DIYの流行で、自宅で「ラッカースプレー」を使っている人も多いのではないでしょうか?
作業中は汚れても良い服装やエプロンをつける人も多いと思いますが、靴に関しては油断しがちです。
作業中はもちろん、ガス抜きしているときに「うっかり靴につけてしまった!」なんて方も多いでしょう。
うわ最悪靴にラッカースプレーついた
— 🧸ゆるみやぴぴ©︎🧸◀ (@au_hoshifuru) March 24, 2016
そこで今回は、『靴についたラッカースプレーの落とし方』をご紹介していきます。
知っておけばうっかりついてしまっても焦らず落とせますので、ぜひチェックしておきましょう!
目次
ラッカースプレー成分と落とす際のポイント
ラッカースプレーには、油性タイプと水性タイプと2種類あります。
【油性のラッカースプレー】
油性は溶剤に有機溶剤が使われていて、そこに合成樹脂などが配合されています。
発色が良く、表面を乾かすだけなら10~20分ほどと乾きが早いのが特徴です。
ただ、耐久性や硬度は高いですが、溶剤を使っているのでアクリルスプレーやウレタン塗料よりもシンナー臭がきつく、薄めるにも専用溶剤が必要となります。
【水性のラッカースプレー】
一方、水性は溶剤に水が使われていて、そこに合成樹脂などが配合されています。
水性のラッカースプレーは匂いが少なく屋内で作業できるのがメリットです。
そして、乾燥前なら水拭きで簡単に落とせます。
ラッカースプレーは成分に含まれる同じ溶剤を使った方が落としやすくなりますので・・・
- 油性のラッカースプレー → 同じ有機溶剤
- 水性のラッカースプレー → 水
を使って落とすのがポイントとなります。
【CHECK!!】
ラッカースプレーは油性と水性で落とし方が違います。
水性の方が比較的簡単に落とすことができますが、油性はなかなか落とすことができません。
しかし、コツさえつかめばきれいに落とすことができますのでご安心下さい。
まずは水性の場合の落とし方をご紹介します。
靴についたラッカースプレーの落とし方【水性の場合】
水で洗う方法がおすすめ!
水性のラッカースプレーの場合は、乾ききる前なら水できれいに落とせます。
乾いてしまった後でも、お湯を使うことで落とすことができますのでご安心ください。
【用意するもの】
✔ 水
✔ 洗濯用洗剤
✔ いらない布
✔ 歯ブラシ
手順
- ついて間もないスプレーの場合は、流水に当てながら布で拭くか、歯ブラシでこすり落とします。
- 乾いてしまったスプレーの場合は水で流したあと、洗濯用洗剤を直接つけて歯ブラシで叩いていきます。
- 汚れが浮いてきたら水洗いして乾かします。
- それでも取れない場合は洗面器などにぬるま湯と洗剤、靴を入れて1~2時間浸け置きします。
- その後、通常靴を洗う方法で洗って乾かしましょう。
靴についたラッカースプレーの落とし方【油性の場合】
①うすめ液(シンナー)を使う方法
一番確実に落とすことができる方法がうすめ液です。専用のものなので効果も抜群です。
ただし、うすめ液(シンナー)は揮発性で、すぐに乾いてしまうので多めに使うのがポイントです。
溶剤を溶かすので靴にも塗料が使われている場合は気を付けてください。
【用意するもの】
✔ 油性ラッカー用のうすめ液
✔ いらない布やぞうきん
✔ (あれば)スポイト
✔ マスクやメガネ
手順
- 吸い込まないようにマスクやメガネで保護しましょう。
- うすめ液を布やぞうきんに染み込ませます。
- 靴についたスプレーを拭いていきましょう。
(※取れない場合は、スポイトなどで少量直接つけて布で叩いて取りましょう)
②灯油(ガソリン) を使う方法
同じ有機溶剤という点から、灯油(ガソリン)でも落とすことができます。
特に冬場はストーブで使うことも多いので自宅に置いてある人も多いでしょう。
灯油はつけすぎると今度は灯油を落とすのが大変なので、直接つけるのは避けた方が良いでしょう。
【用意するもの】
✔ 灯油(ガソリン)
✔ 軍手
✔ いらない布やぞうきん
手順
- 手につかないように軍手をします。
- 布やぞうきんに灯油を染み込ませます。
- 靴についたスプレーを拭いていきます。
