表面も裏面も接着できることで、様々なシーンや材質に使用することが多い両面テープ。
家具やカーペットの固定などのために、フローリングに両面テープを貼り付けた経験がある方も多いのではないでしょうか?
そして数年後、お引越しや買い替えなどでいざ剥がそうとした時に、「フローリングに両面テープの粘着剤が残ってしまった!」ということもあると思います。
絨毯を固定するために、フローリング板に両面テープ貼ってたんだが、テープ跡が剥がせない。除光液を使ったらワックスが剥げてしまった
— すんすん (@kotaroo123) October 22, 2018
そこで今回は、ご自宅にあるもので簡単にできる!フローリングについた両面テープの剥がし方をご紹介していきます。
困ったときにはぜひお試しください!
目次
両面テープの特徴や種類を知ろう!
そもそも一言で両面テープといっても、実はいくつかの種類があります。
ここでは、両面テープの種類とそれぞれの特徴について解説します。
種類と特徴
①薄手タイプ
- 不織布:手で切れやすく、作業性に優れるタイプで事務用から木材・金属など幅広い用途に使用できる。
- 再剥離可能:剥がすことを前提としたタイプで、剥がした後の糊残りが少なく、商品によっては複数回の貼り付けも可能なものもある。
②厚手タイプ
- スフ布:厚みがあるので粗面にも馴染みやすく、手で切ることも可能。カーペットやポスターなどの固定に最適。
- 樹脂フォーム:柔軟性と高い強度をもち、素材が変形しても馴染むので、振動する場所にも使用可能。
上記の他にも・・・
- 金属やプラスチック
- 木材などあらゆる素材を強力に接着できる多用途タイプ
- 耐熱性や防水性、絶縁性のあるもの
- カーペット用(床材を傷めない片面弱粘着タイプ)
など、使用する素材や欲しい機能から選ぶことができます。
このようにたくさんの種類がありますので、これからお伝えする剥がし方は全ての両面テープに当てはまるわけではありませんので、実施する際は小さな範囲から試していただくことをおすすめします。
両面テープを剥がす時の2つのコツ
今回は特にフローリングに付着した両面テープの剥がし方というのがテーマですので、基本的に一般用の両面テープの剥がす際のコツについてお伝えしていきます。
①テープはゆっくりと剥がす
両面テープを剥がす際には、接着している部分にかかる力をうまく逃がすために、ゆっくりと剥がしていく必要があります。
ゆっくりと剥がしていけば、粘着剤は接着している部分から剥離したい方向へゆっくりと流動していきますので、きれいに剥がれやすいのです。
逆に素早く引っ張ってしまうと、接着面に強い剥離の力がかかってしまい、粘着剤がブチっと切れて残ってしまいます。
②粘着部分を温める
ドライヤーなどで、粘着部分を温めることもきれいに剥がすコツとして有効です。
温めることで粘着剤が緩み、接着面から離れやすくなるためです。
ただし、あまりにも高温にしてしまうと、フローリングが変形したりすることがありますので、その点はご注意を!
フローリングについた両面テープの剥がし方
ここからは、自宅にあるものなどでできる両面テープの剥がし方をお伝えしていきます。
①ドライヤーと布粘着テープを使用する方法
こちらは両面テープメーカーが推奨している方法で、多くの方の自宅にあるはずの物を使用して剥がす方法です。
【用意するもの】
✔ ドライヤー
✔ 布粘着テープ
手順
- 粘着剤部分をドライヤーであたため、ゆっくりと剥がしていきます。
- フローリングに残った粘着剤を粘着テープでペタペタと取っていきます。
この方法が最もフローリングをいたわりながら剥がせる方法とのことです。
狭い範囲であれば、まずはこちらの方法を試してみるのがおすすめです。
ただし、ドライヤーでフローリングを温めすぎると床材が変形してしまうなどの危険性がありますので、様子を見ながら行ってくださいね!
