【版画インクの落とし方】服についた…!!簡単キレイに取る染み抜き方法を紹介!

「子どもが図工の時間に版画制作してきた!」

「自宅で、版画で年賀状やグリーティングカード作りにチャレンジ!」

…という時に、ついやってしまうのが、版画インクを服につけてしまうことです。

 

 

特に、お子さんがベッタリと服に目立つ色の版画インクをつけて帰ってきたら、どうしようと頭を悩ませますよね。

 

でも、簡単キレイに染み抜きをする方法があるんです!

 

今回は、服についた版画インクの落とし方について、ご紹介していきます!

 

版画インクの種類と特徴・インクを落とすためのコツ

 

版画インクは、刷った時に紙にしっかり定着されるよう、よく使われる水彩絵の具などよりも粘り気があります。

 

版画インクが、服につくと手ごわそうに感じるのは、この粘り気のせいであるともいえますね。

 

版画インクは、他の絵具と同じように、水性(水溶性)・油性などの種類があります。

 

水性(水溶性)の版画インクを使用して服についた場合は、ついたと気づいたらすぐに汚れ落としをすることがポイントです。

 

一方、油性版画インクは水では落ちません。油性の汚れは油で落とすのがポイントになります。

 

【Check!!】作業の前に…

 

まずは、服についてしまった版画インクが水性か油性か確認しましょう。

 

学校などで使用されているインクは水性が多いですが、使用したインクなどがわかればメーカーのサイトなどで確認してみると良いでしょう。

 

また、油性インク、水性インクはともに「顔料で作られているタイプ」と「染料で作られているタイプ」があります。

 

顔料系版画インクの場合は、ついてすぐは服の表面に付着した状態になっていますので、比較的簡単に落とすことができます。

 

染料系版画インクは時間が経つと繊維にどんどん染み込んでいってしまいますので、服についたとわかったらすぐに染み抜きしましょう。

 

それでは、次に服についた版画インクの落とし方についてご紹介していきます。

 

服についた版画インクの落とし方【水性(水溶性)インク編】

①洗濯のりを使った方法

 

PVA(ポリビニルアルコール)は、界面活性剤の代わりにもなる合成樹脂です。

 

現在出回っている洗濯のりのほとんどに配合されています。

 

PVA配合の洗濯のりは、インクを浮かせる役割があるので、洗濯のりで衣服に付着したインクを浮かせてから、服を洗濯すれば、汚れを綺麗に落とすことができます。

【用意するもの】

✔ 洗濯のり(PVA配合)

✔ いらなくなった歯ブラシ

✔ ゴム手袋

手順

  1. 服に版画用インクがついた部分に、洗濯のりをたっぷりかけます。
  2. ゴム手袋をはめて、洗濯のりをかけた部分をよくもみ込みます。
  3. いらなくなった歯ブラシで、服についたインク汚れを浮かせるようにして優しくこすります。
  4. 色が薄くなってきたら、流水でよくすすぎます。
  5. 1~4の作業を繰り返します。
  6. シミが取れたら、通常の洗濯方法で洗濯しましょう。

「洗濯のりが家にない!」という場合は、文房具の水のりも使用可能です。

 

洗濯のりと比べると、PVAの配合率が低いですが、何度か染み抜き作業をすることで効果が見込めます。

 

②中性洗剤を使った方法

 

中性洗剤は、台所用洗剤や中性の洗濯用洗剤でOKです。

 

洗濯用洗剤は、液体のタイプの方が染み抜きに便利ですが、粉タイプしかない場合は、お湯で薄めて使用してください。

【用意するもの】

✔ 中性洗剤

✔ いらなくなった歯ブラシ

✔ ゴム手袋

✔ 45度くらいのお湯

手順

  1. 服に版画用インクがついた部分を45度くらいのお湯につけます。
  2. 版画用インクがついた部分に、中性洗剤を直接つけます。
  3. ゴム手袋をはめ、古い歯ブラシで汚れを浮かせるようにして優しくこすります。
  4. インクが浮いてきたら、流水でよくすすぎます。
  5. 2~4の作業を繰り返します。
  6. シミが取れたら、通常の洗濯方法で洗濯しましょう。

