汚れた布団を叩いてほこりを落とすと、布団の中から粉が噴き出してくるため汚れが落ちたような気になってしまいます。
しかし、布団叩きは汚れを落とすところか逆効果になっている場合があります。また、布団たたきをすると音がうるさく近所迷惑になってしまったり、布団を傷める原因となってしまいます。
それでは、布団の中に潜んだダニやほこりはどのように落としたらよいのでしょうか?
そこで今回は、布団叩きを行うとなぜ逆効果になるのか。近所迷惑にならない布団のダニやほこりを落とす方法についてご紹介します。
目次
布団叩きはダニに効果があるの?
結果からいえば、布団叩きをするだけではダニやほこりを完全に取り除くことはできません。
むしろ、布団を叩くとダニの死骸や排せつ物が布団の中で砕かれることで、羽毛や綿に張り付いて取り出しにくくなってしまいます。
また、布団を叩くと細かく砕かれたダニの死骸やフンなどが布団の外に出てきてしまいますので、それを吸い込むと病気やアレルギーの原因になってしまいます。
布団叩きはご近所トラブルにもなりかねない
布団たたきのデメリットは、ダニや汚れを除去できないことのほか、ベランダなどで布団を叩くと音が響き、近所迷惑になってしまうということです。
また、布団を叩くと汚れやほこりが周囲に巻き散らされますので、これを不快に思う方も少なくありません。
布団叩きは、使い方によって効果的にダニやほこりを除去できますが、使い方を誤ると逆効果になるばかりかご近所トラブルの原因にもなりますので注意しましょう。
布団たたきの解決方法&コツ
布団叩きだけではなかなか効果的にダニやほこりを除去することができません。しかし、ほかの方法と組み合わせることにより、ダニやほこりをきれいに取り除くことができます。
布団叩きをするのであれば、まず天日干しをしてから布団たたきをしましょう。
①布団叩きの基本的な使い方
布団から出るほこりには、ダニの死骸や排せつ物が含まれています。
そのため、布団叩きを行う前には布団の中に潜むダニを駆除する必要があります。
そのほか、布団の中にはお部屋の中に入り込んだ花粉が入っている場合が考えられます。そのため、布団叩きを効果的に行うためには、次の方法を試してみましょう。
【用意する物】
・布団干し袋
・布団たたき
・掃除機
汚れ
手順
1.天日干しにする
布団をそのまま天日干しにしても、ダニが布団の中のより深くに潜り込むだけで死滅しません。そのため、天日干しする前に布団干し袋の中に入れ、ベランダ、または車のボンネットなどに日当たりの良い場所に天日干しにしましょう。天日干しは片側1時間から 2時間を取行ってください。
2.布団叩きを使って表面をなでる
布団叩きを使ってほこりやダニを叩くと、布団の中でダニの死骸が粉々になってしまったり、周りに舞い散ってしまう場合があります。
また、布団叩きを使ってあまり強く布団を叩くと布団を傷めてしまう原因になります。布団を叩いたりせず、布団の表面をなでるようにして使いましょう。布団叩きは裏側にブラシが付いたタイプのものがおすすめです。
3.掃除機でほこりを吸い込む
最後に掃除機を使ってダニの死骸を吸い取ります。平らな場所に布団を置いたら掃除機をゆっくりと移動させ、片面3分から5分程度時間をかけてゆっくりと掃除機を動かして下さい。
布団叩きは撫でるように使えば音もせずほこりやダニが飛び散ることはないので、近所迷惑にならずにすみます。
しかし、マンションや集合住宅にお住まいの方は、時間帯によって掃除機の音が迷惑になるばあいがありますので、時間帯には注意しましょう。
②布団乾燥機を使ったダニの駆除方法
ダニは温度50℃以上の場所では生きることができません。そのため布団乾燥機など、熱を加えるとダニを死滅させることができ、音もしないため苦情になることはありません。
布団乾燥機を使ったダニの駆除方法は次のものになります。
【用意する物】
・布団乾燥機のみ
汚れ
手順
1.布団乾燥機を用意します。
2.20分から30分程度を目安に布団乾燥機をかけましょう。
3.布団乾燥機を布団全体にあてます。
布団乾燥機がない場合はコインランドリーの乾燥機を利用することもできます。
コインランドリーの乾燥機は、ご自宅用の布団乾燥機よりも温度が高いため、効率よくダニを死滅させることができます。
ただし、羽毛布団はコインランドリーの乾燥機に入れると生地や羽毛が傷んでしまいます。羽毛布団やポリエステルなど、熱に弱い生地の布団をご使用の場合は、ご自宅の布団乾燥機を利用しましょう。
③アイロンを使ったダニの駆除方法
アイロンは100℃以上の高温が出ますので、効率よくダニを死滅させることができません。
布団にアイロンをかけるときは、必ずスチームをつけましょう。スチーム機能を使わずアイロンを直接布団に充てるのは、生地を傷める原因となりますのでやめてください。
