「自宅の庭に苔が発生!しかもどんどん増えてきた…!」
見栄えもちょっと気持ち悪いし、広がっていくのも困りますよね。
実家の庭。苔だらけ。 pic.twitter.com/c25y4o0p
— fujichin (@fujichin1) July 15, 2012
また、庭や家屋の隅など一部分にだけ生えている苔もなんとかしたい…という方も多いと思います。
そこで今回は、苔が生えないようにするおすすめの方法をご紹介します!
目次
庭の苔の種類と苔が生えてしまう原因は?
庭にびっしりと生える苔。
家や庭の管理をする私たちを困らせますよね。
苔はかなりたくさんの種類がありますが、一般的に庭に生える苔は大きく分けて
- スナゴケ
- ゼニゴケ
があります。
①スナゴケの特徴
スナゴケは、近づいてよく見ると星型のような形をしたコケで、少しこんもりとしており、広がると芝生が一面に生えたようになります。
庭石、コンクリート、ブロックに生えることが多く、古い神社の周辺や庭園などにも多く見られます。
スナゴケは、見た目から苔栽培をする方や苔好きの方にはわりと愛されている苔で、増やしたり保ったりされることも多い苔です。
②ゼニゴケの特徴
もう1つ、多く見られる苔はゼニゴケです。
ゼニゴケは、うろこ状の雄株の苔とこれもまた星型のような形で短い茎が傘状についた雌株の苔があります。
この雌株の苔から胞子が飛び、ゼニゴケは大量発生します。
数日放っておいたら、あっという間にわかめのようにベタッとした苔が庭に広がっていたら、それはゼニゴケです。
③苔が生える原因
苔が生える環境は以下の点が挙げられます。
苔が生える環境
- 少しだけ日が当たる場所
全く日がささない場所より、日照時間によって、少しだけ日が当たるような場所に苔が生えやすいです。
- 水はけが悪い土
水はけが悪かったり、雨が続いたりと土壌が少し湿っていると苔が発生します。
- 風通しが悪い場所
風通しが悪いと胞子が近辺に飛びやすいため、その場所はびっしりと苔が大量発生してしまいます。
- 酸性の土壌
苔は酸性の土壌を好む性質があり、多く生い茂ることがあります。
庭の中でジメジメしている場所、梅雨の季節などに苔が沢山生えますよね。
こうした苔が発生しやすい原因を考えると、苔が生えないようにするには、苔が好まないような環境づくりをすることがポイントです。
苔が生えないようにする方法
先ほども触れましたが、苔が好む環境は「適度に日が当たり、風通しや水はけが悪い場所」です。
まずは、庭にすでに発生している苔がある場合は取り除きます。
(※苔を取り除く方法は後ほど触れます)
そして、もし環境を変えられるようなら、風通しを良くし、水はけがよい土壌に変えます。
植木鉢などに苔が生えて困っている場合は、設置場所を風通しの良い場所に変えても良いでしょう。
けれど、環境(場所)を変えられないという場合は、苔が好まない土壌にしていく方法があります。
①盛り土をする
土壌が水を多く含み、じめじめしている状態が続くと、土が酸性になっていきます。
もともと日本の土壌は酸性土が多いのですが、雨水が酸性であることにも多く影響しています。
そして苔は、酸性の土を好むので、苔が生えやすくなるのです。
この悪循環を断ち切るために、新しい土を混ぜて、良い土壌に変えていくことが対策として有効です。
【用意するもの】
✔ 土(園芸用土などホームセンターなどで売られている土でOK)
✔ シャベルまたはスコップ
手順
- 新しい土を、苔を生やしたくない場所に適量かけます。
- シャベルまたはスコップで、土を平らにならしましょう。
盛り土をすると水はけが良くなり、土壌が改良されます。
ただし、盛り土をした後は土を平らにならしておかないと、でこぼこになりかえって雨水がたまりやすくなるのでご注意ください。
②石灰を混ぜる
石灰を混ぜると土が中性または弱アルカリ性になるので、石灰を混ぜる方法も有効です。
ただし、近くに植えているアルカリ性の土に弱い植物も枯れる可能性もあるので、注意が必要です。
【用意するもの】
✔ 粒状消石灰(苦土石灰、有機石灰でもOK)
✔ シャベルまたはスコップ
✔ ゴーグル、作業着、手袋など
手順
- 苔を生やしたくない場所をシャベルまたはスコップで、できれば30cmほどの深さまで掘り起こします。
- 消石灰を薄く全体にまきます。
- シャベルまたはスコップで、土と混ぜ合わせましょう。
消石灰は、粉状だと風で飛び散りやすくなるため、粒状がおススメです。
ホームセンターなどでも取り扱っていますが、ネットでも販売されています。
◎粒状 消石灰
石灰は消石灰・苦土石灰・有機石灰と種類がありますが、消石灰が一番土がアルカリ性に傾きやすいです。
ご自宅に、苦土石灰や有機石灰がある場合や、苔を生やしたくない場所に他の植物のガーデニングをしたい場合は、こちらを使用してください。
また、石灰は種類にかかわらず、目や皮膚についたり、体内に入ると有害です。
作業の際は長そでと長ズボンの作業着、ゴーグル、手袋を必ず着用して行ってください。
苔の除去、再び苔が生えない環境づくりと、多少手間はかかりますが、苔を取ると庭の見ばえが一段と良くなります。
虫などによる2次被害を引き起こさないためにも、こまめな手入れを心がけてみましょう。
苔をそのままにしておくと大変なこと!
