冬の寒い時期に大活躍する「石油ストーブ」。
しかし、誤ってストーブの天板にプラスチックが触れ、溶けてへばりつくこともありますよね。
先日祖父が誤って灯油ストーブ(画像参照)の上にプラスチック製の時計を置いたまま点火し、危うく火事になるところでした。
幸い時計が溶けただけで済みましたが、未だにプラスチックが燃える時の臭いが部屋に少し残ってます(泣)#sp813 #jwave
#スパチューポジティ部 pic.twitter.com/za3ZS32ZmH— schlange:シュランゲ (@schlange_3125) March 22, 2019
汚れが付いているとその後も通常通り使っていいものかどうか悩んでしまいます。
そこで今回は、石油ストーブについた溶けたプラスチックの取り方についてご紹介していきます。
目次
溶けたプラスチックから有害物質が!?すぐに除去しよう!
プラスチックから出る有害物質といえば、すぐにダイオキシンを思い浮かぶと思います。
(※ダイオキシン・・・発がん性があり、青酸カリよりも毒性が強い特徴がある)
しかし、近年市販されているプラスチックは、有害物質が発生しないように作られていますので、石油ストーブで溶けてしまったからといって、体に悪影響を及ぼすものではありません。
ただし、プラスチックには樹脂でできたものもあり、花粉症やアレルギーの原因となることもあります。
また、溶けたプラスチックのにおいで具合が悪くなることもありますので、石油ストーブでプラスチックが溶けたときはそのまま放置せず、汚れが付いた時はすぐに取り除きましょう。
石油ストーブについた溶けたプラスチックの取り方
それではさっそく、石油ストーブについた溶けたプラスチックの取り方について紹介していきます。
溶けたプラスチックは、専用の溶剤を使って取り除くこともできますが「ご家庭にあるものを使って何とかしたい!」という方は、ぜひ次の方法を参考にしてみてください。
①熱湯+削る方法
プラスチックは、熱を加えると柔らかくなる性質がありますので、お湯で柔らかくすると除去しやすくなります。
プラスチックの種類にもよりますが、およそ温度80℃~100℃程度で柔らかくなりますので、熱湯を用いましょう。
【用意するもの】
✔ ゴム手袋
✔ 沸騰したお湯
✔ 耐熱性の洗面器、またはボウル
✔ タオル
✔ スクレイパー
✔ 中性洗剤
手順
- まずお湯を沸騰させ、ボウルか耐熱性の洗面器などに入れます。
- やけどを防ぐため、ゴム手袋を着用しましょう。
- お湯の中にタオルを浸し、溶けたプラスチックが付いている部分にあて、少し時間をおきます。
- ゴム手袋をつけたまま指で押してみて、プラスチックが柔らかくなったのを確認したら、スクレイパーを使って削り取りましょう。
- 最後に中性洗剤をつけたスポンジで磨いた後、ぬるま湯に浸した布、またはふきんで吹き取ったら完了です。
プラスチックは熱を加えると柔らかくなりますが、直接火をつけて熱すると煙や煤が出たり、刺激臭を発しますのでやめましょう。
お湯に浸したタオルで柔らかくならない場合は、タオルを当てた上から、熱したスプーンや小型のナイフを当てて柔らかくする方法もありますので、ぜひお試し下さい。
②冷やす+削る方法
溶けたプラスチックを温めて、柔らかくしてから取り除く方法もありますが、逆に溶けたプラスチックを冷やして固め、取り除く方法もあります。
【用意するもの】
✔ 氷
✔ ビニール袋
✔ タオルなど
✔ スクレイパー(定規やプラスチック製の-ドライバーでも可)
手順
- プラスチックが解けた部分にタオルを当て、ビニール袋に入れた氷を付けて冷やします。
- 少し時間をおき、十分冷え切ってからスクレイパーを使って汚れを取り除いていきましょう。
スクレイパーは力まかせに削り落すのではなく、プラスチックが張り付いている部分の根元に差し込み、上に持ち上げるようにして剥がすのがコツです。
途中プラスチックが割れてしまったら、反対側から同じようにしてスクレイパーを差し込み、上に持ち上げるようにするときれいに剥がれます。
