接着剤をキレイに取ることができます。
【用意するもの】
✔ ラッカーシンナー
✔ 布
手順
- ラッカーシンナーを布に染み込ませます。
- 1をタイル上の接着剤に当て、接着剤が柔らかくなってきたら拭き取ります。
- 接着剤を取った後は、ラッカーシンナーがタイルに残らないようにきれいに水拭きします。
⑦接着剤専用はがし剤を使った方法
接着剤はがし液、剝離剤、リムーバーなどの名前で、接着剤をはがすためのはがし剤が市販されています。
接着剤の成分に合わせてはがし剤も多くの種類がありますので、買いに行く際は使った接着剤のパッケージを持っていくと合った商品が見つけやすいでしょう。
接着剤の成分がわからない場合は、多くの種類の接着剤に対応している商品がありますので、そちらを選びましょう。
⑧テープはがし・粘着剤はがしを使った方法
こちらは本来、テープやシールをきれいにはがすための製品です。
しかし、接着剤をはがすときに効果があることがあります。
接着剤専用はがし剤とテープ専用はがし剤はどちらも有機溶剤やオレンジオイルなどを使用しており、成分が似ているからです。
お手元にありましたら、ぜひ試してみて下さい。
⑨サンドペーパー・やすり・砂消しゴムを使った方法
接着剤は物と物をくっつけるために開発されています。
完全に固まってしまい時間が経過したら、どうしても取れないこともあります。
そういうときの最後の手段として、削り取るという方法があります。
【用意するもの】
✔ サンドペーパー、やすり、砂消しゴムのいずれか
手順
タイルを傷つけないように、接着剤のみをすこしずつ削り取って行きます。
タイルを傷つけない限界まで接着剤を削ってから、④除光液⑤ベンジン⑥ラッカーシンナー⑦専用はがし剤を使うと残りの接着剤がきれいに取れることもありますので、試してみて下さい。
接着剤をはがす際の注意点やコツ
①タイルにはあまり力を入れすぎない
タイルは耐久性に優れていますが、力をかけると割れたり傷ついたりします。
今回、ご紹介した中にはカッターを使う方法や、サンドペーパーなどで削るという方法がありますが、これらの方法は力を入れすぎてタイルや目地を傷つけてしまうこともあります。
そのため、作業中は力を入れすぎず、小さな力から様子を見ながらゆっくり作業を行うようにしましょう。
②作業中に接着剤がついてしまったら、固まる前に対処しよう
瞬間接着剤はすぐに固まって取れなくなります。
しかし、その他の接着剤は固まる前であれば、比較的簡単に取り除けます。
もし、接着剤が本来の目的と違う場所についてしまったなら、落ち着いてすぐに布で拭き取るようにしましょう。
まとめ
まとめ
✔ 接着剤の成分によって、効果的な対処方法が異なる。
✔ 水性の接着剤はお湯で取れる。
✔ グルーガンに使う接着剤はドライヤーの温風で取れる。
✔ 除光液や身近な溶剤も接着剤を取ることに有効。
✔ 各成分に合わせた接着剤専用のはがし剤が市販されている。
✔ どうしても取れないときはサンドペーパーなどで削り取る。