今回は、梅雨時期から夏にかけて増えるダニのお話。
ダニに刺される被害は7~9月にかけて非常に多くなります。
ウチは毎日布団干しているし大丈夫?いえいえ、今回は「畳の」ダニのお話です。
布団やマットレス、座布団のように天日干しを手軽に出来ない畳。その畳に潜んでいるダニはとても厄介です。
そんな厄介な畳に潜むダニを退治するにはどのような方法があるのでしょうか?
今回はさまざまな畳のダニ退治方法やダニ対策をご紹介していきます。
目次
ダニの厄介な生態
ところが、ダニの生態には厄介なものが数多くあります。
まず、繁殖力が高いこと。好条件化では、爆発的に増殖します。そして、刺す事で痒みをもたらし死骸やフンはアレルゲンになります。
また、ダニの厄介な生態として洗ったぐらいでは取れないというものがあります。
ダニの足には、「かえし」のような突起がついておりこれを繊維質に引っ掛けるようにしてしがみつく特性があります。
このようにしてしがみついたダニは、洗濯程度の水流では取れないのです。
ダニの弱点
ダニの生態について少し詳しく説明します。
まず、ダニを退治するには何が効果的なのか!ずばり!熱と乾燥です。
ダニが好む環境は、高温多湿。湿度をコントロールする事で、ダニが棲みづらい環境を作り出すことができます。
そして、ダニの死滅条件は熱。ダニは50°の条件下では20~30分程度で死に至ります。それ以上高温になれば、より短い時間で死滅します。
ここに着目した駆除方法がスチームアイロンをあてるといった方法になるわけです。
畳のダニ退治・効果的な駆除方法
畳のダニを駆除するには、様々な方法が挙げられます。
具体的な方法と、効果について見て行きましょう。
①重曹を撒いて掃除をするのはNG
よく、畳掃除には重曹がよいなどと見聞きしますがこれはNGです。重曹を畳に撒いてしまうと、畳の変色を招いてしまうので絶対にやめましょう。
畳掃除という観点で言えば、重曹を撒くならクエン酸で掃除をするのがおすすめです。
クエン酸を水に溶かしたものに雑巾を入れて、固く絞って畳の目に沿って拭きます。その際、乾拭きをするのを忘れないようにしましょう。
肝心のダニ退治としての効果ですが、あまり期待できません。むしろ、予防策や増やさない為の対策と言えるでしょう。
ダニはホコリや人間のフケなどをエサにするので、掃除をして清潔を保つ事はダニの繁殖を抑制する効果や、予防には効果が期待できます。
反面、畳に棲みついてしまっているダニの駆除方法としてはほとんど効果が期待できません。ちなみに、畳掃除で掃除機がけやほうきで掃いたりもするかと思います。
どの方法であれ、畳の掃除は畳の目に沿って行うことが基本であるという事も併せて覚えておきましょう。
②バルサンなどの燻煙剤を使う
それでは、市販されている燻煙剤はどうでしょうか?