【用意する物】
・スチームアイロン
・あて布(タオルやハンカチなど)
・掃除機
汚れ
手順
1.まず始めに、カーテンをかけるなどしてお部屋を暗くしておき、ダニが布団の表面に出て来るよう下準備をします。
2.アイロンをスチーム機能の設定にする、温度は80℃以上に設定します。
3.布団の表面にタオルやハンカチなどあて布をして、1カ所につき3秒以上スチームを当てます。
4.スチームを当て終わったら少し冷まし、そのあとで天日干しします。
5.天日干しした布団を取り込み掃除機でダニの死骸を吸い取りましょう。
④熱湯を使ったダニの駆除方法
ダニは熱に弱いため、60℃以上のお湯であれば死滅させることが可能です。ネットを使えば特別な道具は必要ありませんので、どのご家庭でも簡単に行える方法としておすすめです。
布団は素材によって70℃以上の熱湯をかけると生地を傷めてぼろぼろになる可能性がありますので、お湯の温度は60℃程度を目安にして下さい。
【用意する物】
・お湯のみ
汚れ
手順
1.浴槽に 60℃程度のお湯を張ります。
2.布団はあらかじめ浴槽に入る程度の大きさに折り畳んでおきましょう。
3.お湯を張った浴槽に布団を沈め、10分程度放置します。
4.10分経過したらお湯を抜き、浴槽のヘリに布団を立て懸けておき、水気を切りましょう。
5.水が滴り落ちない程度に水気を切ったら、洗濯機に入れて脱水して下さい。
6.物干し竿に布団をかけて風通しの良い半日陰で干しましょう。
布団叩き以外のダニの駆除方法【ダニ駆除剤】
ダニは薬剤を使っても駆除することができます。ダニの駆除剤はスプレー型と燻製型の二つのものに分けられます。
①スプレーのメリット
スプレー型のメリットは布団に吹きかけるだけですので手間がかからずだれでも簡単に行うことができます。
その商品によって吹きかける量や時間は異なりますが、どんな商品でも大体10分程度で布団の中に潜むダニを除去することができます。
②スプレーのデメリット
スプレーのデメリットは布団の表面にいるダニしか駆除できないということです。
ダニを完全に除去したいのであれば毎日こまめにスプレーを吹きかける必要があります。
また、お肌の弱い人はスプレーの成分でかぶれや指針が起こる場合もありますので注意が必要です。
③燻製型のメリット
燻製型のメリットは、布団以外にもお部屋の中に潜むダニを一度に駆除できるということです。
ダニは布団ばかりでなくカーペットや畳など、ほこりの溜まりやすい場所に潜んでいます。
これを一度にお掃除するのは大変ですが、燻製型の薬剤を使用すれば手間もかからず一気にダニを駆除することが可能です。
④燻製型のデメリット
燻製型のデメリットは、使用する前にパソコンなどの機械類や食器類を片づけたりカバーをかけるなどして下準備が必要であるということです。
また、マンションなどでは窓からニオイが周囲に漏れる場合も考えられますので、あまりおすすめできません。
燻製型の薬剤を使えば1時間から2時間程度で作業が終わりますが、その後拭き掃除が必要になったり手間がかかります。
また、一度だけではダニを死滅させきることができませんので、2週間から3週間に一度は薬剤を使ってダニの駆除しなければいけません。
⑤エアコンを利用する
ダニは高温以外に乾燥が苦手です。そのため、室内はなるべく乾燥させておいた方がダニが繁殖しにくくなります。
そのため、特に湿気がたまりやすい梅雨の時期には注意が必要です。頻繁に布団叩きなど、布団のお手入れが難しい方はエアコンを利用しましょう。エアコンはドライモードで1時間程度運転さすれば十分です。
また、お出かけ中にタイマーをセットしておけば、電気代の節約にもなり、お部屋の湿気を防ぐことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は布団叩きの正しい方法と効果的にダニを除去する方法について紹介しました。布団叩きを使うときは・・・
・布団はまず天日干しをしてから布団を叩く。
・布団干し袋の中に入れてから天日干しにする。
・布団たたきは叩かず、表面をなでるようにして使う。
・布団叩きや掃除機を使う場合は時間帯に注意する。
・天日干しにして布団叩きを使った後は、掃除機を使ってダニの死骸を吸い取る。
・布団叩きを使う前に布団乾燥機を使って布団に熱を加え、ダニを死滅させる。
・アイロンのスチームを布団にかけてダニを駆除する。
・スプレーや燻製剤などの薬剤を使ってダニを駆除する。
以上の方法を試してみて下さい。
布団の汚れやほこり、ダニをそのまま放置すると気管支を傷めたりアレルギーの原因になってしまう可能性があります。
また、汚れたままの布団で眠っても良質な睡眠は得られません。布団は定期的にお洗濯することのほか、これまで紹介した方法でダニを駆除し、定期的にお手入れをして快適な睡眠を手に入れましょう。