車やバイクに乗っているとクーラント液について聞いたことがある人もいるでしょう。
不凍液ともいい、市販されていることもあって自分で交換することもできますが、「不要になったクーラント液の処分方法が分からない…」という人も多いと思います。
クーラント液ってどうやって処分したらいいんですかねえ()
— るくす(にゅくす) (@yamaneko1303) April 24, 2019
クーラント液の処分する時ってどうしたらいいの?
— Kyorotchi (@ZxOkk) May 11, 2018
そこで今回は、『不凍液(クーラント液など)の捨て方』についてご紹介します。
正しく安全に廃棄するためにぜひ役立ててくださいね。
目次
クーラント液とは?
クーラント液(不凍液)とは、車やバイクのエンジン、暖房器具などの内部を冷やすために循環させる冷却水のひとつ。
長時間モーターを動かすと内部に熱がこもり、機器の故障の原因となりますが、この不凍液を用いることで、熱気が冷やされ連続してモーターを稼働させることができます。
不凍液は主に冬場や氷点下になるような寒い地域で冷却水が凍らないために作られた液体です。冷却水が凍って機器内部の管が破損してしまうのを防ぐために作られたのです。
不凍液の主成分はエチレングリコールというもので、融点が-12~13℃という性質が利用されています。
濃度によって耐低温性能を調節することができますが、水と混ぜたり高い濃度で使うことは危険ですので、ご自身で扱う場合には説明書に従って適切に利用しなければなりません。
また、エチレングリコール自体は無色透明・毒性があるため、誤飲対策として着色されていることも多いです。
クーラント液の正しい捨て方
不凍液に使われているエチレングリコールは毒性があるため、簡単に捨てることはできません。
人体にも有害で一定量以上が体に入ると死んでしまう可能性もあり大変危険です。
不凍液は産業廃棄物の扱いになるため、各自治体の定める方法で処分する必要があります。
処分方法としては自治体によって違うので、確認してから必要な手続きをしてください。
その他には以下の方法でも処分できますが、②、③は必ずしも処分できる方法ではありませんので事前に各所に確認してください。
①凝固剤で固めて処分する
クーラント液は凝固剤を用いて、固形化し可燃物として処理する方法もあります。
クーラント液専用の凝固剤が売っていますので、そちらを購入し使いましょう。
また、クーラント液専用の凝固剤でなくても、高分子吸収剤でも固めることができます。
例えば、簡易トイレの凝固剤。固めると同時に消臭効果もあり、気になる場合にはぴったりです。
粉やビーズで販売されていることが多く、保水力が高いものがおすすめです。
【用意するもの】
✔ 凝固剤
✔ バケツ
✔ ビニール袋
手順
- バケツに凝固剤を直接入れるか、ビニール袋をかけてから凝固剤を入れ、そこにクーラント液を入れます。
- すべて吸収し固まったらまとめてごみ袋に入れ、口をしばって処分します。
(※念のため他のごみは同じ袋に入れないようにしてください。また、固めると重さが増すので、ごみ袋は2重にした方が安心です)
②販売店で引き取ってもらう
不凍液はカー用品店を中心にホームセンターなどでも市販されています。
そのため、使用済みの不凍液はこういった販売店で引き取ってもらえることもあります。
もしお店で購入する予定があるのであれば、同時に引き取ってもらえるかどうか確認すると良いでしょう。
【用意するもの】
✔ ポリタンクなど口がしまる容器
✔ タオルや新聞紙
手順
- 事前に販売店に引き取り可能かどうかを確認しましょう。
- 確認できたら処分したい不凍液をポリタンクに入れます。こぼれても大丈夫なように、タオルや新聞紙を敷いておきます。
- タンクの口をしっかり閉めて持ち込めばOK。汚れたタオルや新聞紙は袋に入れて口をしばり可燃ごみとして処分してください。
③ガソリンスタンドで廃棄を依頼
ガソリンスタンドでは料金を支払えば引き取ってくれるところもあります。
ただし、こちらも不確実な方法ですので、よく行くガソリンスタンドがあれば事前に確認してみましょう。
【用意するもの】
✔ ポリタンクなど口がしまる容器
✔ タオルや新聞紙
手順
- 事前に引き取り可能かどうかを確認しましょう。
- 確認ができたら処分したい不凍液をポリタンクに入れます。こぼれても大丈夫なように、タオルや新聞紙を敷いておきます。
- タンクの口をしっかり閉めてスタンドに持ち込めばOK。汚れたタオルや新聞紙は袋に入れて口をしばり可燃ごみとして処分してください。
車やバイクに使っている不凍液であれば、容器に移さずガソリンスタンドに乗っていってその場で交換してもらうのもひとつの方法です。
不凍液(クーラント液など)のNGや捨て方
毒性のある不凍液は以下の方法では捨てられません。
- 下水に流す
- 液状のまま普通ごみに出す
下水に流すのはもちろん、側溝や空き地、庭などに撒いて捨てるのももちろんダメです。
人体に有害ということは、環境にも野生の動植物にも悪影響ということ。外に捨てたことで野生の動植物が死んでしまったり枯れてしまうと環境にもよくありません。
法律でも規制されていますので「ちょっとくらい大丈夫じゃない?」と思わないでくださいね。
また、液状のまま普通ごみとして処分するのもNGです。
産業廃棄物は処分の仕方が決まっており、場合によっては罰則を受けることもありますので十分注意してください。
もし指定された方法での処分が難しい場合は、上記の方法で必ず固形化してから普通ごみとして処分しましょう。
まとめ
まとめ
✔ 不凍液は凍らない冷却水のことで、冬場や寒い地域ではよく使われる。
✔ 人体に有害な成分が含まれているので、説明書通りに使い、取り扱いには注意する。
✔ 不凍液は産業廃棄物なので、各自治体の廃棄方法にしたがって処分する。
✔ 自分で廃棄するには凝固剤で固めたり、ガソリンスタンドや販売店に依頼する方法もあるが、引き取り可能かよく確認する。
✔ 下水に流すのは環境にも法律的にもNG。
✔ 液体のまま普通ごみに出すのはNGなので、必ず固めてから捨てる。