フェルトは、手芸のほかにも帽子やバッグにも利用されることも多い素材です。
カラーも豊富でかわいらしく、寒い季節にぴったりですが、気づいたら汚れていたなんて経験はきっとあるはずです。
そこで、今回はフェルトの洗濯方法について詳しくご説明していきます。
目次
フェルトは毛玉が発生しやすいので注意
フェルトは羊毛出てきており、人の髪の毛と似た構造を持っています。
そのため、人の髪の毛が水を含むとキューティクルが開くように、フェルトもまた「スケール」とよばれるうろこ状のものが開き、刺激や摩擦に弱い状態になってしまいます。
この状態のときに摩擦が起きるとフェルトの毛同士が絡み合い、毛玉の原因になってしまいます。
フェルトは洗濯できる?洗濯する前の注意点
フェルトとは、基本的に洗うことができます。
しかし、洗い方を間違えると生地が縮んでしまったり、毛玉ができてしまいます。
また、最近では洗えるフェルトもありますので、洗濯する前に洗えるものかどうかを確認しておきましょう。
どちらか分からなくなってしまった場合は、洗えないフェルトと同じ方法で洗濯しましょう。
フェルトの基本の洗い方は「手洗い」
フェルトは、手洗いが基本です。ウールでできていますので、生地同士が擦れたり強い力を与えると、毛玉になったり生地が縮んでしまったりする可能性があります。
また、洗濯に使用する洗剤は、縮みを最小限に抑えるため、おしゃれ着用洗剤を使用しましょう。
そこで、フェルトを洗濯するときは次の手順を参考にして下さい。
【用意する物】
・ぬるま湯
・おしゃれ着用洗剤
・バスタオル
・洗濯ネット
・大きめの洗面器、またはたらい
・ゴム手袋
汚れ
手順
1.作業前にはまずゴム手袋を着用し、洗濯ネットの中に洗濯物を入れましょう。
2.大きめの洗面器を用意して、その中に30度程度のぬるま湯を入れます。
3.お湯を張ったたらいの中におしゃれ着用洗剤、またはウールの洗濯が可能な中性洗剤を溶かし入れます。
4.フェルトをゆっくりと洗剤が浸透するように浸します。
5.フェルト生地を傷めないよう注意しながら、ベルトを上下にゆっくりと動かしやさしく押し洗いをするか、フェルトを横に泳がせるイメージで洗いましょう。
6.汚れが落ちたら、お湯を取り換えながらぬめりがとれるまで数回程度すすぎ洗いをします。
すすぐ回数は2、3回程度でOKです。
7.洗濯機で脱水を行います。
時間は1分程度の短めに設定しましょう。
8.洗濯機から取り出したらバスタオルで包み、水分を吸い取らせましょう。
バスタオルで水分を吸い取るときは、なるべく力を入れないようやさしく叩きながらしわをのばしていきます。
9.なるべく形を整えた後で、直射日光の当たらない場所に陰干しにします。
干す時はつるすのではなく、平らな場所に平置きにします。
また、ホームセンターに行けば平干し用のハンガーが販売されていますので、そちらを利用して下さい。
フェルトを洗うときのポイント
フェルトをご家庭で洗うときは、必ず洗濯ネットに入れてからお洗濯をしましょう。
洗濯ネットに入れた肌で摩擦を減らすことができ、毛玉になりにくくなります。
また、すでに毛玉ができてしまっているときは、ハサミを使って出玉を取り除いてから洗濯しましょう。
フェルトが縮んでしまった時のお手入れ方法
どんなに気をつけていても、フェルトは一度洗うと多少型崩れをしてしまったり、縮んでしまったりしてしまいます。
もしもし縮んでしまった時は、次の方法を試してみましょう。
【用意する物】
・アイロン
・タオル、またはハンカチ
・リンス
・バスタオル
・大きめの洗面器、またはたらい
汚れ
手順
1.はじめに大きめの洗面器に 30度程度のぬるま湯を入れ、その中にキャップ一杯程度リンスを溶かして入れます。
2.大きめのバスタオルで水分を軽く抜き取っておきましょう。
3.まだ水分を含んでいる状態で優しく引っ張り形を整えましょう。
4.フェルトをなるべく平らな場所に置き、上にタオル、またはハンカチをおきます。
5.形を整えるよう意識しながらアイロンをかけて完成です。
フェルトの色落ち防ぐ方法は「お酢」!
