油性ペンは速乾性に優れ、ツルツルした素材のものにも書くことができますね。
簡単に消えないことを目的に作られているため・・・
- うっかり書き間違えてしまった時
- 知らない間に子どもに書かれていた時
- 書いた名前を消したい時など
簡単に消せないからこそ困った経験はありませんか?
どなたか、黒油性ペンを上手く消す方法ご存知ではないでしょうか・・?
ちなみに紙は、つるっつるな画用紙で滲まないやつです。ボーッとしちゃってたのか、スペル一文字間違えちゃった(´;ω;`)
優秀な修正ペンやテープ、コンビニにあるかな…
最悪帰宅後同じの描くしかないなぁ
バカすぎる私。。 pic.twitter.com/tvViPwJq1R— ラミル (@_ramill_) September 4, 2019
特に紙は性質上、ついてしまった油性ペンを落とすのが非常に難しい素材になります。
そこで今回は、『紙に書いた油性ペンの落とし方』をいくつかご紹介していきます。
お困りの際はぜひ参考にしてください!
目次
紙についた油性ペンは基本的には落とせない!
ペンには大きく分けて、水性ペンと油性ペンとあります。
水性ペンはインクの色を溶かす溶剤に「水」を使っているのに対し、油性ペンは「揮発性有機溶剤(油を溶かす物質)」が使われています。
そのため、水性ペンは水で簡単に落とせますが、油性ペンは水では落とせません。
また、油性ペンは揮発性有機溶剤以外にも・・・
- 油溶性の染料
- 定着剤
が含まれています。
定着剤にはインクと素材をしっかりとくっつける接着剤のような役割もあるため、簡単に落とすことができないようになっています。
実際に、ペンの販売会社のサイトには、油性ペンの素材別落とし方が載っていますが、紙については「落とすことができない」と書いてあります。
落ちない消せないことを前提に作られているため、インクが紙の繊維の奥まで染み込んでしまった油性ペンは完全に消すことはできないのが現実です。
【例外】コーティングがされている紙のみ落とすことができる
紙に書いた油性ペンは落とせないとお話しましたが、ひとつだけ例外があります。
それはツルツルとしたコーティングがされている紙であれば、書いてしまった油性ペンを消すことができます。
とはいえ、紙はすぐに溶けたり傷んだりしやすい非常にデリケートな素材です。
消したい紙の素材をしっかり見極め慎重に行いましょう。
【CHECK!!】
油性ペンを落とす際のポイントとして、以下のことが挙げられます。
- 摩擦でこすり落とす
- エタノールで揮発性有機溶剤を溶かす
- 油を使い、油溶性の染料を溶かす
- 乳化剤を使い、油を水に溶かす
- 書いてから出来るだけ早く消す
これらのポイントを踏まえて、具体的な方法を次にご紹介していきます。
紙についた油性ペンの落とし方
まず、さきほどご紹介した通り、書いてから時間が経てば経つほど落としにくくなります。
誤って書いてしまった油性ペンは、放置せず出来るだけ早く落とすようにしましょう。
①消しゴムを使う方法
こちらは、消しゴムをこする時の摩擦を利用して油性ペンを消す方法になります。
【用意するもの】
✔ プラステック消しゴム
手順
- 消したい油性ペンの上から消しゴムで線をなぞるようにこすっていきます。
- 優しく根気よく何度もこすっていくと徐々にインクが薄くなっていきます。
- 消えるまで①-②を繰り返します。
・強く何度もこすると紙が破れてしまう可能性がありますので、加減しながら慎重にこすりましょう。
・インクが完全に乾いていない状態でこの方法を行うと、こすった時にインク汚れを伸ばしてしまう恐れがありますので、指やティッシュで押さえてインクが乾いていることを確認してから行いましょう。
②エタノールを使う方法
エタノールはインクに含まれる揮発性有機溶剤を溶かす性質がありますので、キレイにインクを落とすことができます。
エタノールには消毒用エタノールと無水エタノールとあります。
どちらでも使えますが、無水エタノールの方がエタノールの濃度が濃いので、より落としやすくなります。
【用意するもの】
✔ エタノール
✔ 布やティッシュなど
手順
- 布もしくはティッシュに少量のエタノールをしみ込ませます。
- 消したい油性ペンの部分をシミ抜きの要領でトントン叩くようにして落とします。
- 布やティッシュにインク汚れがついたら、汚れていない箇所に変えながら①~②を繰り返し、インクを落とします。
・コーティングの種類によっては艶が落ちてしまう恐れがありますので、一度目立たない箇所で試してから行うと良いでしょう。
・肌の弱い人は肌荒れに注意し、手袋などを装着してから行いましょう。
・エタノールは引火しやすいため火気厳禁ですので、通気性の良い場所で扱い、換気もしっかり行いましょう。
【CHECK!!】
上記に挙げた消しゴム+エタノールの合わせ技もあります。
消しゴムである程度インク汚れを薄くしておいてから、エタノールを使うとより落としやすくなります。
