
ここ最近はDIYブームでありニスを使用するという方も多いのではないでしょうか?
お子さんが工作で使用することもあるでしょう。基本的な塗料であるニスは、木工される方には使用頻度も高い塗料ですよね。
仕上げ剤として使用することの多いニスですが、使用する際、誤っていろんな場所に付着してしまうこともあります
ニスが手についた時ってどうすればいいの?
全然取れないんだけどwww https://t.co/Exs7rkvGUS pic.twitter.com/yjnXvvx4O6— イルルヤンカシュ (@illyankash) August 27, 2018
一度ニスが付着してしまうと除去するのはなかなか大変ですよね。
そこで今回は、簡単にできる『ニスの落とし方』をご紹介していきます。お困りの方はぜひ今回ご紹介する方法をお試しください!
ニスの成分と落とす際のコツ
木工の時に仕上げによく使用するニスですが水性のものと油性のものがあるのを知っていますか?
ここでは水性ニスと油性ニスのそれぞれの成分や性質について説明していきます。
水性・油性ニスの特徴
- 水性ニス
水性ニスとは水性アクリルニスのことです。扱いやすいニスで乾きも早く、美しい艶をだすことが可能です。乾いた後もやわらかさがあるため、机や椅子などの実用的なものではなく、装飾品に最適です。
- 油性ニス
油性ニスとは油性ウレタンニスのことです。硬い塗膜を作り、耐久性にも優れたニスです。屋内の机や椅子などの実用的な家具に最適。水性ニスと比較すると乾くのに時間がかかり、臭いもあります。
ここからはそれぞれのニスが・・・
- 木材
- 手
- コンクリート
- 衣服
に付着してしまった場合の取り方について水性ニス・油性ニスに分けて紹介していきます。
水性ニスの落とし方
木材の場合
①ヤスリやカンナで削る
木材のニスを落とすのはなかなか困難です。
1枚板であればカンナで削り落としたり、少しの部位であればヤスリがけをしたりして研磨する方法あります。
②市販の剥離剤やニス薄め液を使用する
ニス薄め液や塗料やニスを剥がす剥離剤も市販されています。
ホームセンターやネットでも簡単に購入することができます。
メーカーによって使用方法も異なりますので、注意書きや説明書きをよく読んで使用するようにしましょう。
ニス薄め液は水溶性ニス専用のものを使用するようにしましょう。
手の場合
石鹸を使用する
水性のニスが手に付いた場合、付着してしまったらすぐに石鹸で手を洗うと良いでしょう。
固まってしまうと取れにくくなってしまうので、すぐに手洗いすることをおすすめします。
キレイに取れなくても、お風呂に入ったり、手洗いを繰り返したりすることで自然とキレイになっていきます。
固まった場合はお湯を使用すると効果的です。
コンクリートの場合
ニスが乾燥する前であれば、水で流し洗剤でこするだけで除去できます。
乾燥してしまったあとは除去が困難なのでニス薄め液(水溶性ニス専用)や剥離剤を使用するのがおすすめです。
注意書きや説明をよく読み使用するようにしましょう。
衣服の場合
①洗濯洗剤を使用する
付着して間もないニスの場合は洗濯洗剤で落とすことも可能です。
付着したら乾く前になるべく早く洗い落としましょう。
【用意するもの】
✔ 洗濯洗剤
✔ 使い古し歯ブラシ
手順
- 洗剤の原液をニス付着部分に塗布します。
- 使い古しの歯ブラシを利用したたくようにあらいます。
- 水ですすいで汚れを落とします。
- 通常通りの洗濯方法で洗濯します。
②ニス薄め液を使用する
固まってしまい、通常の洗剤で落ちなかった場合にはニス薄め液を使用する方法があります。
【用意するもの】
✔ ニス薄め液(水溶性ニス専用のもの)
✔ 不要布2枚
手順
- 衣服の裏側にあて布をします。
- もう1枚の布にベンジンに染み込ませます。
- ニスで汚れた部分をニス薄め液を塗布した布でたたきます。
- 汚れが落ちるまで繰り返します。
油性ニスの落とし方
油性ニスは水性ニスと比較すると耐久性、耐水性があり落とすのも困難です。
誤って目的の物以外に付着した場合には、乾く前に早めに対処するようにしましょう。
木材の場合
木材の油性ニスを落とす方法は水性ニスを落とす方法と同じです。
木材の場合はニスを落とすというよりは、研磨するのが基本的な除去の仕方です。
①ヤスリやカンナで削る
木材のニスを落とすのはなかなか困難です。
1枚板であればカンナで削り落としたり、少しの部位であればヤスリがけをしたりして研磨する方法あります。
②市販の剥離剤やニス薄め液を使用する
ニス薄め液や塗料やニスを剥がす剥離剤は市販されています。
