ガムがついてしまうことは頻繁にあることではありませんが、いざという時つくと非常に困りますよね。
楽しい出掛け先で、革製の靴やカバン・サイフなどにガムがついたりすると一気に気持ちが落ち込みます。
どなかた本革についたガムをきれいに落とす方法を知りませんか オールドコーチのバッグにどこかのクソガキがガムをくっつけやがったせいで泣いてます
— 🔥原稿沼の鋏子🔥 (@faddy0v0) September 2, 2017
自宅でも子どもがソファーにガムをつけたりしたりしたら、わざとではなくとも頭を抱えたくなりますよね。
革製品を大切に使っている人にとっては重大な問題です。
そこで今回は、『革製品についたガムの取り方』についてご紹介していきます。
革製品にガムがついてお困りの際は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
ガムの成分や汚れを落とす際のコツ
ガムの成分は、砂糖やキシリトールなどの糖原料、香料、軟化剤、ガムベース(植物性樹脂)です。
ガムの汚れのほとんどは、「ガムベース(植物性樹脂)」によるものが原因です。
このガムベース(植物性樹脂)は、接着剤にも使われる成分で、粘着性が高いのが特徴です。
そして、植物性樹脂の性質は・・・
- あたためると柔らかくなり、冷やすとかたまる
- 油に溶ける
最近は、100均にも樹脂粘土がありますが、あたためて柔らかくして使いますよね。
上記から、ガムを取るときは「冷やして固めて取る」「油分を使って取る」のが有効です。
また、無理に取ろうとすると粘着性の高さから革が傷つくこともあります。
そして、あわてて擦ってしまうガムが薄く広がり、落としにくくなります。
ガム汚れを落とすときは、落ち着いて、ガムの性質を利用し、丁寧に落としてください。
革製品についたガムの取り方
①保冷剤で冷やして固める方法
ガムは冷やすと固まり、ベタベタしなくなります。
ガムがついた直後だったり、かたまりのままならば、冷やしてとるのがベストです。
【用意するもの】
✔ 保冷剤や氷
手順
- ガムに保冷剤を当て冷やします。
- 冷えてかたまったガムをゆっくり少しずつ取っていきます。
- 取り終わったら、糸くずの少ない布でふき取りましょう。
保冷剤がなければ、氷やコールドスプレーでもOKです。
もし財布や小さい鞄であれば、ビニール袋などに入れて冷凍庫に入れてしまうのも良いでしょう。
作業をする上での注意点としては、革製品が濡れないようにすることです。
濡れてしまうと、大切な革製品にシミできてしまうかもしれませんので、濡れないように小さいものはビニール袋に入れたり、ソファーなど大きなものにはラップをしたり、保冷剤を当てる前に対策を取りましょう。
もし濡れてしまったときは、日陰で自然乾燥させてからお手入れをしてください。
焦ってドライヤーなどで乾かしたら、革製品が縮んでしまう危険がありますので注意しましょう。
②サラダ油や革製品用のクリームで溶かす方法
「広範囲に広がってしまったガム」「擦ってしまったガム」には、サラダ油や革製品用のクリームで溶かす方法がおすすめです。
ガムは油で溶ける性質がありますので、サラダ油をつけると溶けてサラサラになります。
ただ、油によってはシミができることがありますので、様子を見ながら少量ずつつけていきましょう。
また、食用油が心配な方は、革製品用のクリームを使うことをおすすめします。
お手持ちの革製品用のクリームの成分をよく確認して、使ってみてください。
【用意するもの】
✔ サラダ油
✔ 革製品用のクリーム
手順
- コットンや布などに油をしみこませ、ガムによくつけます。
- ガムが溶けてサラサラになったら、糸くずの少ない布でふき取りましょう。
サラダ油に限らず、油分であればガムを溶かせますので、以下の食用油でもOKです。
- アロマオイル
- ベビーオイル
- オリーブオイル
