塗装するときに仕上がりがきれいになる「ラッカースプレー」。
安く手に入ってDIYには重宝しますね。
ラッカースプレーは強い臭いがするので外で作業することも多いと思います。
しかし、うっかりコンクリートやアスファルトにラッカースプレーを付けてしまうこともあります。
ラッカースプレー使用中、スプレーなんかしばらく使ってないなぁ(´▽`)風がけっこうあるからか中々均一にならん…周りのコンクリートがうっすら着色してきてるような(^◇^;)
— p (@kayuu1230) August 16, 2012
一人暮らし1年目か2年目あたりにベランダで塗装してたらコンクリートにラッカー付いてしまってヤッベなったけど最近割と目立たなくなったのでスルーしてほしい不動産屋さん
— とむそん (@tomgthrs) November 4, 2018
そこで今回は、『コンクリートやアスファルトについたラッカースプレーの落とし方』をご紹介します。
お困りの際はぜひ参考にしてみてください!
目次
付いた場所はコンクリート?アスファルト?汚れを落とす際のポイント
コンクリートとアスファルト。
どちらも道路を舗装するときに使われるものですが、違いがあります。
ラッカースプレーを落とす際にこの違いが重要になってきますので、よく確認してくださいね。
それぞれの特徴
- コンクリートの特徴
コンクリートとはセメントに砂や砂利を入れて混ぜ、水で練って作られたものです。
セメントがアルカリ性なので、コンクリートもアルカリ性です。
酸性の洗剤をコンクリートに使うと、溶けて凹んだりザラザラしたりとコンクリートが傷んでしまい、作業していない場所と見た目の差が出てきます。
- アスファルトの特徴
アスファルトとは、石油を精製したときに取れる残留物です。道路の舗装に使われる時には、このアスファルトに砂や砂利などを混ぜて使います。
石油から作られたものなので、ガソリンなどの親和性がある油がアスファルトにつくと溶けて凹んでしまうことがあります。また、油を溶かす溶剤も使えません。
つまり、アスファルトにはコンクリートのようにラッカーシンナーは使えません。
そして、剥離剤も油性塗料を落とす成分が入っているため、アスファルトを傷めてしまう可能性があります。
アスファルトにラッカースプレーがついた場合には落とすのではなく、目立たないようにすることがポイントになります。
コンクリートやアスファルトについたラッカースプレーの落とし方
水溶性のラッカースプレーの場合【コンクリートとアスファルト共通】
水溶性のラッカースプレーであれば完全に乾く前であれば、水で汚れを落とすことができます。
【用意するもの】
✔ ブラシ
✔ 水
✔ ティッシュ
手順
- スプレーが付いた部分に水を流してブラシでこすります。
- ティッシュで①で溶けた塗料を吸わせながら、再びブラシでこすり取りましょう。
ただ、コンクリートもアスファルトも、よく見れば小さな凹凸があります。
凹んで穴になっている部分にも塗料が入り込みますので入念に掃除しましょう。
油性のラッカースプレーの落とし方【コンクリートとアスファルト共通】
①高圧洗浄機
家庭用の高圧洗浄機をお持ちのご家庭もあると思います。
高圧で水やお湯を噴射することにより、ラッカースプレーを落とすことができます。
最近ではホームセンターでレンタルすることができますし、ネットでもレンタルサービスを行っているサイトがあります。
ただ、高圧洗浄機でラッカースプレーを落とした場合、コンクリートやアスファルトについた他の汚れも落とすことができます。
そのため、作業した場所と周辺とでは見た目の違いが出るかもしれません。
この違いは時間と共に、馴染んでいくので心配ありませんが、気にされる方はお気をつけください。
②サンドペーパーやディスクグラインダーで削る
こちらはラッカースプレーがついた部分を削る方法です。
狭い範囲ならサンドペーパーで、広範囲ならディスクグラインダーで削り落としましょう。
(※ディスクグラインダーはレンタルサービスをしているホームセンターも多いので、お近くのお店に問い合わせてみて下さい)
ただ、この方法ではコンクリートやアスファルトも一緒に削れてしまい、作業した場所と周辺とでは見た目が異なってしまうので、その点は注意しましょう。
③専門業者に依頼する
スプレーが付いた部分が広範囲の場合や、狭い範囲でもキレイに汚れを落としたい場合は、無理せず専門業者に相談することをオススメします。
見積もり無料の会社も多いので専門家に意見を聞いてみるもの良いでしょう。
油性のラッカースプレーの落とし方【コンクリートの場合】