ホームセンターやネットも簡単に購入することができます。
メーカーによって使用方法も異なりますので、注意書きや説明書きをよく読んで使用するようにしましょう。
ニス薄め液は油性ニス専用のものを使用するようにしましょう。
手の場合
①除光液を使用する
除光液の成分にはアセトンという有機溶剤が含まれており油性のニスを落とす効果があります。
除光液は本来爪に使用するものなので人体に使用するのも比較的安心です。
最近の除光液の中にはアセトンフリーのものもありますのでご注意ください。
【用意するもの】
✔ 除光液
✔ コットン
✔ 石鹸
手順
- コットンやティッシュペーパーに除光液を染み込ませます。
- 綺麗なコットンでふき取ります。
- 除光液を使用した部位を石鹸でよく洗って除光液の成分を落とします。
②ベンジンを使用する
ベンジンにも油性ニスを落とす効果があります。
ベンジンは皮膚に触れても害はありませんが、皮膚の油分を吸収しますので使用後は保湿をしましょう。
肌の弱い方はお気を付けください。
また、吸い込むと呼吸器官に影響を与えますので取り扱いの際にはしっかりと換気をおこない呼吸器官の弱い方は使用を避けたほうが良いでしょう。
【用意するもの】
✔ ベンジン
✔ コットン
✔ 石鹸
✔ 保湿剤
手順
- コットンやティッシュペーパーにベンジンを染み込ませます。
- キレイなコットンでふき取ります。
- ベンジンを使用した部位を石鹸でよく洗って成分を落とします。
- 保湿剤でしっかりと保湿します。
コンクリートの場合
コンクリートに付着すると除去するのが困難です。ニス薄め液(油性ニス専用)や剥離剤を使用するのがおすすめです。
注意書きや説明をよく読み使用するようにしましょう。
衣服の場合
①シンナーを使用する
シンナーにはニスを溶解して液状化に戻す効果があります。
シンナーは人体にも影響を与える危険性がありますので、使用する際は注意事項をよく読み使用するようにしましょう。
【用意するもの】
✔ シンナー
✔ 不要布2枚
✔ ゴム手袋
✔ マスク
手順
- 部屋の換気を十分に行っておきます。
- ゴム手袋、マスクを着用し、シンナーに触れないようにします。
- 衣服の裏側にあて布をします。
- もう1枚の布にシンナーに染み込ませます。
- ニスで汚れた部分をシンナーを塗布した布でたたきます。
- 汚れが落ちるまで繰り返します。
- シンナーは揮発性があるので処理後はそのまま乾燥させます。
②ベンジンを使用する
シンナーが手に入りにくい場合や扱いが不安な場合はベンジンでも効果があります。
ベンジンを使用する際も十分に換気をしておきましょう。
【用意するもの】
✔ ベンジン
✔ 不要布2枚
手順
- 部屋の換気を十分に行っておきます。
- 衣服の裏側にあて布をします。
- もう1枚の布にベンジンに染み込ませます。
- ニスで汚れた部分をベンジンを塗布した布でたたきます。
- 汚れが落ちるまで繰り返します。
ニスを落とす際の注意点
①使用する薬剤に注意しよう
ニスを落とす際、薬剤を使用することがあります。
ベンジンやシンナーなど臭いがきつかったり、呼吸器に影響を及ぼしたりするものもあります。
そのため、使用する際にはよく換気をして注意書きや説明書きをよく読んでから使用するようにしましょう。
また、洗剤や薬剤の中には肌が荒れたりすることもありますので、肌の弱い人は使用を避けた方が良いでしょう。
②材質を傷めつけるリスクもある
洗剤や薬剤の中には、材質を傷めたり変色させてしまったりすることがあります。
使用する際には目立たないところで確認してから使用するようにしましょう。
③大切な衣服は、クリーニング店へ
大切な衣服であればクリーニング専門店へ依頼するのもおすすめです。
その際は、水溶性と油性どちらのニスで汚したのか伝えるようにしましょう。
ニスが付いてしまうと除去するのが困難です。
使用する環境、服装を整えてから使用するようにする工夫が大切です。
まとめ
まとめ
✔ 水溶性ニスと油性ニスでは成分が異なり、除去の仕方も異なるので注意が必要。
✔ 誤って目的の物以外に付着してしまった場合は、どちらのニスの場合も乾燥前に処置することがキレイに除去するのに一番大切。そのため、素早く処置をするようにしよう。
✔ 水溶性のニスは乾く前であれば水で洗ったり、洗剤でこすったりするだけで落とすことができるが、油性ニスはアルコールやシンナー、ベンジン等の薬液が必要である。
✔ 薬剤を使用する際には、人体に影響を与えるものもあるので換気を十分に行い取り扱いに十分に注意する。
✔ ニスは付着すると除去するのが困難なので付着しないような工夫が必要である。