色が鮮やかで扱いやすく便利な「アクリル絵の具」。
最近では、絵画だけでなくDIYで小物や家具などのペイントにも使われています。
楽しく制作し、満足のいく作品ができたと思ったのもつかの間、
- うっかりパレットに出したアクリル絵の具を放っておいてしまった!
- パレットについたアクリル絵の具がなかなか取れない!
と困ってしまうことがあります。
絵の具のパレットの汚れ取りたいんだけど何かいい方法はないのか…!!??🤔🤔
ちなみにパレットの汚れ落としのクリームみたいなのは持ってるんだけど汚れ落とす前に肌が敗北したから使ってない pic.twitter.com/4lAMwlDPcN
— ラメール🐳 (@La_Mer_1019) August 23, 2019
まだまだ今後も使用したいプラスチック製のパレットですが、絵の具がとれないからといって、諦めて捨てたくはないですよね。
そこで今回は、パレットについたアクリル絵の具の落とし方について、ご紹介していきます。
目次
アクリル絵の具の特徴と落とす際のポイント
アクリル絵の具の主成分は
- 顔料(色の成分)
- 固着剤(紙・キャンバスなどに顔料を定着する)
です。
このほかに、絵の具をやわらかくさせる増粘剤と、均等に混ざる混合剤が入っています。
アクリル絵の具の固着剤は「エマルジョン」という合成樹脂が使用されており、「乾くまでは水溶性」「乾くと耐水性」という特徴があります。
乾くと耐水性になるという点は、制作の上では大変便利です。
しかし、パレットにアクリル絵の具を出して使っていて、ふと気がついたら絵の具が乾き、水だけでは落としにくくなってしまうという事態も発生します。
パレットについたアクリル絵の具を落とすためのコツは、絵の具が乾くまでになるべく早く洗うことです。
パレットについたアクリル絵の具の落とし方
ここで、パレットについたアクリル絵の具の落とし方をご紹介していきます。
家にあるものでも落とせる、様々な裏ワザもご紹介します。
①お湯で洗い流す方法
パレットにアクリル絵の具を出して、まだ乾きかけの状態であれば、お湯だけでもアクリル絵の具を落とすことができます。
【用意するもの】
✔ お湯
✔ 筆または台所用スポンジ
手順
給湯器から出したお湯(40度前後のお湯でOK)で、パレットを洗いましょう。絵の具の落としにくいところは、筆や台所用スポンジを使って落としましょう。
②メラミンスポンジを使う方法
絵の具が乾いてしまって、お湯と筆または台所用スポンジだけでは落ちにくくなってしまった場合は、お湯+メラミンスポンジで洗いましょう。
【用意するもの】
✔ お湯
✔ メラミンスポンジ
手順
給湯器から出したお湯(40度前後のお湯でOK)で、パレットを洗う。絵の具が落ちにくいところは、メラミンスポンジでこすりましょう。
メラミンスポンジを用いれば、劇的にアクリル絵の具を落とすことができます。
しかし、メラミンスポンジは研磨作用があるので、こすりすぎるとパレットに傷をつける可能性があります。
あまりゴシゴシと力を入れてこすらないよう注意しましょう。
③水に一晩漬けて置く方法
それでも、パレットにアクリル絵の具が残ってしまった!と言う場合は、パレットをお湯か水に一晩つけて置いてみましょう。
【用意するもの】
✔ 水またはお湯
✔ 台所用スポンジまたはメラミンスポンジ
手順
- アクリル絵の具がついたパレットを水かお湯につけて一晩おきます。
- 台所用スポンジまたはメラミンスポンジでパレットについたアクリル絵の具をこすって落とします。
- さいごに、パレットを水またはお湯できれいに洗い流しましょう。
アクリル絵の具がついたパレットを水に一晩つけておくと、乾いていたアクリル絵の具が水分を含み、落としやすい状態になります。
それでも、「なかなか全部は落ちない!」「絵の具がこびりついてしまっている!」という場合は、下記で紹介する家にある色々なものでも落とすことができます。
④【裏ワザ1】重曹+メラミンスポンジ
研磨作用のある重曹を使って、パレットについたアクリル絵の具を落とす方法です。
【用意するもの】
✔ 重曹
✔ 台所用スポンジまたはメラミンスポンジ
手順
- 水で湿らせた台所用スポンジまたはメラミンスポンジに、重曹をつけます。
