発泡スチロールの接着や模型作りに欠かせない「スチのり」。
速乾性でしっかりと接着し、制作にとても便利ですね。
しかし、うっかりと服につけてしまうと、なかなか取れません。
「気に入っていた服だったのに…」「もうこの服着れないかな」と悲しくなってしまいますよね。
スチのりが服についちまった…しかも午前中に…朝から少しだけテンション下がったわー
— 森上 友暉 (@nmryk0327) June 6, 2019
スチのりが服にべったり‥‥‥‥(T∀T;)))(泣)
— naruse (@yucchoru) October 14, 2011
そこで今回は、『服についたスチのりの落とし方』についてご紹介します。
目次
スチのりの成分と除去するポイント
スチのりは、別名「発砲スチロールのり」「スチロールのり」「スチロールボンド」などと呼ばれ、その名の通り、発泡スチロールを接着するのに適している糊のことです。
美術班へ業務連絡!スチのり、発泡スチロールが簡単に接着出来るよ!
水のりみたいな見た目だから、時間かかるのかと思いきや、結構速乾(*^^*)
来年はスチのりも買いましょー♪ pic.twitter.com/z4DEbMHmtb— 6*umi(むつうみ) (@chiku_umi_6) June 25, 2016
また、発泡スチロールだけでなく、紙や木・布の接着もでき、無色透明で仕上がりもきれいなため、ミニチュアドールハウスや建築模型以外の様々な模型などの制作にも適しています。
そんなスチのりの主な成分は「酢酸ビニル樹脂」「アルコール」です。
接着させたスチのり自体がしっかりと固まることによりスチロール同士がくっつくようなイメージですが、それだけに服についた場合はカチカチに固まり、落ちにくくなってしまいます。
スチのりは洗剤でつまみ洗いしても落ちない、一度服についたら諦めるしかない…というイメージがあるほど、スチのりのしみは頑固です。
しかし、全く除去できる方法がないというわけではありません。
スチのりを取る方法としては、成分である酢酸ビニル樹脂を溶かす「アルコール」「アセトン」を使うことがポイントです。
服にスチのりがついてすぐの場合の対処法!
服についたスチのりは、すぐに固まって、カチカチの頑固なシミになってしまいます。
服についた途端、「あーやっちゃったー!」とショックが大きいものですが、もし、服にスチのりがついてすぐの場合は、身近なもので対処できる方法があります。
用意するものは、「アルコールウェットティッシュ」です!
スチのりが服についたときはアルコールティッシュで取れる!アルコール(エタノール)に弱いらしい。
— akira108 (@hoshi_gaki) January 21, 2013
ウェットティッシュは、酢酸ビニル樹脂の溶剤であるアルコールが含まれているため、ついてすぐの場合は、アルコールウェットティッシュで拭き取れば、キレイに拭き取ることができます。
大量についてしまった場合でも、まず余分についたのりをティッシュなどで素早く拭き取り、服の表面についた部分をウェットティッシュで拭き取ることを繰り返しましょう。
服についたスチのりの落とし方
- 「応急処置でウェットティッシュで服にスチのりがついた部分を拭き取ったけれど、少ししみが残ってしまった!」
- 「スチのりを使ってしばらくたってから服についているのに気がつき、しみが固まっている」
という場合は、アセトン入りの除光液や、アルコールであるエタノールを使って除去しましょう。
スチのりを除去したい服が、除光液やエタノールを使用しても、色移りなどしない素材かどうかをご確認の上、作業してください。
①アセトン入り除光液を使う方法
【用意するもの】
✔ アセトン入りの除光液
✔ コットン
✔ いらない布、タオル
✔ 台所用ゴム手袋
手順
- 服にスチのりがついた部分の裏側にいらない布やタオルを敷きます。
- アセトン入りの除光液をコットンに含ませ、スチのりがついた部分に優しくトントンと叩きます。
- スチのりが取れたら、お湯で服を良く洗い、除光液を落とします。
- 通常の洗濯方法で洗濯してください。
※換気ができる場所で、台所用ゴム手袋をはめて作業しましょう
スチのりの成分である酢酸ビニル樹脂の溶剤であるアセトンは、除光液などに含まれています。
除光液は、アセトン入りとノンアセトンのものがあるので、もしご家庭にアセトン入り除光液がある場合は試してみてください。
ご家庭にない場合は、もし今後もスチのりを使用して、服につけてしまう可能性が高い場合は、これを機会に揃えてみると便利ですよ。
②エタノールを使う方法
家にエタノールがある場合は、消毒用エタノールを使ってスチのりを除去してみましょう。
【用意するもの】
✔ 消毒用エタノール
✔ いらない布またはタオル2枚
✔ 台所用ゴム手袋
手順
- 服にスチのりがついた部分の裏側にいらない布やタオルを敷きます。
- もう1枚のいらない布またはタオルにエタノールを染み込ませます。
- 服にスチのりがついた部分に、2の布またはタオルをトントンと優しい力で叩きます。
- 服についたスチのりがとれたら、そのままエタノールが揮発するまで乾燥させます。
- 服を通常の洗濯方法で洗濯してください。
※換気ができる場所で、台所用ゴム手袋をはめて作業しましょう
アセトン入り除光液やエタノールは大変臭いが強いので、作業する際は換気を行ってください。そして、2つとも火気厳禁なので、十分注意しましょう。
また、手荒れもしやすいので、台所用ゴム手袋をはめて作業してください。
デリケート素材の服、どうしても落ちない場合はクリーニング店に相談しよう
服についたスチのりの落とし方をご紹介しましたが、除光液やエタノールが使うと変色や生地を傷める恐れのあるおしゃれ着などのデリケート素材の服は、クリーニング店に持っていき、除去できないか相談しましょう。
また、上記の方法を試してもどうしてもスチのりが落ちない場合も同様です。
スチのりは、他の接着剤とは違う成分が使われていることもあり、シミを落とすのが難しいと言われています。
スチのりを落とす作業を繰り返すと、丈夫な生地でも次第に傷んでしまう可能性があります。
無理をして生地を傷めてお気に入りの服が着れなくなってしまうよりも、クリーニング店に相談してみることをお勧めします。
まとめ
まとめ
✔ スチのり(スチロールのり、スチロールボンド)の成分は酢酸ビニル樹脂+アルコール。
✔ スチのりの溶剤は、アルコールとアセトン。
✔ 服にスチのりがついてすぐの場合は、アルコールウェットティッシュで拭き取ると効果的。
✔ スチのりがついた服は、アセトン入りの除光液をつけるとスチのりが溶け、除去することができる。
✔ エタノールを使って服についたスチのりをとる方法もある。
✔ 除光液、エタノールを使用するときは十分に部屋の換気をし、手荒れを防ぐために台所用ゴム手袋をはめて作業する。
✔ デリケートな素材の服や、どうしてもスチのりが除去できない場合は、クリーニング店に相談しよう。