 

③酸素系漂白剤で落とす方法

 

使用した版画インクが染料タイプだったり、時間が経ってしまった場合は、繊維にインクが染み込んで、歯ブラシでインクを浮かせてもシミが落ちないことがあります。

 

その場合は、上記の方法(洗濯のりや中性洗剤を使っての染み抜き)を行った後、酸素系漂白剤でつけおきをしてみましょう。

【用意するもの】

✔ 酸素系漂白剤

✔ 40~50度くらいのお湯

手順

  1. お湯に酸素系漂白剤を溶かします(お使いの酸素系漂白剤の分量で溶かしてください)
  2. 服にシミが残っている部分に30分ほど漬けこみます。
  3. さいごに、通常の洗濯方法で洗濯しましょう。

染み抜きをした後、酸素系漂白剤で漂白することで、洗濯後はきれいにシミが取れていることがあります。

 

塩素系漂白剤は色柄物の服ですと、服の色そのものも漂白してしまいますので、ご注意ください。

 

服についた版画インクの落とし方【油性インク編】

「ac 写真 除光液」の画像検索結果

 

油性版画インクには、「消毒用エタノールやマニキュア除光液」を使った方法がおすすめです。

 

これらは油分を浮かせる特徴があるので、油性のインクを浮かせてあて布に移し、染み抜きをしましょう。

【用意するもの】

✔ 台所用洗剤(水で薄める)

✔ 消毒用エタノールまたはマニキュア除光液

✔ いらなくなった布(2枚)

✔ ゴム手袋

手順

  1. 水で薄めた台所用洗剤を、服に版画用インクがついた部分につけます。
  2. いらなくなった布の1枚を使って、版画用インクがついた部分にあて布をします。
  3. 服を裏返し、インクがついた部分の裏側に、消毒用エタノールまたはマニキュア除光液をつけます。
  4. いらなくなった布のもう1枚を使って、エタノールまたは除光液をつけた部分をやさしくたたきます。
  5. あて布にインクが移ったら、シミ部分を流水でよく洗い、通常の洗濯方法で洗濯します。

※窓を開けるなどして、必ず換気をし、手指の荒れを防ぐためにゴム手袋をはめて作業してください。

 

服についた版画インクを落とす時の注意点

 

ここでは服についた版画インクを落とす際の注意点をご紹介します。

 

版画インクを落とす際の注意点

 

  • 上記の方法は服が綿などの丈夫な素材なら可能ですが、合成繊維などには繰り返し行う染み抜きは向きません。

 

  • おしゃれ着などにシミがついてしまった場合や、染み抜きを試してもシミが取れない場合は、専門のクリーニング店に相談してみましょう。

 

  • 丈夫な素材でも、あまり強い力でこすったり、染み抜きを繰り返しすぎると繊維を傷めたり、のびたりしてしまう恐れがあるのでご注意ください。

 

  • 染み抜きをする際は、洗剤などを使って手指が荒れてしまったり、インクが移ってしまったりする可能性がありますので、ゴム手袋をはめて作業しましょう。

 

 

まとめ

まとめ

 

 版画インクは、水性(水溶性)・油性、顔料・染料のタイプがある。

 

 水性の版画インクは、洗濯のりや中性洗剤でインクを浮かせて取る。

 

 染料が染み込んでしまった場合は、酸素系漂白剤を試してみよう。

 

 油性の版画インクは、消毒用エタノールまたは除光液でインクを浮かせて取る。

 

 油性版画インクの染み抜きの際は、必ず換気をして行う。

 

 版画用インクの染み抜きをする際、服の素材に注意し、手指の荒れ防止のためにゴム手袋の着用をしましょう。