【タイルについたモルタル汚れの落とし方】簡単!!おすすめ除去法を紹介!

 

デザイン性が高く、DIYで人気の「タイル」。

 

自分の好みに合ったタイルを張っていく作業は楽しいですよね。

 

出来上がったタイル張りは耐久性があるので、きれいなままで長く使いたいものです。

 

しかし、いろいろな汚れがある中で、タイルを張るときに下地や目地材として利用されるモルタル由来の汚れが付くこともあります。

 

そこで今回は、『タイルについたモルタル汚れの落とし方』をご紹介していきます。

 

モルタル汚れに困ったときは、ぜひ活用してくださいね。

 

モルタル汚れは2種類ある!まずはどっちの汚れか確認しよう

施工中のモルタル外壁

(モルタル 出典:Wikipedia

 

モルタルは、砂とセメントを混ぜて水で練って作られた建材です。タイルを張るときに下地や目地材として利用されます。

 

モルタルによるタイルの汚れは二種類あります。

 

モルタル汚れの種類

 

  • モルタルがタイルに付いて固まってしまった汚れ
  • タイルに入った亀裂や目地から流れ出たように見える、モルタル由来の白い結晶が付いた汚れ

※白い結晶汚れはモルタルに含まれている石灰などの成分が水に溶けてタイルの表面に染み出し、空気中の二酸化炭素と反応して白い結晶となったもの。白華現象(エフロレッセンス)と言われ略してエフロとも呼ばれています。

 

この2種類の汚れを落とすポイントは、モルタルの成分であるセメントがアルカリ性、つまりモルタル汚れ自体もアルカリ性だということ。

 

モルタル汚れを酸性の液体で中和することによって、モルタル汚れを落としやすくします。

 

「モルタル汚れ」「モルタル由来の白い結晶が付いた汚れ(白華現象)」それぞれで落とす方法は異なってきますので、ここからはそれぞれの落とし方について詳しく解説していきます。

 

タイルについたモルタル汚れの落とし方【タイルにモルタルが付いた場合】

①水洗いする方法

「ac 写真 ホース」の画像検索結果

 

タイルにモルタルが付いてから、それほど時間が経っていないなら水洗いするだけで汚れが落ちることがあります。

 

作業後にモルタルの拭き取りが不十分だった場合にも、こちらの方法で汚れが落ちることがありますから、まずは試してみて下さい。

【用意するもの】

✔ ブラシもしくはスポンジ

手順

 

モルタル汚れが気になる部分を、ブラシやスポンジで軽く水洗いしましょう。

 

 

②高圧洗浄機を使う方法

 

高圧の水やお湯を噴射することによってモルタルをきれいに落とす方法です。

 

モルタルが付いてから時間が経過し水洗いでは落ちない場合に試してみて下さい。

 

ご家庭に高圧洗浄機がない場合、地域によってはホームセンターでレンタルすることができますし、ネットでレンタルサービスを行っているサイトもありますのでチェックしてみましょう。

 

作業方法は、高圧洗浄機付属の取扱説明書に従って行ってください。

 

③クエン酸を使う方法

 

酸性のクエン酸はアルカリ性のモルタルを中和して落としやすくします。

 

こちらでは粉末のクエン酸からクエン酸水を作る方法をご紹介していますが、掃除用のクエン酸の液体スプレータイプも市販されています。

 

そちらも手軽なので、ぜひ使ってみて下さい。

【用意するもの】

✔ クエン酸

✔ 容器

✔ スポンジ

✔ ゴム手袋

手順

  1. 容器に水200mlと粉末のクエン酸小さじ1程度を入れて溶かします。
  2. 1をタイル上のモルタルが付着している部分にかけます。
  3. スポンジでモルタルをこすり取ります。頑固な汚れは状態を見ながら5分ほど置くと取れやすくなります。
  4. さいごに、タイルを入念に水で掃除しましょう。

 

④サンポールなど酸性のトイレ用洗剤を使う方法

 

 

酸性のトイレ用洗剤はアルカリ性のモルタルを中和して落としやすくします。

【用意するもの】

✔ 酸性のトイレ用洗剤

✔ 容器

✔ スポンジ

✔ ゴム手袋

手順

  1. 容器にトイレ用洗剤を入れ、水で10倍に薄めます。
  2. 1をタイル上のモルタルにかけます。
  3. スポンジでモルタルをこすり取ります。
  4. さいごに、タイルを入念に水で掃除しましょう。

 

⑤塩酸を使う方法

酸性である塩酸でアルカリ性のモルタルを中和して落としやすくします。

 

塩酸は毒物及び劇物取締法に載っている劇物なので購入するには薬局やドラッグストアで書類に名前や住所を書き、捺印する必要があります。

【用意するもの】

✔ 塩酸

✔ 容器

✔ 布

✔ ブラシ

✔ ゴム手袋

手順

  1. 容器に塩酸を1%~5%に希釈します。
  2. タイルのモルタル汚れがある部分に水をかけます。いきなり塩酸をかけると塩酸が汚れていない目地などを傷めてしまうからです。
  3. モルタル汚れに①の希釈した塩酸をブラシで塗っていきます。
  4. モルタルを布などで拭い取ります。
  5. さいごに、タイルを入念に水で掃除しましょう。

 

⑥モルタルはがし専用剤を使う方法

 

モルタルをはがすための専用の製品が売られています。

 

環境に配慮した成分を使用している物もあり、使いやすいです。

 

価格も安価な物からありますので、困ったときには使ってみて下さい。

 