※灯油によるシミの可能性もありますので、目立ちにくい色や素材の靴の場合にのみ試してみてください。
③除光液を使う方法
マニキュアを落とすための除光液もラッカースプレーを落とすのに使えます。
マニキュアも溶剤が含まれているので効果があるようです。
除光液には液体、シートタイプがありますが、どちらでも良いでしょう。
ただ、うすめ液同様、除光液は揮発しやすいので多めに使うのがコツです。
【用意するもの】
✔ 除光液
✔ いらない布やコットン
✔ ラップ
✔ (あれば)歯ブラシ
手順
- ついて間もないスプレーなら、除光液を染み込ませた布やコットンでこすり落とします。
- 時間が経って取れないスプレーは、除光液を染み込ませたコットンを貼り付けるか、直接かけて乾かないようにラップで覆い数分おきます。
- 外して布で拭くか、歯ブラシなどでこすって落としましょう。
ラッカースプレーを落とすときの注意点
靴についたラッカースプレーは上の方法で落とせますが、落とすときにはちょっとした注意点があります。
①火気に気を付け、風通しの良いところで作業する
油性のラッカースプレーを落とす際にはシンナーや灯油など、火気厳禁のものもあるので十分注意しましょう。
また、揮発性の溶剤については発火しやすいので、火が近くにある時には使わないようにしてください。
そして、これらの臭いはキツくこもりやすい特徴があります。
特にうすめ液に使われているシンナーは、過度に吸入したり嗅ぎ続けると危険です。
そのため風通しの良い場所、できれば屋外でマスクをつけて作業するようにしましょう。
②靴の種類を確認する
靴にも様々な種類があります。
場合によっては色落ちの可能性もありますので、スプレーのついた靴がどんな素材なのか、水で洗えるのかなどよくご確認ください。
例えば…
- ゴム製のサンダル
ゴム製のサンダルの場合は、汚れや水に強いので油性汚れの方法でも水性汚れの方法でも、どちらも可能です。
ただ、大きな傷がつくと劣化が早くなるので、傷つけないように気を付けましょう。
- スニーカー
スニーカーの場合はナイロンやキャンバス、底はゴムのものが多いと思います。生地を自体が強いので溶剤を使って落とすことができます。
水洗いもできるものがほとんどですが、油性汚れでも水性汚れでも色の濃いものは色抜けや色褪せの可能性があるので、念のため目立たない部分で試してみるのがおすすめです。
- パンプス
エナメル、合皮共に浸け置き、水での丸洗いはしない方が良いでしょう。汚れがついた部分だけ溶剤や水をつけて落とします。
その際、エナメルや合皮は傷がつきやすいので、歯ブラシや目が粗い布は使わず、柔らかい布を使って落としましょう。
- 革靴
革靴は天然のもので多少の傷は目立ちませんが、溶剤によって溶けたり変色する可能性があります。
また、水に長時間つけるとシミができやすいので、浸け置きはしないようにしましょう。
③他の塗料も落としてしまう可能性がある
うすめ液や除光液の場合、他の塗料も溶かして落としてしまう可能性があります。
油性塗料が使われている場合、ついてしまったラッカースプレーを取ろうとゴシゴシこすると周りの塗料もこすり落としてしまうことがあります。
また、水性塗料は丸洗いすると周りの塗料も流れてしまう可能性がありますので、ついてしまったら乾く前に水拭きするのがおすすめです。
もし乾いてから気付いた場合は、綿棒や小さく切ったコットンなどを貼り付けて、緩んだところを落としましょう。
作業は広範囲をこすったり洗ったりするのは避け、スプレーがついた部分のみにしましょう。その際もちょっとずつ落としていくのがおすすめです。
まとめ
まとめ
✔ ラッカースプレーには油性と水性があり、成分が違う。
✔ 溶剤のタイプによって落とし方が違う。
✔ 油性のスプレーにはうすめ液が一番だが、灯油や除光液でも落とせる。
✔ 水性のスプレーは水で落とせる。
✔ 油性のスプレーを落とす場合は換気、火気に気を付けて、できれば屋外で作業する。
✔ スニーカーやゴム製サンダルはどの落とし方でもOK。
✔ エナメルや革靴は、目立たない部分で試してからにする。