①コンクリートに使える剥離剤を使う
ラッカー塗料を落とすことができる剥離剤が市販されています。
使える場所としてコンクリートと明記されている製品がありますので、そちらを使えば安心ですね。
ホームセンターやネットショップで探してみて下さい。
②ラッカーシンナー(ラッカー薄め液)
ラッカーシンナーとは粘度の高いラッカー塗料を使う際に、塗りやすいように薄めるために使われる有機溶剤のことです。
ラッカースプレーにも有機溶剤が入っており、ラッカーシンナーを使うことでラッカー塗料が溶け、スプレー跡をキレイに落とすことができます。
また、ラッカーシンナーは中性なのでアルカリ性のコンクリートにも使えます。
コンクリートの凹凸の穴に入り込んだ塗料をティッシュで吸い上げることを意識しながら作業して下さい。
【用意するもの】
✔ ラッカーシンナー
✔ ティッシュ
手順
- ラッカースプレーが付いたコンクリートにラッカーシンナーをたらします。
- 塗料が落ちてきたらティッシュで吸い上げます。
- 塗料が落ちたら、水で十分に掃除します。
※ラッカーシンナーは揮発性・引火性があり、取り扱い方を間違えると人体に悪影響を及ぼしますので注意しましょう。また、シンナーは皮膚からも体内に浸透しますので作業中は手袋、マスク、保護メガネを装着しましょう。
油性のラッカースプレーの対処法【アスファルトの場合】
①アスファルトに近い色の塗料を塗る
ラッカースプレーがついてしまった場所にアスファルトと同じ色のスプレーをすれば、ラッカースプレーの汚れが目立たなくなります。
ただ、この方法だと、経年によって上からかけたスプレーが落ちると、下のスプレーの色が出てくることがあります。
【用意するもの】
✔ アスファルトと同じ色のスプレー
✔ 砂
✔ ほうき
手順
- ラッカースプレーが付いた場所にアスファルトと同じ色のスプレーをかけます。
- ①の上から砂を撒きます。
- ②の砂を箒で掃いて、周囲との見た目の差を少なくします。
②アスファルト乳剤の上から砂を撒く
アスファルト乳剤とは、アスファルトを常温で液体として使えるように安定化させたもので、DIYでは簡易アスファルトを強化するための接着剤として使われます。
塗った後はしばらくベトベトするので乾いた後に砂を撒きましょう。
【用意するもの】
✔ アスファルト乳剤
✔ ハケ
✔ 砂
✔ 手袋
手順
- ラッカースプレーが付いた部分にアスファルト乳剤をハケで塗ります。
- ①が乾いたら、砂を撒きましょう。
③アスファルト補修材を使う
既に、ラッカースプレーを落とすためにアスファルトにラッカーシンナーなどを使い、アスファルトが溶けて凹んでいるときにオススメの方法です。
アスファルト補修材とは、アスファルトがひび割れたり、陥没したりしたときに補修するために使えるアスファルト合材のことで、常温で使えます。
ただ、この方法では作業した場所と周辺とでは見た目の違いが出てきます。
DIYにも使える水をかけるだけでアスファルト舗装ができる製品(マイルドパッチ)は補修にも使えます。
アスファルト補修材はいくつか種類があるので使いやすい製品を選んで試してみて下さい。
作業をする上での注意点
注意点
- 作業中は軍手やゴム手袋をつける
ラッカースプレーを落とすときは、ついつい力が入ります。手をコンクリートやアスファルトで擦ってしまわないように、作業中は軍手やゴム手袋を着用して下さい。
- シンナーの種類を間違わないようにする
シンナーにはいくつか種類があります。油性塗料を落とすときに使うペイントシンナー(ペイント薄め液)はラッカーシンナー(ラッカー薄め液)とは違うものです。用途によって成分が違うので、間違えないように注意してください。
- 乳剤や補修材の使用は慎重に
アスファルト乳剤やアスファルト補修材を使うときは、汚れても良い服装で行ってください。目的ではない場所に乳剤や補修材が付いてしまうと簡単には取れませんので、注意して作業を行いましょう。
まとめ
まとめ
✔ コンクリートやアスファルトについたラッカースプレーを落とすには高圧洗浄機が有効。
✔ ラッカースプレー汚れをサンドペーパーやディスクグラインダーで削る方法がある。
✔ コンクリートについたラッカースプレーは剥離剤やラッカーシンナーで落とすことができる。
✔ アスファルトについたラッカースプレーにアスファルトと同じ色のスプレーを上から吹き付けると目立ちにくくなる。
✔ アスファルトについたラッカースプレーをアスファルト乳剤やアスファルト補修材を使ってカバーする方法もある。
✔ 自分で作業するには難しい場合は専門業者に頼る。