- パレットにアクリル絵の具がついている部分に1のスポンジをつけてこすります。
- アクリル絵の具がはがれて汚れが落ちたら、さいごにパレットを水またはお湯できれいに洗い流しましょう。
⑤【裏ワザ2】マジックリンスプレー
台所などの油汚れに使う「マジックリンスプレー」でも、パレットについたアクリル絵の具を落とすことができます。
【用意するもの】
✔ マジックリンスプレー(住宅用合成洗剤)
✔ 台所用スポンジまたはメラミンスポンジ
手順
- パレットにアクリル絵の具がついた部分に、マジックリンスプレーをかけて、数分おきます。
- 水を含ませた台所用スポンジまたはメラミンスポンジで、アクリル絵の具がついている部分を軽くこすります。
- 絵の具が取れたら、さいごにお湯でパレットを洗いましょう。
⑥【裏ワザ3】マニキュア除光液
乾いて頑固に固まってしまったアクリル絵の具は、マニキュア除光液を使って落とすことができます。
【用意するもの】
✔ マニキュア除光液
✔ ティッシュまたはコットン
手順
- ティッシュまたはコットンに、マニキュア除光液をつけます。
- パレットにアクリル絵の具がついている部分に1をつけて落とします。
- アクリル絵の具が取れたら、さいごにパレットを水またはお湯で洗いましょう。
⑦アクリル用リムーバーまたはラッカーシンナーを使う方法
専用のアクリル用リムーバーやラッカーシンナーをつけて落とす方法もあります。
【用意するもの】
✔ アクリル用リムーバーまたはラッカーシンナー
✔ いらなくなった布
✔ 台所用ゴム手袋
手順
- 台所用ゴム手袋をつけます。
- いらなくなった布にアクリル用リムーバーかラッカーシンナーをつけ、パレットについたアクリル絵の具の部分につけて拭き取りましょう。
ラッカーシンナーは臭いが強いので、必ず部屋の換気をしながら行いましょう。
アクリル用リムーバーは画材店やネットショップで販売しています。
アクリル絵の具を頻繁に使用する方は、これを機会に購入しておいても良いでしょう。
▼リキテックス リムーバー
それでもどうしても落ちない場合は、無理をしないで!
パレットについたアクリル絵の具を落とす様々な方法をご紹介しましたが、それでもどうしても完全にはパレットについた絵の具が落ちない場合があります。
また、絵の具の固まりはとれても、うっすらとパレットの部分にアクリル絵の具の色が残ってしまうことがあります。
その場合は、その後もそのパレットでアクリル絵の具を出して使用しても、色が混ざったりすることはないので、ご使用を続けても差し支えありません。
アクリル絵の具を完全に取ろうと思うあまり、落とす作業を繰り返すと、パレットに傷をつけたり、変形させてしまう可能性があるので、無理をしないようにしましょう。
また、アクリル絵の具を使う際は、絵の具を落としにくいプラスチック製のパレットではなく、
- 紙パレット
- 開いた牛乳パックの裏側
- プラスチック製のパレットにラップをかけたもの(使用後はラップだけを捨てる)
などなど、使い捨てできるものに出して使用すると、使用後の手入れが楽になります。
▼ホルベイン ペーパーパレット M
紙パレットは、切り離すことができるメモ用紙やレポート用紙のような作りになっています。
絵の具を出して使い終わったら1枚破いて捨て、また次の紙でパレットとして使うことができるので大変便利です。
まとめ
まとめ
✔ アクリル絵の具は、乾くまでは水溶性、乾くと耐水性になる特徴がある。
✔ パレットについたアクリル絵の具は、なるべく乾くまでに洗う。
✔ パレットについたアクリル絵の具はまだ乾いていない状態であれば、お湯とスポンジだけでも取れる。
✔ 落ちにくいアクリル絵の具は、一晩水につけたりメラミンスポンジでこする(こすりすぎに注意)。
✔ 重曹・マジックリンスプレー・マニキュア除光液で落とす裏ワザも!
✔ 専用のアクリル用リムーバーやラッカースプレーを使用する方法もある。
✔ どうしても落ちない場合はパレットを傷めないためにも無理をしない。
✔ アクリル絵の具にはプラスチック製のパレットではなく、紙パレットや牛乳パック、パレットにラップをかけて使用したりと、使い捨てできるものを代用しよう。