②お酢を使用する方法
自炊をするご家庭であれば、置いてあることが多いお酢。
お酢に含まれる酸が粘着剤を融解して剥離する作用があるので、両面テープを剥がすのに一役買ってくれるのです。
手順も簡単なので、試してみてください。
【用意するもの】
✔ お酢
✔ キッチンペーパー
✔ ヘラ
✔ 消しゴム
手順
- お酢をキッチンペーパーに浸し、両面テープの上にのせます。
- 30分ほど放置します。
- 両面テープにお酢がしみ込んだら、ヘラでゆっくりと両面テープをこそぎ落とします。
- まだ粘着剤が残っている場合は、消しゴムでこすって落としましょう。
③中性洗剤を使用する方法
食器用洗剤などの中性洗剤は、含まれている界面活性剤がシールの粘着力を弱めてくれます。
そのため、両面テープの材質が紙で撥水加工がされていないものであれば、こちらもおすすめです。
【用意するもの】
✔ 中性洗剤
✔ ラップ
✔ ヘラ
手順
- 中性洗剤を両面テープの表面に塗ります。
- その上からラップをかけて20分程度放置します。
- ヘラで両面テープをこそげ落としましょう。
④シール剥がしクリーナーを使用する方法
「上記の物品が自宅にない!」という方や、「専用のクリーナーで落とす方が安心」という方は、最初からシール剥がしクリーナーを使用するのがおすすめです。
クリーナーの使用方法については各クリーナーの説明書をご参照ください。
こちらでは様々な種類あるクリーナーの選び方などを概説していきますので、クリーナー選びの参考にしてみてください。
シール剥がしクリーナーの特徴と選び方
①そもそもシール剥がしクリーナーって何でできているの?
クリーナーは、有機溶剤やベンジン、アルコール系、天然素材系を主剤としている商品が多くを占めています。
ですので、使用する材質によってクリーナーの選び方も変わってくるのです。
材質が柔らかいプラスチックや木材などの場合は、強力な有機溶剤系の商品を使用すると変形してしまったりすることがあります。
そのため、ご自宅のフローリングであればオレンジオイルなどの天然由来の素材を使用したものや、アルコール系のクリーナーを選ぶことをおすすめします。
②どのタイプを選べば良いの?
クリーナーには大きく分けてスプレータイプと刷毛塗りタイプがあり、その他に泡で出るタイプやペンタイプなどもあります。
これらのタイプは、両面テープの貼付範囲に応じて選びましょう。
- 広範囲であればスプレータイプや泡タイプ
- 狭い範囲であれば刷毛タイプやペンタイプ
上記が使用するうえで便利ですので、おすすめです。
フローリングについた両面テープを剥がす際の注意点
今回ご紹介した方法は、全ての床材や両面テープ、貼付期間や状況に対応しているものではありませんので、行う際はまず小さな範囲から試してくださいね。
また、テープが強力な粘着力である場合、ついつい力任せに素早くめくってしまいがちです。
しかし、それでは粘着テープが途中で切れてしまったりフローリングに傷がついたりする恐れもあります。
ですので、冒頭の剥がし方のコツでお伝えしましたように、あくまで粘着テープはゆっくりと、温めながら剥がすようにしてくださいね。
また、上記の方法の後、粘着剤が残ってしまった場合はガムテープを粘着剤に貼り付け、粘着剤をガムテープに移し取ることをおすすめします。
それでも取れない!という時は、先ほどもお伝えした専用のシール剥がしクリーナーを使用していただくのが安心です。
まとめ
まとめ
✔ 両面テープを剥がす際は、まずはドライヤーなどで温め、粘着剤が柔らかくなってからゆっくりと剥がしていく。
✔ 粘着剤は、お酢の融解・剥離作用や中性洗剤の界面活性剤の作用などで落とすこともできる。
✔ シール剥がしクリーナーは有機溶剤やアルコール系、天然素材系など主剤も多様なので、使用する材質に合わせて選ぶことが重要。
✔ 両面テープを剥がした後、粘着剤が残ってしまった場合にはガムテープなどで残った粘着剤を移し取っていくのがおすすめ。