簡単・手軽に染められる「毛染め液(ヘアカラー)」。
自宅で、好きな時期、好きな時間に染められて便利ですね。
ところが、やっかいなのは、毛染めをしている時に、毛染め液が周囲についてしまうこともあります。
特に、畳に毛染め液がついてしまった場合は、もう取れないのかと不安になりますね。
金欠のため数年かぶりに市販のヘアカラー。新聞ひかずにやったら畳に飛び散って悲惨なことに。終わってる…
— まる (@mamamarumamama) June 23, 2011
畳と敷き布団にヘアカラーがついてしまった。落とす方法はないらしい。あじゃぱー
— オルー【11/4アキケット@セリオンプラザ】 (@ore_orue) July 30, 2010
しかし、じつは簡単に落とせる方法があるんです!
そこで今回は、畳についた毛染め液(ヘアカラー)の落とし方をご紹介していきます。
目次
毛染め液(ヘアカラー)の成分と落とすためのポイント
毛染め液(ヘアカラー)のほとんどは、1剤と2剤の2つに分けられており、成分にそれぞれ違いがあります。
1剤と2剤の成分
- 1剤の成分:酸化染料・PH調節剤(アルカリ剤)・クリーム基材・コンディショニング剤・香料、安定剤、溶剤
酸化染料は酸化反応によって発色する性質を持ち、PH調節剤は、キューティクルを開かせてメラニンの分解を促します。
そのほかに、1剤をクリーム状にするクリーム基材、髪の栄養のためのコンディショニング剤、香料や安定剤などが入っています。
- 2剤の成分:酸化剤(過酸化水素水)・PH調節剤(リン酸など)・乳化剤、溶剤
1剤の酸化染料を酸化して発色させる酸化剤と、酸化剤を保存するためのPH調節剤が入っています。
1剤はアルカリ性、2剤は酸性と、性質の異なる材料が入っていますので、毛染め(ヘアカラー)する直前に混ぜて使用します。
1剤と2剤を混ぜたばかりの毛染め液(ヘアカラー)は白っぽく、色が出ていませんが、時間が経つと、酸化した染料が発色していってしまいます。
畳に毛染め液(ヘアカラー)がついた時は、発色して畳に付着する前にできるだけ早く拭き取ることがポイントです。
畳についた毛染め液(ヘアカラー)の落とし方
それでは、ここで畳についた毛染め液(ヘアカラー)の落とし方をご紹介します。
①台所用中性洗剤を使った方法
台所用中性洗剤は、畳に付着しようとする毛染め液(ヘアカラー)を表面に浮かせてくれる働きがあります。
畳についたばかりの毛染め液(ヘアカラー)でしたら、下記の方法だけで取れる場合があります。
【用意するもの】
✔ キッチンペーパーまたはいらなくなった布(数枚)
✔ 台所用中性洗剤
手順
- キッチンペーパーまたはいらなくなった布で、畳についた毛染め液(ヘアカラー)を拭き取ります。
- 新しいキッチンペーパーまたはいらなくなった布に、台所用中性洗剤をつけます。
- 2のキッチンペーパーまたは布を、畳に毛染め液(ヘアカラー)がついて残った部分に軽い力で押しあて、拭き取ります。
- 汚れがとれたら水に濡らしたティッシュペーパーで洗剤を拭き取り、乾いたキッチンペーパーで再度拭き取り、畳の水気を拭き取ります。
それでも、毛染め液(ヘアカラー)が残ってしまった!そしてみるみるうちに発色してしまった!という場合は、次のステップに進みましょう。
②マニキュア除光液を使った方法
マニキュア除光液の成分である「アセトン」は、水溶性でない液体を溶かす役割があります。
【用意するもの】
✔ マニキュア除光液
✔ 化粧用コットン
✔ キッチンペーパー
手順
- 化粧用コットンにマニキュア除光液をしみこませます。
- 畳に毛染め液(ヘアカラー)がついた部分に、マニキュア除光液をしみこませたコットンをつけて、軽い力でこすり落とします。
- 汚れが取れたら、濡らしたキッチンペーパーで、マニキュア除光液で拭いた部分を拭き取り、最後に乾いたキッチンペーパーで畳の上の水分を拭き取ります。
※マニキュア除光液は強い臭いがありますので、必ず窓を開けるなどして換気を良くしてから汚れ落としをしましょう
マニキュア除光液がない場合は、上記と同じ手順で、消毒用エタノールを使って汚れ落としをしてもOKです。
それでも、畳についた毛染め液(ヘアカラー)が落ちない!という場合は次のステップに進みます。
③塩素系漂白剤を使った方法
こちらは塩素系漂白剤を使って、畳についた毛染め液(ヘアカラー)を漂白して落とす方法です。
塩素系漂白剤は、毛染め液(ヘアカラー)だけでなく、色がついたものを漂白させてしまいますので、作業前に必ず畳の目立たないところで変色しないかどうか確認してから、作業を行ってください。
【用意するもの】
✔ 塩素系漂白剤(ハイター、キッチンブリーチなど)
✔ 台所用ゴム手袋
✔ キッチンペーパーまたは化粧用コットン
✔ ラップ
✔ 雑巾またはいらなくなった布
手順
- キッチンペーパーまたは化粧用コットンに、塩素系漂白剤を染み込ませます。
- 畳についた毛染め液(ヘアカラー)部分に、1のキッチンペーパーまたは化粧用コットンをつけ、その上にラップをかけます。
- 様子を見ながら30分ほど湿布します。
- 毛染め液(ヘアカラー)が取れたら、雑巾またはいらなくなった布でしっかり水拭きし、畳についた塩素系漂白剤を拭き取ります。
- 乾いた雑巾またはいらなくなった布で、畳についた水分を拭き取ります。
※手指の荒れを防ぐためにも、作業中は必ず台所用ゴム手袋を着用しましょう。
それでも落ちないという場合は、無理は禁物!
畳についた毛染め液(ヘアカラー)の落とし方をご紹介しましたが、それでも色が落ちない場合があります。
もともと髪を染めるために出来ている毛染め液(ヘアカラー)なので、畳についた場合も、1度ついてしまうと完全に取るのは難しいです。
毛染め液(ヘアカラー)が取れないからと言って、何度もマニキュア除光液で拭き取ったり、塩素系漂白剤で湿布することを繰り返すと、畳そのものを傷めてしまう可能性があります。
どうしても落ちないという場合は、無理は禁物です。
とても汚れが目立っていたり、汚れが広範囲になっている場合などは、上からカーペットを敷いたり、畳の張替えなどを検討してみましょう。
まとめ
まとめ
✔ 毛染め液(ヘアカラー)は、1剤(酸化染料など)と2剤(酸化剤など)に分かれている。
✔ 1剤はアルカリ性、2剤は酸性で、毛染めする直前に混ぜることで毛染め液(ヘアカラー)で発色する。
✔ 畳に毛染め液(ヘアカラー)がついた時は、発色して定着する前になるべく早く拭き取る。
✔ ついたばかりの時は、台所用中性洗剤で拭き取るとキレイに取れる場合がある。
✔ マニキュア除光液または消毒用エタノールで拭き取っても効果的。
✔ それでも毛染め液(ヘアカラー)が落ちない場合は、塩素系漂白剤を使って落とす方法がある。
✔ 塩素系漂白剤を使用する場合は、畳の目立たないところで変色しないかテストしてから行う。
✔ どうしても毛染め液(ヘアカラー)が落ちない場合は、無理をしない。畳の張替えや、カーペットを敷くなどして工夫をする。