【服(布)についたラッカースプレーの落とし方】簡単!!キレイに取る方法を紹介!

 

DIYや金属塗装によく使われるラッカースプレー」。

 

速乾性があり、乾くまでの時間が短いので非常に便利な道具の1つです。

 

そんなラッカースプレーは使用する時には便利ですが、服や皮膚についてしまうと乾くのが早いため、なかなか落とすことができず困ってしまった人も多いのではないでしょうか

 

 

 

そこで今回は、服についたラッカースプレーの落とし方についてご紹介します。

 

お困りの際はぜひ参考にしてみてください!

 

ラッカースプレーの成分は?落とす際のポイント

 

ラッカースプレーの汚れを落とすには、まずは何の溶剤を使っているのかを知ることが大切です。

 

ラッカースプレーには、油性と水性の2種類あります。

 

油性と水性スプレーの特徴

 

  • 油性のラッカースプレー

樹脂と塗料をコーティングする溶剤にアセトンなどの有機溶剤を使用しています。

油性のラッカースプレーには、ニトロセルロースラッカーとアクリルラッカーの2種類がありますが落とし方は同じです。

 

  • 水性のラッカースプレー

水を溶剤としています。このことからもわかるように、油性のラッカースプレーは溶剤が違うので水で落とすことはできません。

 

以上の特徴から、ラッカースプレーの汚れを落とす時は、同じ溶剤を含んだものをかけることで樹脂と樹脂の結びつきを離して薄め、繊維に絡みついた樹脂を洗い流していくことがポイントとなります。

 

そのため、ラッカースプレーの汚れを落とす時は、「油性のラッカースプレーには有機溶剤を含んだもの」「水性のラッカースプレーには水」を用意しましょう。

 

服についたラッカースプレーの落とし方【水性編】

 

水性のラッカースプレーは付着したばかりであれば、しっかりと洗えば水で落とすことができます。

 

付着してから時間が経ってしまうと塗料が固まってしまい、手強い汚れとなりますのでなるべく早く対応しましょう。

【用意するもの】

✔ ぬるま湯

✔ 歯ブラシ

✔ いらない布など

✔ 洗濯洗剤

手順

  1. ラッカースプレーの付着した部分の裏から流水を当てて塗料を流し出します。
  2. 表側にいらない布で当て布をして、洗濯洗剤を垂らします。
  3. 裏側を歯ブラシで叩いて服に染みた塗料を当て布に移していきます。(※歯ブラシで叩くときに擦ってしまうと生地が傷んでしまいますので、あくまで上から軽く叩くだけにとどめましょう)
  4. ある程度塗料が取れたら、洗濯機で洗濯をして干します。

服が水を弾くようなビニール素材だった場合は表面を流水で流してから、歯ブラシに洗濯洗剤をつけて軽く擦りましょう。

 

塗料が乾いて取れない場合は・・・

「バケツに洗濯洗剤とぬるま湯を入れて1時間ほどつけて塗料をふやかしてからもみ洗いをする」

と汚れを取ることができます。

 

(※流水で濯ぐ際やもみ洗いする際も衣類と衣類を強く擦り合わせるのは、綺麗な部分に塗料が広がるだけなので行わない方が良いでしょう)

 

【CHECK!!】

 

洗ってもラッカースプレーの塗料が完全に落ちない場合、丈夫な素材や色落ちしない素材であれば、漂白剤を水で希釈してしばらく浸けておくとキレイに汚れが落とせることもあります。

 

ただし、白い衣類を漂白剤に浸けると黄変するのでその点は注意が必要です。

 

 

ラッカースプレーの落とし方【油性編】

 

ニトロセルロースラッカーやアクリルラッカーなどを使用した油性のラッカースプレーは、水性のラッカースプレーと違って簡単に落とすことはできません。

 

ラッカー薄め液や除光液、シンナーなど有機溶剤であれば落とすことができるでしょう。

【用意するもの】

✔ ラッカー薄め液、除光液、シンナーなど(有機溶媒が入っているもの)

