
住宅のリフォームやDIYなどで活躍する「石膏ボード」。
必要なサイズにカットして使用するため切れ端が余ってしまったり、余分に購入してしまったりと処分に困ってしまうアイテムの1つですよね。
どう捨てるかを考えずに勢いで天井の石膏ボードを剥がしてしまったアカウントがこちらです。 pic.twitter.com/7YDVpfTBz6
— TAKASUGI Shogo (@takasugi_shogo) July 19, 2019
サイズも大きくてかさばってしまったり、セルフリノベーションで壁を壊したら大量に出てきたりして、分別方法がわからないことからも処分に苦労する方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、そんな『石膏ボードの捨て方(廃棄方法)と処分費用』についてご紹介していきます。
お困りの際はぜひ参考にしてみてください!
目次
石膏ボードの捨て方
石膏ボードは、まれに不燃ごみとして回収している自治体もありますが、基本的に産業廃棄物という括りになるので焼却処分ができません。
そのため、一般の家庭ごみで廃棄することは不可能です。
処分方法としては…
- 産業廃棄物収集運搬処理業者に依頼して引き取ってもらう
- 自分で産業廃棄物を埋め立てする最終処理場まで運ぶ
上記の2択でしか処分することはできません。
ですので、石膏ボードを廃棄するには、石膏ボードをガラ袋に入れて自分で運ぶか、業者に連絡して取りに来てもらいましょう。
どちらの方法を選ぶにしてもコストや手間がかかってしまいますが、石膏ボードの量が多い場合は自力で運ぶと車の中が石膏ボードの粉で汚れたり、車で何往復もしなければならない場合もありますので、専門業者に依頼することをおすすめします。
ただし、処分したい石膏ボードの量や状態、依頼する産業廃棄物収集処理業者によっても処分費用が変わってきますので、石膏ボードを廃棄したいときは事前に産業廃棄物収集処理業者に電話をして相談することが大切です。
電話で相談した後は業者に直接持ち込んだり、自宅近くで回収してもらいましょう。
石膏ボードの処分費用
①産業廃棄物の収集処理業者を利用した場合
産業廃棄物収集処理業者を使った場合、石膏ボードの処分費用は使用する業者や石膏ボードが「リサイクルできるか、できないか」でも大きく異なります。
石膏ボードが綺麗な状態であれば、セメントなどの材料としてリサイクルできるので業者は安い価格で引き取ってくれますが、状態の悪い石膏ボードはリサイクルできない為高額での引き取りになります。
リサイクルできるかできないかの見分け方は以下の通りです。
【リサイクルできる石膏ボード】
- 新品の石膏ボード
- クロスが貼られている石膏ボード
- 水に濡れていない石膏ボード
【リサイクルできない石膏ボード】
- ミンチ状の石膏ボード
- 木材やタイル、モルタルといった別の素材が付着している石膏ボード
- 水に濡れているまたは汚れている石膏ボード
このように、比較的状態の綺麗な石膏ボードはリサイクルできますが、水に濡れていたりほかの素材が付着している状態の石膏ボードはリサイクルができないので埋め立ての対象になります。
また、石膏ボードの状態別の処分にかかる費用の具体的な相場は以下の通りになります。
【産業廃棄物収集処理業者に依頼した場合の石膏ボードの処分費用】
- リサイクルできる石膏ボード:7000〜15000円(/㎥)
- リサイクルできない石膏ボード:18000〜25000円(/㎥)
リサイクルできる石膏ボードは大体の業者は1万円以内で引き取ってくれます。
状態が綺麗で裁断していない新品の石膏ボードであれば2000円で引き取る業者もありますが多くの場合は上記の値段になります。
産業廃棄物処分してきた、
新しく買うと2800円分の石膏ボードがゴミとして捨てると9720円 pic.twitter.com/90UatsSfDo— だーくえるくん (@erukunnya) July 18, 2018