③重曹を使う方法
スクレイパーだけで取れない場合は、重曹ペーストを作って汚れ部分を磨いてみましょう。
重曹は研磨作用がありますので、ぴったりと張り付いたプラスチックも洗い落とすことができます。
重曹ペーストの作り方や使い方は、次の手順を参考にして下さい。
【用意するもの】
✔ 40℃前後のぬるま湯
✔ 重曹
✔ 小さめのボウル
✔ スポンジ、または歯ブラシ
手順
- まず、ボウルに40℃前後のぬるま湯を入れます。
- その中にぬるま湯と重曹を1:2の割合で混ぜ合せましょう。
- ペースト状になったらスポンジ、または歯ブラシにつけ、溶けたプラスチックが付いた部分を優しく擦り落して下さい。
- 汚れが落ち切るまで数回繰り返します。
- プラスチックの跡がきれいに取れたら、布、またはふきんで水拭きをして完了です。
強く擦り過ぎると石油ストーブに傷がつき、塗装が剥がれてしまったり、塗装が剥がれた部分が錆びついてしまうことがありますので、少しずつ様子を見ながら作業を行いましょう。
その際には力を入れ過ぎないよう意識して下さい。
④プラスチック専用の溶剤を使う方法
これは最終手段になりますが、上記の方法で取れなかった場合は、プラスチック用の溶剤を使いましょう。
こちらのプラスチック専用の溶剤は、ホームセンターや塗料を扱うお店で購入できます。
使用する際は、必ずプラスチック専用のものを使用して下さい。
【用意するもの】
✔ ゴム手袋
✔ プラスチック専用の溶剤
✔ ガーゼ、または布など
✔ スポンジ
✔ 中性洗剤
手順
- まず作業の前にゴム手袋を着用します。
- 小皿などの容器にプラスチック専用の溶剤を入れ、ガーゼや布に含ませます。
- ガーゼや布を使い、プラスチックの汚れがついた部分に溶剤を塗布します。
- プラスチックが溶けたら、ティッシュやタオルなどで拭き取りましょう。
- 最後にスポンジに中性洗剤をつけて磨き、ぬるま湯に浸した布、または布巾で拭き取ったら完了です。
プラスチック製用の溶剤を使った後は、必ず中性洗剤を使って洗い落とすようにしましょう。
作業を行う上での注意点
「プラスチックの汚れを落とす時」や「石油ストーブにプラスチックが溶けてしまったとき」は、次の点に注意しましょう。
注意点
- 石油ストーブが冷えてから作業を行う
プラスチックが溶け出してしまったときは、やけどの恐れがありますので、石油ストーブの熱が冷めるのを待ってから作業を行いましょう。
- 窓を開けて換気を行う
最近のプラスチックは、石油ストーブの熱で溶けたからといって、有害物質が発生することはありません。しかし、燃焼するとにおいや煙が発生しますので、プラスチックが焦げてしまったら、窓を開けてしっかりと換気しましょう。
- 金属製のヘラやマイナスドライバーを使って削らない
金属製のヘラやマイナスドライバーを使って汚れを落とすと、塗装が剥がれ落ちて錆びつく恐れがありますので注意しましょう。
- 具合が悪くなった時はすぐに医師の診断を受ける
場合によっては煙や煤を吸い込んでしまったり、刺激臭で具合が悪くなる方もいらっしゃいますので、体調が悪いと感じた時は、すぐに作業を止め、かかりつけの医師の診察を受けてください。
まとめ
まとめ
✔ 現在市販されているプラスチックは、有害物質が発生しないように作られている。
✔ 溶けたプラスチックのニオイで具合が悪くなる場合もあるため、汚れが付いた時はすぐに取り除く。
✔ プラスチックが溶けて石油ストーブに付いてしまったときは、お湯に浸けたタオルなどで温めて柔らかくした後スクレイパーで取り除くと良い。
✔ 溶けたプラスチックを氷で冷やして固めてから取り除く方法もある。
✔ 溶けたプラスチックがなかなか落としきれないときは、重曹で磨くと良い。
✔ どうしても汚れが落ちないときは、プラスチック専用の溶剤で溶かして落とすこともできる。
✔ 作業中は窓を開けて換気してから行う。
✔ 金属製のヘラやマイナスドライバーを使うと塗装が剥がれて錆びつく恐れがあるため使用しない。
✔ 具合が悪くなったら、すぐに医師の診断を受ける。