✔ いらない布(2枚)

手順

  1. 塗料が付着した部分の表側にいらない布で当て布をします。
  2. 塗料が付着した部分の裏側を上にしてラッカー薄め液や除光液をかけます。
  3. いらない布で裏側から汚れた部分を叩いて当て布に塗料を移していきます。
  4. 汚れが目立たなくなったら洗濯機で服を洗い、干します。

この方法では、汚れ部分が乾かないようにラッカー薄め液や除光液を惜しみなく使うことがポイントです。これらの溶剤は揮発性が高くすぐに乾くので注意しましょう。

 

また、塗料が乾いてしまって取れない場合は・・・

「洗面器などにラッカー薄め液や除光液を入れて服の汚れている部分に浸けておいてから歯ブラシなどで擦る」

と目立たないレベルまでは落とすことができます。

 

ただし、生地は傷みますし、漂白効果で少し色落ちする可能性がありますので、その点は留意しておきましょう。

 

【CHECK!!】

 

Q:なぜラッカー薄め液をかけると良いのか?

 

Answer:ラッカー汚れにラッカー薄め液をかけることで染料をコーティングしている溶剤が増えるため、くっついている塗料の中の染料と染料の距離が離れて色が目立たなくなるため

 

以上の理由から、作業中に溶剤が乾いてしまうと塗料が再度固まってしまい取れなくなりますので、汚れ部分を乾かさないようにする必要があります。

 

また、ラッカー薄め液の代わりに水を使うと、水と油は混ざらないので塗料を取ることはできません。そのため、油性のラッカースプレーを落とすには、ラッカー薄め液や除光液が必要になります。

 

 

服についたラッカースプレーを落とす時の注意点&コツ

 

服についたラッカースプレーの汚れを落とす時にはいくつか注意点があります。

 

①スプレーがついたら早めに対処する

どのような衣類の汚れにも言えることですが、汚れがついてから時間が経つと汚れの成分が繊維の中まで染み込んで完全に取り去ることが難しくなってしまいます。

 

ラッカースプレーも同じく時間が経つと、乾いてしまって汚れが取れにくくなりますのでなるべく早く対処しましょう。

 

②ラッカースプレーを使う時は薄め液を用意しておく

ラッカースプレーは速乾性がありペンキのように刷毛が必要ないため、お手軽感のある塗料ですが、塗料がスプレー状になって飛び散るので扱いが難しいという一面もあります。

 

 

性質上服にも飛び散りやすいので、特に油性のものを使う時はすぐに対処できるように、あらかじめラッカー薄め液などを用意しておくと良いでしょう。

 

③作業は換気をしながら行う

ラッカースプレーやラッカー薄め液などは臭いが強いため、作業中に気分が悪くなることもあります。

 

そのため、服についたラッカースプレーを落とす時はかならず換気をしながら作業を行ないましょう。

 

また、有機溶剤は引火しやすいので火の気には十分注意しましょう。

 

④服を洗った後はしっかりと乾かす

汚れを落として、服を選択した後でも臭いが残っている場合は服をしっかりと乾かしましょう。

 

ラッカースプレーの溶剤やラッカー薄め液などの有機溶剤は揮発性のある物質ですので、しっかりと服を乾かせば蒸発して臭いはしなくなります。

 

どうしても気になる場合はもう1度洗濯をしましょう。

 

まとめ

まとめ

 

 ラッカースプレーには油性と水性がある。

 

 水性のラッカースプレーは水と洗濯洗剤で落ちる。

 

 油性のラッカースプレーはラッカー薄め液や除光液、シンナーなどの有機溶剤で落ちる。

 

 スプレーがついたら早めの対処が大切。

 

 スプレー汚れを落とす作業中にはかならす換気を行う。

 

 汚れを落とした後に臭いが残っている場合は、臭いはしっかりと乾かすと消える。