バーベキューの火おこしに着火剤を使う人も多いと思いますが、使いきれずに残ってしまうことも多いですよね。
そんな時、着火剤をどう処分したら良いか悩んでしまいがちです。
ジェル状の着火剤を捨てたいけど
捨て方に困る— きり山 (@kiriyamarin) January 20, 2014
使いかけの着火剤を自宅に保管しておくのも怖いですし、かといって燃えるゴミに捨てて良いの?と疑問に思う人は多いです。
そこで今回は、そんな不要になった着火剤の正しい捨て方(処分方法)をご紹介します。
目次
着火剤には「固形」と「ジェル」の2タイプある!
一言に着火剤と言っても、実は固形タイプとジェルタイプの2種類があるのをご存知でしょうか?
タイプによって捨て方も変わってくる場合もあります。
まずは簡単にその2つのタイプの着火剤の違いについてお話しします。
①固形タイプ
初心者にも使いやすいのはこの固形タイプになります。
木質のブロックにオイルなどの染料をしみ込ませたもので、揮発性の高いジェルタイプと比べて安全性が高いと言われています。
時間が経つとしみ込んでいる石油系の成分が揮発し、着火剤としての効力が弱ってしまうことがあります。
そのため、余ってしまった着火剤を来年も使用するといったことは難しそうですが、なかには長期保存しても油分が揮発しにくく、安定した着火力が維持できるタイプのものもあるようです。
使い切る自信がない場合は、そういった特徴のある着火剤を選ぶと良いでしょう。
②ジェルタイプ
ジェルタイプは、メタノールが主成分の着火剤になります。
パック入りとチューブ入りとありますが、恐らくチューブ入りのジェルタイプの着火剤を見たことのある人は多いのではないのでしょうか?
チューブタイプの着火剤は、炭に直接塗って着火します。
着火力は高いですが、メタノールは揮発性が高いので引火しやすく大変危険です。そのため、取扱いには注意が必要です。
絞りだした着火剤にすぐに火を付けずにそのまま放置すると、蒸発したメタノールが空気中に拡散し爆発性の混合ガスを作りだし、火をつけた瞬間に爆発する可能性もあります。
また、使いかけの着火剤も自宅で保管している間に、容器の中で着火剤が気化し、爆発性混合ガスがたまり容器がパンパンになります。
火の気のある場所でチューブの蓋を開封したら、爆発の危険もありますので十分注意しましょう。
着火剤の正しい捨て方
上記でお話した通り、特にメタノールが主成分となるジェルタイプの着火剤の処分には注意が必要です。
危険性を知り、正しい処分方法を知っていないと大変な危険を招く可能性があります。
ここから、着火剤の正しい捨て方についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしみてください。
①ごみの出し方は、市町村によって異なる
着火剤のゴミ出し方法は、住んでいる地域によって様々です。
固形タイプもジェルタイプもどちらも燃やせるゴミで出して良い地域もあれば、どちらも出せない地域もあります。
ある地域では、ジェルタイプは廃棄取扱業者へ、固形は清掃センターへ直接持ち込みができるものの有料だったりもします。
また、ジェルタイプの着火剤も、少量であれば紙や布にしみ込ませて燃やせるゴミに出して良い場合もあります。
地域によって異なるため、一度自分が住んでいる地域のゴミ分別表を確認し、分からなければ自治体へ確認してから捨てるようにしてください。
②着火剤の安全なゴミ出し方法
燃やせるゴミで出して良いと言われても、ゴミステーションやゴミ収集車内で引火する可能性も否定できません。
心配な場合は、着火剤を濡れた新聞紙で何重かに包み、ビニール袋に入れて捨てると安心でしょう。
また、ジェルタイプの主成分であるメタノールは、非常に水に溶けやすく、希釈することで引火性を下げることができます。
希釈したうえで、紙や布にしみ込ませてビニール袋に入れて捨てると安心です。
③着火剤は一度で使い切ろう
燃やせるゴミで手軽に出せる地域は良いですが、処分するのが難しい地域に住んでいる方は、着火剤を余らせてしまうと処分が厄介です。
また、保管しておくのも爆発性混合ガスが溜まることを考えると怖いですよね。
そのため、着火剤は一度で使い切ってしまいましょう。これが最も簡単で安全な方法です。
使い切れなかった場合は、バーベキューをよくやる知人にあげたり、バーベキュー場で周囲のグループに声を掛け、欲しがっている人を探してあげてしまいましょう。
着火剤の代用品
着火剤を使いきれなくて処分に困る場合は・・・
- はじめから着火剤を使わない
- 着火剤を使いきれる量だけしか用意せず、足りなかった場合には着火剤を使わない方法で火をつける
という選択肢もあります。
着火剤を使わずに火をつける方法を知っているとなにかと便利でしょう。
①新聞紙
一番の王道は、新聞紙を使った方法です。
【用意するもの】
✔ 新聞紙のみ
手順
- 新聞紙を長さ20㎝の棒状にしたものを10本ほど用意します。
- それを井げた型に交互に6段ほど組み上げていきます。真ん中に隙間を作るのがポイントです。
- 周りに大きめの炭を置き、新聞紙を固定します。この配置により、炭に火がうつりやすくなります。
- 井げたの真ん中につくった隙間に、火のついた新聞紙を入れ、しばらく待つと自然に炭に火がうつります。
②牛乳パック
牛乳パックは表面がパラフィンワックスという石油原料の素材で加工されているため、良く燃えます。
新聞紙より長く燃え、燃えカスも少なくて済みます。
【用意するもの】
✔ 牛乳パック
✔ はさみ
手順
- 牛乳パックを2-3㎝の太さの短冊状に切ります。
- 切った牛乳パックをおみくじを結ぶ要領でまるめます。
- ②で結んだ牛乳パックに、次々と短冊状に切った牛乳パックを結んでいき、ボール状にします。途中、おにぎりを作るように、ぎゅっと握りながら作っていきましょう。
- 丸めてボール状にした牛乳パックをコンロの真ん中に置きます。
- 周囲を囲むように炭を並べていきます。てっぺんは少し隙間を作っておきます。
- てっぺんの隙間に火を付け、しばらく待つと炭に火がうつります。
他にも、バーベキュー場の周りに落ちている小枝や松ぼっくりを拾って着火剤として使う方法もあります。
その場合は、しっかり乾燥しているものを選ぶというのがポイントとなります。
着火剤不要の炭という商品も売られており、マッチ1本で1分もかからずに着火できる優れもので、これでしたら着火剤の処分に困らず、簡単に火もつくので良いでしょう。
バーベキューの買い出し時や作業中には、着火剤の処分のことまで考えることはないと思いますが、余ってしまうと非常に厄介です。
終わった後のこともしっかり考えて、計画的に購入・使用していきましょう。
まとめ
まとめ
✔ 着火剤には、固形タイプのものとジェルタイプのものとあり、ジェルタイプは着火力は高いが主成分となるメタノールは揮発性が高く大変危険なため取り扱いには注意が必要。
✔ 着火剤のゴミ出し方法は、地域によって様々なため、処分する前に自分の住んでいる地域の自治体へ連絡し、確認してから捨てる。
✔ 燃やせるゴミで出して良い場合も、着火剤を濡れた新聞紙で何重かに包み、ビニール袋に入れてから捨てるとより安心。
✔ 着火剤の処分のことを考えると、一度で使い切ってしまうのが最も良い方法。
✔ 新聞紙、牛乳パックなど身近なものも着火剤として使えるため、着火剤を買わない、もしくは確実に使い切れる量だけ用意すると処分に困らなくて済む。