ダニ駆除に効果があると表記されているタイプの燻煙剤であれば、ダニを死滅させる効果は期待できます。
ただし、ダニの死骸は畳に残ったままとなりますので燻煙剤の使用後は、しっかりと掃除機をかけて死骸を取り除きましょう。
死骸を残したままにしてしまうと、結局はその死骸をエサに新たなダニが繁殖してしまいます。
他の注意点として、小さなお子様やペットがいる場合は健康被害の恐れがあるので使用上の注意を熟読し、正しく使用するようにしましょう。
③スプレータイプの駆除剤
畳の中に薬剤を散布するタイプの駆除剤もあります。畳に針を刺して、畳の内部へと薬剤を散布出来るので高い効果が期待できます。
難点としては、コストがかかる点。
このタイプもやはり、しっかりと掃除機をかけて死骸を取り除く作業を忘れずに行いましょう。
④スチームアイロンをかける
スチームアイロンを畳にかけるという方法もあります。
ダニは、60°以上の高温では生存出来ない為、100°近い高温スチームを噴出するアイロンをあてる事はダニの駆除効果が期待できます。
しかし、注意点がいくつかあります。
まずは、畳の損傷。高温のアイロンをあてるということは、畳が焦げてしまう可能性もあります。
二つ目は湿度の上昇。高温の水蒸気をあてるので、畳は高い湿度となります。使用後、念入りに乾拭きをして乾かす必要があります。
そして、一番大きな問題点が・・。畳の表面近くのダニしか殺せないということです。
実は、スチームアイロンをあてても表層周辺には効果があっても畳の奥深くにいるダニの駆除効果はあまり期待できません。
さらに、危険を感じたダニたちはより安全な奥へ奥へと逃げ込んでしまう為、表面のダニを駆除する効果はあっても湿度の上昇や、畳を痛めてしまうなどのデメリットを考えるとあまりおすすめ出来る方法ではありません。
⑤畳を上げて干す
駆除というよりは、予防策や繁殖の抑制という意味になりますが年に2回程度、よく晴れた日に畳をあげて干すといいです。
この時、畳の下を掃除する事も忘れずにすると良いでしょう。
畳を天日に干す事で、乾燥させる事が出来ますし畳の下のホコリやフケなどを綺麗に掃除する事で、ダニが棲息しづらい環境づくりができます。
ただし、天日に干す=駆除とはならないのであくまでも予防や抑制に効果がある方法です。
天日に干しても駆除にならないの?と疑問に思った方もいるかもしれません。実は、天日干しをすればダニ対策になると思いがちですが駆除には至らないんです。
乾燥させる効果はあるので、ダニが棲みづらくはなるのですが、天日干し程度ではダニが死滅する程の高温にはならず、奥へと逃げ込んでしまうので駆除には繋がりません。
紫外線も、ダニ駆除に効果がありそうに感じますがダニは紫外線の照射では死なない事が判っています。本当に厄介ですね。
⑥専門業者へ依頼する
最終手段。害虫駆除を専門とする業者に依頼する方法です。
当然、それを生業としている専門職ですので高い効果が期待できます。
それに伴って高いコストも期待できますが・・・。
⑦ダニとりシート
シートタイプのグッズはどうでしょうか?
実は、今までダニよけシートや対策シートといったシートタイプのグッズは、乾燥状態を維持して予防や抑制を促すタイプがほとんどでした。
しかし、ダニ退治商品として昨今注目されている商品がシートタイプであります。
その名も「ダニ捕りロボ」
従来のダニ駆除は薬剤で死滅させるか、乾燥させて忌避剤としての効果を追求していましたが、ダニ捕りロボは「生け捕り」という新しい発想です。
ダニが非常に好む成分を独自の研究で発見し、ダニを誘因して捕えるというメカニズムの新しいタイプと言えます。
ネックになるのは、やはりコスト面。ダニ駆除商品として、他のシートタイプと比較するとかなり高コストです。
しかしながら、クチコミ等での評判も高く新しいタイプのダニ対策グッズとして期待できる駆除方法と言えます。
まとめ
・畳のダニ、予防や抑制の為にもこまめな掃除と乾燥をこころがける。
・色々な駆除法があるが、高い効果を求めるなら薬剤が効果的。
・ひどい場合は業者に頼る選択肢も。
・ダニ捕りロボが注目を集めている。試す価値あり!
・ダニには熱。そして死骸やフンの処理を忘れずに。
いかがでしたでしょうか?
アレルゲンとしても有名なダニですが、本当に厄介です。
熱や乾燥に弱いので、やはりこまめな掃除や湿度のコントロールでまずは増やさないという予防を心がけるのが大事ですね。
増えてしまって被害を被ってしまった場合は、薬剤などで死滅させた後はしっかりと死骸やフンのケアもしましょう。
今回は畳のダニ対策がメインだったのですが、洗える物であれば最も手軽で非常に高い効果を発揮するのは「コインランドリーの乾燥機」です。
家庭用の洗濯機とは違い、高温で長時間の乾燥が可能なコインランドリーの乾燥機を使えばほぼ100%に近いダニを死滅させることができます。
畳もコインランドリーにかけられればいいんですけどね。とはいえ、薬剤の散布やダニ捕りロボなど効果が期待できる駆除方法もあります。
掃除と乾燥を心がけて、快適な畳生活を楽しみましょう。