リサイクルできない石膏ボードは、水濡れや汚れが酷い場合だと30000円ほど請求される場合もあるので注意が必要です。
②自分で最終処分場へ持ち込んだ場合
石膏ボードは自分で産業廃棄物の埋立地である最終処分場へ運ぶこともできます。
今日の事務所壁バラし終了。バールでパキパキして石膏ボードは分類してガラ袋に。後日中間処理場に持ち込む予定です(^^) pic.twitter.com/V6Kh9f2nrG
— コレサワシゲユキ/でこうさぎ (@DIGIUSAGI) August 28, 2016
この場合、処分にかかる費用は、最終処分場によって異なりますが、1Kgあたり15円〜50円で100円以内に収まるところがほとんどなので非常に安価です。
ただし、石膏ボードは、捨てる際にはあらかじめ細かなものはまとめてガラ袋という布製の袋に入れておく必要があります。
(※ただのビニールのゴミ袋だと穴が開いてしまうので注意しましょう。)
(※割れていない大きな石膏ボードについては、そのままの状態で処分しても問題ありません。)
また、石膏ボードはかなり粉塵が舞うのであらかじめ車にブルーシートを引くなどの対策が必要です。
また、近くに最終処分場が無いと遠方の処分場まで行かなければならないので手間がかかる場合もあります。
石膏ボードを処分するときの注意点
石膏ボードを処分するときにはいくつか注意しなければいけない点があります。
場合によっては事故につながる可能性があるので、処分の際には注意しましょう。
①なるべく良い状態で保管する
石膏ボードを産業廃棄物収集処理業者に依頼して処分する場合は、なるべく汚れたり濡れないように室内で保管しましょう。
石膏ボードは水に弱いので濡れてしまうとすぐに使えなくなってしまいます。
さらに、石膏ボードの処分費用は濡れていないものと濡れているものでは2倍近く差が出るので、安く処分するためにもなるべく良い状態で保管しましょう。
②家庭用のごみに出さない
石膏ボードなどの産業廃棄物を家庭ごみに出すのは違法行為です。
一般の廃棄物としてごみに出してもいきなり逮捕されるということにはなりませんが、ルールを守って処分しましょう。
③床下や物置に放置しないようにする
石膏ボードを床下や土にそのまま埋めるという行為は非常に危険です。
なぜなら、石膏ボードの硫酸カルシウムは、雨水と反応して硫化水素を生み出す可能性があるからです。
実際に地下室に不法投棄されていた石膏ボードから硫化水素が発生したという事例もあります。
そのため、空気の入れ替えがしづらく雨水が入りそうな床下や物置に放置するのは危険です。
不要な石膏ボードはなるべく早くに処分しましょう。
また、同じ理由で石膏ボードを庭に埋め立てるのもあまり良い処分方法ではありません。
ただし、少量の粉砕した石膏ボードであれば酸性になった土壌をアルカリ性に中和してくれるので、畑や花壇のPh調整に有効です。
捨てるのはもったいない!石膏ボードの再利用方法
石膏ボードは、基本的に壁や天井以外の用途で使うことはできません。
そのため・・・
- 「メルカリなどのフリマアプリで安い値段で出品する」
- 「ジモティーなどの掲示板で欲しい人に無料で引き取ってもらう」
などが一番お金がかからない方法と言えるでしょう。
特に、ジモティーでは譲る側だけでなく、欲しがっている人も欲しいものを書き込みできるので、引き取ってもらえる人を見つけやすいのでおすすめです。
まとめ
まとめ
✔ 石膏ボードは産業廃棄物なので家庭ごみとして捨てることができない。
✔ 石膏ボードを処分するときは産業廃棄物収集処理業者に依頼する。
✔ 石膏ボードは自分で最終処理場まで運んでも良い。
✔ 自分で持ち込む場合は細かいものはガラ袋に入れて持っていく。
✔ 石膏ボードは業者に依頼するよりも自分で運んだ方が処分費用が安い。
✔ 石膏ボードは綺麗な状態のものの方が安く処分できる。
✔ 掲示板を利用すれば無料で引き取ってもらえる場合もある。
✔ 物置や床下に放置すると硫化水素が発生する危険性がある。