子どもからほんの少し目を離した隙に、タンスやテーブルが落書きだらけになっていたことはありませんか?
特に、落ちにくいクレヨンで落書きをされていた時は、頭を抱えてしまいますよね。
娘がクレヨンで落書きをはじめちゃった。壁もタンスも大きなキャンバスにしか見えないのね(ノ△T)私が見てない時にやってるから困ったもんだ。
— miyukin (@miyukincafe) July 15, 2011
小さい頃タンスのドアに描いた落書き。このおにぎりの渋い顔が最高だぜ pic.twitter.com/PEV6G99M
— 未来型案内人@ in率低下中 (@momizi3939) October 8, 2012
落書きされた家具を見ながら、「さて、どうしようか…」とため息が出てしまいます。
そこで、今回は家で簡単にできる『木製家具のクレヨンを落とす方法』をご紹介します。
目次
クレヨンの成分と汚れの種類
クレヨンは何でできているか、大まかに「油分」だということはわかると思いますが、それ以外はあまりよくわかりませんよね。
クレヨンの主な成分は、下記の4つとなります。
- 着色剤となる顔料
- ワックス(ろう)
- 石油
- 体質顔料
これを混ぜて固めたものが、クレヨンとなります。
国内でも生産しているメーカーさんによって、クレヨンの硬さや柔らかさが違うことがありますが、成分は変わりません。
最近では、石油の代わりに赤ちゃんでも使えるよう、蜜ろうや野菜を使ったクレヨンも作られています。
以上のようにクレヨンの成分は、ワックス(ろう)と石油を使っているため、クレヨンは油汚れとなります。
油汚れと聞くとキッチン汚れのベタつきや、こびりつきを連想してしまうと思います。
クレヨンの油分は食用油とは違い、顔料が混ざっているため、そこまでベタつかずこびりつくことはありません。
蜜ろうや野菜を使ったクレヨンでも、固めるためのワックス(ろう)が混ざっているため、石油を使ったクレヨンと同じ油汚れとなります。
クレヨンを落とす際のコツ
クレヨンは、描いた跡がワックスによってしっかりと固着されるので、擦っても色落ちしません。
また、油は水を弾く性質があるため、どんなに水拭きをしても落とすことはできません。
クレヨンは水と反発し、汚れが伸びてしまうこともありますので、水拭きは最後の仕上げまでしないようにしましょう。
また、乾いた布で乾拭きを繰り返せば落とすことはできますが、時間がかかってしまい、逆に手間となってしまいます。
上記のことを踏まえると、油を浮かせて落とす方法が有効となります。
油を浮かせて落とす方法としては・・・
- 中性洗剤で落とす
- あぶらであぶらを浮かせて落とす
- 研磨して削る
が効果的な方法になります。
そして、厄介なのが、油汚れは付着してから時間が経ってしまうと、木製家具に染み込んでしまう為、落ちにくくなってしまいます。
クレヨンの落書きを見つけたら、すぐ対処するようにしましょう。
木製家具のクレヨンの落とし方
汚れの原因が油だとわかったところで、木製家具を綺麗にする方法です。
家にあるものを使って簡単にできる方法をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
①食器用洗剤を使う方法
いつも使っている食器用洗剤でできるので、とても手軽です。
筆圧が弱い落書きは、この方法で簡単に落ちます。
また、使用する食器用洗剤は、油汚れに強いアルカリ性が有効です。
【用意するもの】
✔ 食器用洗剤
✔ 使い終わったスポンジ
手順
- 食器用洗剤をスポンジに含ませます。
- 泡立てつつ優しく汚れ全体をこすります。
- さいごに洗剤をキレイに拭き取りましょう。
②化粧品用クレンジングオイルを使う方法
化粧の油分に強いので、クレヨンの油汚れにも適しています。
クレンジングオイル入りの洗顔フォームでは、あまり効き目がありません。
オイル単体で使用すると効果的です。
【用意するもの】
✔ 化粧用クレンジングオイル
手順
- 汚れの部分にクレンジングオイルを垂らします。
- 汚れに馴染ませます。
- 汚れが浮いてきたら拭き取って仕上げましょう。
タンスなど垂らすことができない家具には、コットンや綿棒を使いましょう。
③歯みがき粉を使う方法
歯みがき粉に含まれる研磨剤を有効活用します。
油を浮かせて落とすというよりも、擦り取って落とす方法となります。
【用意するもの】
✔ 使い終わった歯ブラシ
✔ 歯みがき粉
✔ 雑巾
手順
- 歯ブラシに歯みがき粉をつけて軽くこすります。
- 固く絞った濡れ雑巾で拭き取って仕上げます。
歯ブラシを使うことで、細かい凹凸まで磨けます。
筆圧が強い落書きや木目や家具の傷などに入りこんだクレヨンの汚れにも適している方法になります。
④メラミンスポンジを使う方法
メラミンスポンジは、一度は手にしたことがあるのではないでしょうか?