④日焼け止めやクレンジングオイルを使う方法
日焼け止めやクレンジングオイルに含まれている油分や乳化剤は、油性ペンに含まれる油分や染料と馴染む性質があります。
この性質を利用すれば、インク汚れをキレイに落とすことができます。
【用意するもの】
✔ 日焼け止めもしくはクレンジングオイル
✔ 布やティッシュなど
手順
- 日焼け止めもしくはクレンジングオイルを少量指にとり、消したい油性ペンのインク汚れの上に塗ります。
- 5-10分そのまま放置し、インクに馴染ませます。
- 布もしくはティッシュで上から押さえるようにしてインクを吸い取ります。
・落としたインクが再び周囲につけてしまう恐れがありますので、ゴシゴシ擦るのはやめましょう。
・乳化剤が含まれていない日焼け止めもありますので、使用前に成分を確認してから行いましょう。
⑤油性ペンを使う方法
油性マジックで上からなぞることで、揮発した揮発有機溶剤を再び馴染ませ、乾く前の状態に戻すことができます。
また、インクに含まれる油分が油溶性の染料を溶かしインク汚れを落としやすくしてくれます。
【用意するもの】
✔ 油性ペン
✔ 布もしくはティッシュなど
手順
- 消したい油性ペンの上から、再び油性ペンを使ってなぞり書きをします。
- 布もしくはティッシュペーパーで上から押さえてインクを拭き取ります。
⑥除光液を使う方法
プロピレングリコール含有の除光液であれば、インク汚れを落とすことができます。
プロピレングリコールのもつ乳化作用と、除光液に含まれるアルコールがインク汚れに効果的に働きます。
【用意するもの】
✔ 除光液(プロピレングリコールを含んでいるもの)
✔ 布やティッシュなど
手順
- 布もしくはティッシュに除光液を少量しみ込ませます。
- 消したい油性ペンの箇所に①をあて、指先で小さくこすります。
- 汚れたら、再びきれいな面に除光液をしみ込ませ、②を行います。
- 汚れが取れるまで、②-③を繰り返します。
・除光液を使用すると紙の表面のコーティングを傷めてしまう恐れがありますので、目立たないところで試してから実施しましょう。
・ゴシゴシこするとインク汚れを伸ばしてしまう恐れがありますので、極力小さく小刻みにこするようにしましょう。
⑦柑橘類の皮を使う方法
柑橘類の皮には「リモネン」という油脂を溶かす成分が含まれています。
この成分を利用することでインクをキレイに落とすことができます。
【用意するもの】
✔ 柑橘類の皮(みかんやオレンジなどの皮)
✔ ウェットティッシュや軽く湿らせた布など
手順
- 柑橘類の皮を軽くつまみ、汁を少し出します。
- そのまま、消したい油性ペンの上に当てて小さくこすり、油性ペンの油を浮き上がらせます。
- 浮き上がったインク汚れをウェットティッシュなどで拭き取ります。
紙の素材によっては、黄色いシミができてしまう可能性もあります。目立たないところで試してから行いましょう。
⑧メラミンスポンジを使う方法
こちらの方法は、メラミンスポンジの硬くて細かな繊維で、油性ペンを削り落とす方法になります。
【用意するもの】
✔ メラミンスポンジ
✔ 水
✔ 布やティッシュなど
手順
- メラミンスポンジを水で湿らせて、硬く絞ります。
- 消したい油性ペンの上から、メラミンスポンジで優しくこすります。
- 表面に残った水分を布やティッシュで拭き取ります。
紙のコーティングに細かく傷をつけて削り落とすので、傷の具合を確認しながら慎重にすすめましょう。
⑨砂消しを使う方法
こちらは砂消しで紙の表面をインクごと削り落とす方法になります。
【用意するもの】
✔ 砂消し
手順
消したい油性ペンの上から文字をなぞるように、砂消しでこすりましょう。
砂消しを使うとどうしても紙を傷めてしまいますので、被害が最小限になるよう、消したい油性ペンの文字だけをなぞるように消していきましょう。
どうしても修正箇所が目立ってしまう場合は、修正後にコピーして書き直すといった方法も有効ですので、お困りの際は試してみてください。
まとめ
まとめ
✔ 紙の繊維の奥までしみ込んでしまった油性ペンは落とすことはできないが、表面にツルツルとしたコーティングがされている紙に書かれた油性ペンは消すことができる。
✔ 書いてから時間が経てば経つほどインク汚れは落としにくくなるため、誤って書いてしまった油性ペンはすぐに落とすようにする。
✔ 最も簡単で試しやすい方法は、消しゴムで優しくこすりインクを消す方法。
✔ エタノールは油性ペンに含まれる溶剤を溶かす効果があり、インク汚れを落とすのに効果的だが、引火しやすいため扱いに注意が必要。
✔ 日焼け止めやクレンジングオイルなどに含まれる油分や乳化剤を利用し、油性ペンを落とすことができる。
✔ メラニンスポンジや砂消しは、紙の表面を削り落としてインクを消すので、どうしても紙が傷みやすくなってしまう。
✔ どの方法も目立たないところで試してから行うと安心。