「賃貸アパートに引っ越してきたらカビがひどかった」「アパートを出て行くのにカビがひどくて修理費がかさみそう」などの悩み、どうにもならないと諦めていませんか?
実は、お金をあまりかけずにカビを掃除できる方法や、湿気を発生させない対策方法がきちんとあるんです!
カビは掃除が大変なだけではなく、繁殖を放っておくと人体に影響を及ぼす可能性があります。気づいた時にこまめにカビ対策を行い、ご自分と家族の健康を守りましょう。
今回はカビの効果的な掃除方法と、湿気対策の方法をお教えいたします。
目次
アパートにカビが繁殖しやすい理由
アパートは屋内と外部との空気の流れを妨げる作りになっていることから、湿気が逃げにくくカビが発生しやすいです。
また、カビが発生する条件として、20度~30度の温度と高湿度、ホコリなどの汚れがあげられます。食品の汚れやカスもカビが繁殖する原因になります。
日本の気温はカビにとって好条件なのですが、アパートは窓が少ない構造の場合が多く、換気が十分に行なえないことも原因のひとつとして考えられるでしょう。
室内でカビが繁殖しやすい場所
空気の流れが悪い場所や、結露ができる場所は特に気をつけてください。浴室やキッチンなどの水まわりや窓辺、押入れなどが特に繁殖しやすいです。
また、日当たりが悪い場所もカビが繁殖しやすいので、北向きの部屋などは注意が必要です。
カビが及ぼす人体への影響
主に水まわりに生息している「エクソフィアラ」というカビは、人間の体に様々な影響を及ぼします。感染すると皮膚に膿がたまってしまったり、肝臓や脳に膿瘍をつくってしまう可能性があります。
他にも、目の角膜に菌が入り充血や痛みを引き起こす可能性があったりと、カビは場合によっては危険な事態を引き起こします。
アパートのカビ対策『除湿対策』
カビは物体に付着している水分を使って繁殖していくので、できるだけ換気をして家の中の湿度を落としましょう。
除湿対策
✔ 1日に3回ほど家中の窓を開けて換気をしましょう。5~10分ほど開けておくだけでも効果があります。
✔ 設置している家具を壁から5cmほど離しましょう。空気が通る隙間を作ることでカビの繁殖を防ぎます。
✔ 暖房の設定温度を高くしすぎない。外との温度差で窓枠や壁際に結露ができてしまないようにします。
✔ 除湿機を使用する。上記の方法を行なったうえで除湿機も使用すると、より効果的です。
その他カビが発生しやすいケース
除湿対策をしていても、一定期間立つとすぐにカビが繁殖してしまう場合には以下のようなケースが考えられます。
カビが発生しやすいケース
・換気口の掃除をしておらず、ホコリやチリが詰まっている。
・煮たり炊いたりなど、水蒸気を発生させる調理をすることが多い。
・水槽でペットを飼育しているため、部屋が過湿状態になっている。
・洗濯物の部屋干しが多い。
・加湿器の使用回数が多い。
・石油ファンヒーターで結露ができやすい環境になっている。
上記の原因で加湿や結露となっている場所、付近を主に掃除、除菌するなどの対策をとりましょう。
カビのお掃除方法
①室内のカビ
壁や床、家具などに発生してしまったカビを除去する方法です。
【用意する物】
・住宅用中性洗剤
・ぞうきん
・エタノール
汚れ
手順
1.住宅用中性洗剤(市販のマイペットなど)を用意し、カビが気になる箇所に拭きかけます。
2.10~15分ほど放置してから濡れたぞうきんで拭き取ったあとに乾拭きをします。
3.それでも落ちない場合はカビ取り剤を使用してもう一度試します。ただし、漂白効果が強い製品が多いので、色落ちしてしまわないか目立たない場所で確認する必要があります。
4.素材が完全に乾いたら、エタノールを拭きかけて除菌完了です。
❶窓を開けて換気扇をまわすなど、換気を十分に行なってください。