100円均一などでも市販されているメラミンスポンジですが、歯みがき粉と同様、研磨することでクレヨンを落とす事ができます。
【用意するもの】
✔ メラミンスポンジ
手順
- メラミンスポンジをかるく湿らせます。
- 汚れた部分をやさしく擦ります。
- さいごに乾いた布で乾拭きして拭き取りましょう。
あまり強く擦り過ぎると木製家具のコーティングが剥がれ、変色してしまうことがあります。少しずつ、やさしく擦るようにしましょう。
⑤小麦粉を使う方法
小麦粉に油分を移すことで簡単に落としやすくなります。
タンスへの使用は難しいので、テーブルや学習机に適している方法になります。
【用意するもの】
✔ 小麦粉
✔ 消しゴム
✔ 霧吹き
手順
- 汚れの部分に小麦粉をまぶします。
- 霧吹きでうっすら湿らせ馴染ませます。
- さいごに消しゴムで擦って汚れを落としましょう。
使う消しゴムは、硬めのものを使うと千切れにくく使いやすいのでおすすめです。
⑥牛乳を使う方法
え?と驚くかもしれませんが、意外にも牛乳は油汚れを落とすのに適しています。
牛乳の脂分を利用した、あぶらであぶらを落とす方法となります。
【用意するもの】
✔ 牛乳
✔ 雑巾
手順
- 雑巾に牛乳を含ませます。※つけすぎないよう部分的に染み込ませましょう
- 牛乳を含んだ雑巾で汚れた部分だけを小刻みに拭きます。
- 汚れが落ちたら水拭きと乾拭きを繰り返し完全に拭き取りましょう。
つけ過ぎると、家具に染み込んでにおいの原因になるので気を付けましょう。
また、拭き取りがきちんとできていないことも、においの原因となりますので、しっかり拭き取るようにしましょう。
クレヨンを落とす際の2つの注意点
ここまで簡単にできる落とし方をご紹介しましたが、2つの注意点があります。
①家具のコーティングやニスが剥がれてしまう可能性がある
木製家具のほとんどは、コーティングやニスが塗装されています。
コーティングやニスを塗装することによって薄い膜がはり、傷やほこり、汚れから家具を保護してくれます。
これまで、いくつか簡単に落とす方法をご紹介しましたが、その方法でコーティングやニスが剥がれてしまう場合があります。
食器用洗剤を使う方法は、洗剤の成分で膜が傷付き、コーティングやニスが剥がれてしまうことが多い為、注意しましょう。
コーティングやニスを剥がさず、汚れだけを落としたい時は、乾いた布で乾拭きをする方法が最も有効です。
「どうしても汚れが落ちない…」という場合は、中性洗剤を100倍程度薄めたものを布に染み込ませ、固絞りしてから、やさしく拭き取ってください。
洗剤がついたままだと、コーティングやニスが劣化してしまうので、固絞りした布で水拭きをしてから、必ず乾拭きをし、水分をなくすようにしましょう。
剥がれてしまったら…
ニスを塗るのもひとつの手ですが、もっと簡単な方法があります。
100円均一などで市販されているワックス入りの床拭きシート(ウェットタイプ)を使うと、ニスやワックスをかけた時と同じような効果があります。
手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
②家具の素材を傷めてしまうことがある
白木や無塗料の天然木を使用した家具は、コーティングが施されていません。
そのため、コーティングされている家具と同じ方法を使うと、洗剤やオイルが染み込んで家具が傷んでしまいます。
そこで、コーティングがされていない家具のクレヨンは以下のいずれかの方法で落としましょう。
消しゴムを使う方法
家具を傷めることなく、簡単に落とすことができます。
【用意するもの】
✔ 消しゴム
手順
- 汚れた部分を軽く消しゴムでこすります。
- さいごに、乾いた布で乾拭きしましょう。
紙ヤスリを使う方法
汚れを落とすではなく、削り取るという方法になります。
一気に擦るのではなく、少しづつゆっくり擦ると、違和感なく汚れを削ることができます。
【用意するもの】
✔ 目の細かい紙ヤスリ(100円均一で購入できます)
手順
- 紙ヤスリで汚れた部分を少しづつ擦ります。
- さいごに乾いた布で乾拭きしましょう。
上記の注意点とクレヨンの性質さえ把握しておけば、いざその時になってもすぐ対処することができます。
家にあるものや、使ったことがあるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
まとめ
まとめ
✔ クレヨンは油分を含むため、油汚れである。
✔ クレヨン汚れはアルカリ性の洗剤で油分を浮かして落とすことができる。
✔ クレンジングオイルなどの油分を用いて、クレヨンの油汚れを浮かし落とすことができる。
✔ メラミンスポンジを用いて研磨して削り落とすこともできる。
✔ コーティングがされている家具は油分を浮かして落とす方法が良い。
✔ 洗剤や水分はコーティングを剥がすことがあるので、注意が必要。
✔ コーティングがない白木や無塗料の家具は、軽ゴムや紙やすりで削り取る方がおすすめ。