タイルについたモルタル汚れの落とし方【エフロ(白華)汚れの場合】

①ブラシで水洗いする方法

「ac 写真 デッキブラシ」の画像検索結果

 

エフロが発生した直後であれば、ブラシやスポンジで水洗いするだけで落ちることがあります。

【用意するもの】

✔ ブラシまたはスポンジ

手順

 

エフロ汚れが発生した部分を、ブラシやスポンジで水洗いしましょう。

 

 

②酢を使う方法

「ac 写真 酢」の画像検索結果

 

酸性の酢はアルカリ性のエフロ汚れを中和して落としやすくします。

 

日常で料理に使っているお酢を使う方法なので、新たに買い足すこともなく気軽に試せる方法ですね。

【用意するもの】

✔ 酢

✔ 容器

✔ スポンジ

手順

  1. 容器に酢と水を1:1で混ぜ合わせます。
  2. 1をエフロ汚れにかけます。
  3. スポンジでエフロ汚れを落とします。
  4. さいごにタイルを入念に水で掃除しましょう。

 

③クエン酸を使う方法

 

酸性のクエン酸はアルカリ性のエフロ汚れを中和して落としやすくします。

 

こちらでは粉末のクエン酸からクエン酸水を作る方法をご紹介していますが、掃除用のクエン酸の液体スプレータイプも市販されています。

 

そちらも手軽なので、ぜひ使ってみて下さい。

【用意するもの】

✔ クエン酸

✔ 容器

✔ スポンジ

手順

  1. 容器に水200mlと粉末のクエン酸小さじ1程度を入れて溶かします。
  2. 1をエフロ汚れにかけます。
  3. スポンジでエフロ汚れを落とします。
  4. さいごにタイルを入念に水で掃除しましょう。

 

④サンポールなど酸性のトイレ用洗剤を使う方法

 

トイレの汚れとして厄介な尿石はアルカリ性のカルシウム化合物です。

 

そのため、トイレ用洗剤は酸性ですが、これは同様にアルカリ性カルシウム化合物であるエフロ汚れにも中和して落としやすくする効果があります。

【用意するもの】

✔ 酸性のトイレ用洗剤

✔ 容器

✔ スポンジ

✔ ゴム手袋

手順

  1. 容器にトイレ用洗剤を入れ、水で10倍に薄めます。
  2. 1をエフロ汚れにかけます。
  3. スポンジでエフロ汚れを落とします。
  4. さいごにタイルを入念に水で掃除しましょう。

 

⑤エフロ除去専用剤を使う方法

 

エフロ汚れを除去するための洗剤が市販されています。

 

環境にやさしい成分を使用した製品もあります。使用上の注意をよく読んで使って下さい。

 

⑥削る方法

 

エフロが発生してから長い時間が経った場合、なかなか汚れが落ちないことがあります。

 

そのときは、ヘラやワイヤーブラシで削り取るという方法があります。

 

目地部分でしたら、マイナスドライバーを使えば削りやすいです。

 

ただ、この方法だとタイルの表面や目地が傷つく可能性があります。

【用意するもの】

✔ ヘラやワイヤーブラシまたはマイナスドライバー

✔ 軍手

手順

 

ヘラやワイヤーブラシまたはマイナスドライバーでエフロ汚れを削り取りましょう。

 

立体的な汚れの場合は、あらかた削った後に②酢③クエン酸④酸性のトイレ用洗剤⑤エフロ除去専用剤を使用してみると、きれいに汚れが落ちることがありますのでぜひ試してみてください。

 

作業をする上での注意点

 

①はじめにパッチテストを行う

酸性の液体を薄めて使う方法をご紹介しましたが、タイルの顔料や材質によっては十分薄めた液体でもタイルの色が変化することがあります。

 

また、強い酸性の液体はモルタル汚れだけではなく目地材として使われているモルタルも傷めます。

 

かならず目立たないところで使用して変化がないことを確認してから、作業に入って下さい。

 

②酸性の液体と塩素系洗剤は絶対混ぜない

今回、酸性の液体をご紹介してきましたが、酸性の液体を塩素系洗剤と一緒に使用すると有毒ガスが発生するので、絶対に一緒に使用しないで下さい。

 

また、作業する際はゴム手袋などで手を保護して行いましょう。

 

③周りのものにも気を付ける

酸性の液体はアルミや鉄にかかるとサビや変色の原因になります。

 

大理石にかかると溶けてツヤが無くなる場合がありますので、作業する場所の近くにこれらの物がある場合、あらかじめかからないように養生しておきましょう。

 

モルタル汚れを防ぐには?

 

モルタルは乾く前であれば、水洗いで取れます。

 

そのため、モルタルを使った作業の後は、しっかりと水洗いをしてモルタルが残らないように掃除を行いましょう。

 

また、白いエフロ汚れはモルタル内の成分が原因で起こりますので、一度汚れを落としても再び汚れが出てきます。

 

エフロ汚れが出てきてすぐの場合は、水洗いで落とせるため継続的に掃除すれば、楽にきれいな状態が保てるでしょう。

 

まとめ

まとめ

 

 モルタル由来の汚れには、モルタルが直接付着した汚れと、モルタルの成分による白いエフロ汚れがある。

 

 モルタルが付着した汚れは、乾燥前なら水洗いで落とすことができる。

 

 モルタルが付着して時間が経過した場合は高圧洗浄機で落とすことができる。

 

 モルタルが付着した汚れ、白いエフロ汚れ共に、酸性の液体が汚れを落とすために有効。

 

 モルタルが付着した汚れ、白いエフロ汚れ共に、落とすための専用剤が市販されている。