❷床には多くのカビ胞子が落ちていますので、突然掃除機をかけるとカビが舞ってしまいます。まずは固く絞ったぞうきんなどで拭いてから、掃除機をかけるようにしましょう。
❸ 掃除中はカビが舞う可能性があるのでマスクや眼鏡、手袋を装着するようにしましょう。
②水周りのカビ
お風呂場、洗面所、キッチンなどに発生してしまったカビを除去する方法です。
【用意する物】
・カビ取り剤
・サランラップ
汚れ
手順
1.カビ取り剤を用意し、カビが気になる部分に拭きかけます。
2.10~15分ほど放置してから、水でよく洗い流しましょう。
3.それでも落ちない場合は、カビ取り剤を拭きかけた場所にサランラップを貼り、空気が入らないよう密着させて30分以上待つといいでしょう。
❶水と一緒に洗剤が飛び散る可能性があるので、汚れてもいい服で体を覆って作業に当たりましょう。
❷お風呂場などは換気がしづらいので、洗剤を付けおきしている最中はできるだけ近くにいないようにしましょう。
❸カビ取り剤を使用する際は必ず手袋を着用し、手に付いたらすぐに綺麗に洗い流してください。
❹素材が変色しないか、目立たない場所で確認してから作業を行ないましょう。
③カーテンのカビ
カーテンはカビが発生しやすい場所なので、月に1度は洗ってカビの繁殖を防ぎましょう。
【用意する物】
・ぞうきん
・エタノール
・綿棒
汚れ
手順
1.カビの気になる箇所を、熱湯で濡らしたぞうきんなどで拭き取ります。
2.エタノールを拭きかけ、カビが発生している箇所を綿棒などで軽く叩いておきます。
3.洗濯機にいれ、通常通り洗濯してください。
4.いつものようにカーテンレールにかけて干しましょう。
❶手洗いのみOKのカーテンもあるので、タグをしっかり確認しましょう。
❷洗濯機に入れる場合は、洗濯ネットを使用しましょう。
❸カビ汚れがひどい場合は、洗濯時に漂白剤を入れると落ちますが、変色してしまう可能性があるので注意が必要です。
❹あまり長時間脱水にかけすぎると、乾いた際にシワが目立つので適度なところで洗濯機から出してください。
④押入れのカビ
押入れの素材は、他の室内よりも色落ちに弱い可能性があるので注意が必要です。
【用意する物】
・重曹
・クエン酸
・歯ブラシ
汚れ
手順
1.キッチンペーパーに酸素系漂白剤を少し含ませ、カビが気になる部分にはりつけておく。
2.10~15分ほど放置し、カビが落ちてきたら固く絞ったぞうきんで拭き取る。
3.素材が完全に乾いたら、エタノールを拭きかけて除菌完了です。
❶塩素系漂白剤は色落ちしてしまうので、酸素系漂白剤を使用する。
❷カビがうつらないよう洋服などは全て押入れから出す。
❸掃除中はカビが舞う可能性があるのでマスクや眼鏡、手袋を装着するようにしましょう。
賃貸アパートのカビがあまりにも酷い場合
「引っ越してきたアパートに住んでみると、服や家具にまでカビがついてしまって困っている」というお話しをまれに聞きますが、古い賃貸アパートだと、壁の中の断熱材が湿気を吸ってダメになってしまっている可能性があります。
その場合は、ご自分で掃除や対策を行なってもどうにもならない状態なので早めに大家さんもしくは管理会社に連絡をしましょう。
中には除湿機を貸してくれたり、建物の断熱材を入れ替える工事を行なってくれたという事象もあるそうです。
「古いアパートだと知って引っ越してきたから言いづらい・・」と思ってしまうかもしれませんが、入居中の建物に関するトラブルは必ず申告しなくてはならない義務があります。
申告せずに放置していると、あなたの管理不足で建物の状態が悪化したと思われてしまうこともあるので気づいたらすぐに相談するようにしましょう。
まとめ
・アパートは特にカビやすい構造になっているので、カビ対策を怠らないようにしましょう。
・カビは人体に感染すると、病気になってしまう可能性もあるので掃除をする際は十分に気をつけてください。
・カビを繁殖させないためには毎日の換気と除湿が肝心です。