フェルトは、カラフルなものが多くあり、場合によっては色落ちしてしまうことがあります。
特に色の濃いフェルトを選択するときは色落ちに注意が必要です。
デニムなどの衣類の色落ちを防ぎたいときにはお酢を利用しますが、フェルトの色落ちを防ぐ場合にもお酢が有効です。
【用意する物】
・お酢
・大きめの洗面器、またはたらい
・おしゃれ着用洗剤
・バスタオル
汚れ
手順
1.洗面器に水を張り、キャップ一杯程度のお酢を入れます。
2.お酢を入れた水にフェルトをつけ込みます。
3.軽く水でお酢を洗い流した後にもう一度大きめの洗面器に30度程度のぬるま湯を入れ、その中に中性洗剤を溶かし入れます。
4.毛玉ができないよう注意しながらやさしく押し洗いをします。
5.平らな場所にバスタオルを敷き、フェルトの形を整えながらその上において水を吸い取りましょう。
6.ある程度水分が抜けたら、直射日光の当たらない場所に陰干しにして下さい。
お酢はクエン酸が含まれており、お酢を入れた水にフェルトを漬け込むことで、色素が定着して色落ちしにくくなります。
お酢はどのご家庭にもあるものですので、ほかの道具を買い足す必要もなく経済的ですので、フェルトの手入れにはお酢を使ってみましょう。
フェルトを洗濯機で洗う方法
フェルトは手洗いが基本とは言え、毎回クリーニングに出したり道具を用意して手洗いをするのは手間も時間もかかりますよね。
かといって汚れたまま使用するのも気が引けます。そこで次に、フェルトを洗濯機で洗う方法を紹介しましょう。
洗濯機を使用する時は水でもかまいません。
ただし、温度の変化は厳禁ですので、おふろの残りを使用して洗濯しないよう注意しましょう。
洗濯機を使ったフェルトの洗い方は次のものになります。
【用意する物】
・洗濯ネット
・おしゃれ着用洗剤
汚れ
手順
1.まず始めに増えるとお洗濯ネットに入れます。洗濯ネットは増えるとよりも一回り大きなものを用意しましょう。
2.洗濯の途中で洗濯ネットのファスナーが開かないようしっかりとファスナーを閉めましょう。
3.洗濯機は「毛布」「ドライ」「デリケート」などのコースを選びます。
4.洗濯機の脱水は1分程度と短めに設定して下さい。
5.洗濯が終わったら洗濯機から取り出し、やさしくシワをのばしながら形を整えましょう。
6.最後になるべく平らな場所に置き、直射日光の当たらない場所に陰干しにします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回が増えるとの基本的な洗濯方法とお手入れの仕方について紹介しました。
フェルトを洗濯するには・・・
✔ ぬるま湯を使うこと
✔ 型崩れや傷みを防ぐため、かならず洗濯ネットに入れてから洗濯すること
✔ 必ず手洗いをすること
✔ 毛玉を防ぐためにはリンスを使って洗うこと
✔ 色落ちを防ぐにはお酢を使うとよい
以上のことに注意しましょう。
フェルトには、洗濯できるものとできないものがありますが、フェルト素材でできたお気に入りの衣類や小物は、長く大切に使いたいものですよね。
洗えるフェルトだと気付かず購入した場合や、洗えるものかどうか分からなくなった場合は、手洗いをおすすめします。
また、洗濯ネットに入れるなど、適切な方法で洗えば傷みも少なく、長く使うことができますので、色落ちや型崩れを防いでほっこりと暖かいフェルト素材のアイテムでおしゃれを楽しみましょう。