一般の家庭の庭に発生しやすいのが、ゼニゴケです。
このゼニゴケをそのままにしておくと、実は…虫が多く発生するという2次被害が出てきます。
発生する虫はダンゴムシ、ナメクジ、カタツムリなど。さらに、発生したダンゴムシなどを食べに他の虫もやってきます。
これらの虫が庭で大切に育てている植物を荒らしたり、ご近所迷惑になってしまうこともあります。
以上のことからも、苔が庭に発生したら、虫が増える前に取り除くことをオススメします。
庭に生えた苔を取り除く方法
ここからは、庭に生えてしまった苔を取り除く方法をご紹介します!
①スコップなどで苔をはがす方法
苔の生えている範囲が、そんなに広くない場合はこちらのやり方が最も有効な方法です。
【用意するもの】
✔ スコップまたは草取り鎌
✔ 作業用手袋
手順
苔が生えている場所に、スコップまたは草取り鎌で、表面をこそげ取るようにして苔をはがしましょう。
はがした苔はそのまま処分するか、日向に数日あてて枯れさせてから処分すると良いでしょう。
作業をする際は、鎌などでけがをしないように、作業用手袋をはめてください。
②酢をかけて枯れさせる方法
生えている苔が広範囲だったり、コンクリートや庭石、家屋の壁面に生えている場合は、酢をスプレーする方法が有効です。
【用意するもの】
✔ 水(水道水でOK)
✔ 食酢
✔ スプレーボトル
手順
- 食酢を水で5倍くらいに薄めた水をスプレーボトルに入れます。
- 苔が生えている部分に、スプレーを吹きかけます。
- 数日たって苔が枯れたら、苔を取り除きましょう。
酢の力が効いて、数日くらいでだんだんと枯れていきます。
しかし、他の植物にかかるとその植物も枯れてしまう可能性があるため、枯らしたい苔にだけスプレーすることがポイントです。
枯らしたい苔の隣に生かしておきたい植物がある場合は、苔だけハケで、酢水を塗っても大丈夫です。
③熱湯をかける方法
枯らしたい苔が生えている部分に熱湯をかけると、苔が熱にやられて、数日で苔が枯れていきます。
こちらの方法も、広範囲に生えてしまった苔に有効ですが、他の植物も枯らしてしまう可能性がありますので注意しましょう。
【用意するもの】
✔ 熱湯
✔ 作業用手袋
手順
- 苔が生えている部分に、熱湯をかけます。
- 数日たって苔が枯れたら、苔を取り除きましょう。
※熱湯で作業する際は、やけどにもご注意ください。
④専用の除草剤を使って枯れさせる方法
酢でスプレーしても枯れない!というくらい、苔が強くて頑固な場合があります。
その場合は、苔用の除草剤が出回っているので使用する方法があります。
苔用の除草剤は複数出回っていますが、その中でも評判の良い商品をご紹介します。
おすすめ除草剤
〇コケ用除草剤 コケとーる
希釈タイプの苔用除草剤で、ジョウロなどに薄めて使います。即効性があるので苔がすぐに枯れる点が便利です。けれど、散布タイプなので、薬剤の持続性があまりありません。
〇30SECONS ワンステップ・スプレー・クリーナー
家屋の外壁や庭のエントランス、駐車場のコンクリート部分などにビッシリと苔が生えたり、長く苔が生え続けて黒ずんだりしている場合は、こちらの除草剤がおススメです。
即効性があり、すぐに苔が枯れていきます。
〇コケ用除草剤 コケレス
顆粒タイプのコケ用除草剤で、直接苔に散布するか、希釈して使用します。
希釈タイプよりは即効性がなく、じわじわと枯れていきますが、薬剤が長い期間効く点が便利です。
どの種類の除草剤を使用するにしても、作業の際は目に入ったり、皮膚が荒れないよう、ゴーグルや手袋の着用をしてください。
また、小さなお子様やペットがいるご家庭で除草剤を使う場合は、お子様やペットの口に入らないようくれぐれもご注意ください。
まとめ
まとめ
✔ 苔が好む環境は、少しだけ日が当たり、風通し・水はけが悪い場所。
✔ ゼニゴケをそのままにしておくと、ダンゴムシやナメクジなどの虫が増える2次被害が発生する。
✔ 苔が苦手な環境は、日当たり、風通し、水はけがよい場所。また、アルカリ性の土壌。
✔ 苔を取り除いたら、できれば苔が生えない環境にする。
✔ 日当たりや風通しが変えられない場合は、盛り土をしたり、石灰を混ぜて土壌を酸性に傾けないようにする。
✔ 苔は、スコップなどで表面をはがすか、熱湯、酢、専用の除草剤などで取り除く。
✔ 苔を取り除いたり、土壌を変える作業をする際は、やけどやケガに注意し、目や肌を守るためにゴーグル・手袋・作業着などを着用する。