- バター
お気に入りのアロマオイルなら、ガムがついて落ち込んだ気持ちも少し上がりそうですね。
③除光液で溶かす方法
ガムは除光液でも取ることができます。
除光液に含まれるアセトンがガムを溶かす性質をもっています。
(※アセトンフリーの除光液では効果がないので、気をつけてください)
また、除光液はつけすぎると革製品を痛めてしまったり、色落ちの原因になりますので、様子を少量ずつ見ながら使ってください。
【用意するもの】
✔ 除光液(アセトン入り)
手順
- コットンや布などに除光液をしみこませ、ガムによくつけます。
- ガムが溶けてサラサラになったら、糸くずの少ない布でふき取りましょう。
※除光液は独特の臭いが苦手という人もいると思いますので、換気の良い場所で行うことをおすすめします。
④アルコールで溶かす方法
ガムはアルコールで溶ける性質があります。
アルコールはすぐに蒸発するので、革製品に残りにくいところがいいですね。
アルコールには、ドラッグストアにある「消毒用アルコール」を使いましょう。
少しずつ吹きかけたり、コットンなどでつけていくと、はがしやすくなります。
飲酒用アルコールも使えますが、アルコール度数30~40%以上のものしか効果がありません。
また、香料や色素が入っているものは革製品にシミをつくってしまうことがあるため、使うときは成分表を確かめましょう。
【用意するもの】
✔ 消毒用アルコール
✔ コットンや布
手順
- コットンや布などに消毒用をしみこませ、ガムによくつけます。
- ガムを少しずつ取り除きます。
- ガムを取り終わったら、糸くずの少ない布でふき取りましょう。
注意点としては、多少アルコールの臭いがつくため、苦手な人は気分が悪くなってしまうこともあります。
換気の良いところで使うことをおすすめします。
⑤ガムテープで剥がす方法
革製品にシミがつくのが心配な人は、ガムテープがおすすめです。
ガムテープで少しずつガムにくっつけて、はがしていきましょう。
ただ、焦って一気にガムを取ろうとすると・・・
- ガム以外のところにガムテープがついてしまう
- ガムが伸ばされて広がってしまう
- 革製品を傷つけてしまうことがある
ので、慎重に取っていきましょう。
他の方法より、少しリスクがあり時間がかかる方法になります。
【用意するもの】
✔ ガムテープ
手順
- ガムテープを輪っか上にして、手にはめます。
- ガムの部分だけに直接ガムテープをつけて、少しずつ取っていきます。
- すべてガムを取ってから、糸くずの少ない布でふき取りましょう。
革製品についたガムを取る際の注意点
①作業前に目立たないところでパッチテストを行う
せっかくガムが取れても、大切な革製品にシミや傷がついてしまったら、がっかりしてしまいますよね。
どの方法にもいえる注意点は、様子を見つつ丁寧に取っていくことです。
液体や薬剤を使うときは、目立たないところで試してみてから使う方が安心です。
ガムを取るときも、焦って一気にガムを取ろうとすると残念なことになりますので、ゆっくり・少しずつ取っていきましょう。
②作業後はお手入れをしよう
ガムを取った後は、革製品用のクリームなどでお手入れをおすすめします。
ガムのついたところが、ムラになって目立ってしまうことがあります。
せっかくの風合いも台無しになってしまいますので、さいごに全体的にお手入れをしましょう。
まとめ
まとめ
✔ ガムの汚れの原因は粘着性のガムベース(植物性樹脂)が原因。
✔ ガムベース(植物性樹脂)は冷やしたり、油をつけることで汚れを取りやすくできる。
✔ 保冷剤でガムを冷やしてかためて取ることができる。
✔ サラダ油や革製品用のクリーム、除光液、アルコールでガムを溶かしてとることができる。
✔ ガムテープの粘着力でガムを少しずつ取ることもできる。
✔ 作業の前には必ずパッチテストを行い、作業後には全体的にお手入れするようにする。