寒い季節がやってくると温かい物が恋しくなりますよね。
スープなどを入れるジャータイプ、また自宅に置いておける卓上タイプなど様々な商品が発売されており、様々なニーズに合わせた使い方が出来るので、保温ポットを携帯する方が以前より増えたように思います。
保温性能も高まり、朝入れた飲み物が夕方まで温かいなんてことも当たり前になってきたのでお持ちの方も多いのではないでしょうか?
自宅でも一度沸かしたお湯を長時間の間温かく保てるので、何度も沸かす手間が省けまた経済的ですよね。
しかし、使用頻度が多いといつの間にか汚れやにおいが付着してなかなか取れない!、こんなことで困りませんか?
塩素系漂白剤を使うと汚れは綺麗に落ちますが、塩素の臭いが残ってあとから気になるなんてこともあります。
今回はそんなお悩みに、身近なものを使用した保温ポットの洗浄方法をご紹介します。
目次
保温ポットの汚れの原因とは?
汚れといっても様々なものがありますよね。
①臭い汚れ
使用頻度が多いとやはり気になるのは臭い汚れではないでしょうか?
使用後には毎日洗っていても、なんとなく臭いが残っているときがありますよね。
臭いの原因は「ゴムパッキンに付いた飲み物の臭い」や洗浄後、保温ポットの中がきちんと乾燥されていないことによる「カビ臭さ」などが考えられます。
②茶渋や水道水に含まれる不純物が固まった汚れ
こちらは、スポンジでこすってもなかなか取れず諦めてしまっている方も多いと思います。
見た目も気になりますし、菌の発生源になっていないかも心配ですよね。
茶渋の原因は、飲み物に含まれる「カテキン」という成分です。これがお水の中に含まれる不純物とくっつき、ポット内にこびりつきます。
また、お湯のみを入れるポットにも見受けられる「白い汚れ」。これは目には見えませんが水の中に含まれる“不純物”いわゆる「カルキ」が固まったものです。
③油汚れ
こちらはスープジャーなど、食べ物を入れるジャーに良く見受けられる汚れです。
食べ物に含まれる脂分がポット内にこびりついたり、ゴムパッキンの溝などで固まっている汚れです。
中性洗剤で洗っても、すっきりと落ちず、臭いの原因にもなります。
ポット洗浄時の注意点
まずは保温ポットを洗浄するうえで注意点を確認しましょう。
①容器ごとのつけおきあらい
容器の丸洗いはメーカーも推奨している場合が多いです。
しかし、容器ごとのつけおき洗いや水中への放置は外側から水分が侵入し保温性能などに影響を及ぼす可能性があるためおすすめできないとされています。
②保温ポットの内部を金属のたわしやクレンザー・磨き粉などで洗浄する
内側のステンレス素材を傷つけ、錆などの原因に繋がるとともに保温性能を低下させてしまう可能性があるためお勧めできません。
上記の保温ポット洗浄の注意点を参考に、内部を傷つけず、頑固な汚れを落とす方法をご紹介します
保温ポットの臭い汚れには重曹
重曹は食用・医療用・掃除用など様々な使い道があり、最近では100円ショップなどでも見かけるようになりました。
ご自宅にもお持ちの方は多いのではないでしょうか?
重曹は「弱アルカリ性」で粒子が柔らかく、掃除の際などに使用しても物を傷つけにくい特性があります。
また「消臭作用」があり、単体での使用よりも熱を加えることにより発泡することで汚れを浮かせてはがれやすくする効果があります。
【用意する物】
・重曹(掃除用でも食用でも可) 大さじ1
・お湯 ポットが満タンになるほどの量
・柄の付いたスポンジ
汚れ
手順
1.保温ポットの中に重曹を入れます。
2.お湯を満タンまで注ぎいれます。
3.2~3時間放置しましょう。
4.中の水を捨て、柄の付いたスポンジで良く洗い、乾かします。
弱アルカリ性の重曹はそのまま水を加えても洗浄効果が低いため、あまり効果が出ません。
重曹に熱湯を加えることにより「強アルカリ性」に変化させることができ洗浄効果がアップし臭い汚れをすっきりと落とすことが出来ます。
しかし、臭い汚れには最適な重曹ですが、重曹自体の洗浄効果は低く「茶渋や不純物の固まった汚れ」などはこの方法では落ちづらいです。
茶渋や不純物の固まった汚れを洗浄には『重曹+クエン酸』
茶渋や不純物の汚れは固まってしまい、スポンジでこすった程度では落ちない場合があります。
こんな汚れには重曹とクエン酸のWづかいで汚れを洗浄します
【用意する物】
・重曹 大さじ1
・クエン酸 大さじ1
・お湯 ポットが満タンになる量
汚れ
手順
1.ポットに重曹とクエン酸1対1量を目安に入れます。
2.ポットがいっぱいになるまでお湯を入れます。
3.2~3時間放置します。
4.中のお水を捨て、柄の付いたスポンジで中をしっかり洗い乾かしましょう。
重曹とクエン酸の発泡効果で茶渋などの汚れを浮き上がらせることができ、落ちにくかった頑固な汚れも綺麗に落ちます。
また不純物の固まった汚れは主に水に含まれる「カルキ」です。
酸性のクエン酸がカルキのアルカリ性の汚れを中性に変化させることにより簡単に落とすことが出来ます。
クエン酸がない場合は食酢で代用可能!
重曹があってもクエン酸がない・・・。
そんな場合は、クエン酸と同じ酸性の「食酢」でも代用が可能です。
一見「酢で大丈夫なの?」と思いますが、お酢には菌を殺し増やさないようにする「殺菌・抑菌効果」や汚れを溶かし浮き上がらせ落としやすくする「溶解・剥離作用」があると言われています。
また、重曹と酢をセットで使用することにより、クエン酸を使用した時と同様に発泡作用が加わり、洗浄効果を高めてくれる働きがあります。
しかし、酢を使う場合注意点として、料理などに使用する「調理酢」ではないものを使用して下さい。
調理酢には砂糖や調味料が入っている場合が多く、洗浄効果が弱く効果を得られない場合がありますので「食酢」や「穀物酢」を使用することをお勧めします。
【用意する物】
・重曹 大さじ1
・食酢 大さじ1
・お湯 ポットが満タンになる量
汚れ
手順
1.重曹と食酢をポット内に入れます。
2.お湯を満タンまで入れます。
3.2~3時間放置します。
4.中の水を捨て、柄の付いたスポンジなどで良く洗い乾かしましょう。
こちらの手順でも、クエン酸を使用した時と同様の効果が期待できます。
日頃からのお手入れ方法
先にも述べたとおり、日頃は台所用洗剤などの中性洗剤で洗っている方が多いと思います。
この際、スープジャーなどで多く見受けられる油汚れなどなかなか落ちない場合もあります。
そのような場合は、熱湯で保温ポット内を温めてから洗浄することにより、油汚れが落ちやすくなりスッキリ洗い流すことが出来るのでお勧めです。
【用意する物】
・中性洗剤
・柄の付いたスポンジ
・お湯
汚れ
手順
1.ポットにお湯を満タンまで注ぎます。
2.2~3分放置します。
3.お湯を捨て、柄の付いたスポンジに中性洗剤を含ませよく洗います。
4.すすぎ洗いをし、乾燥させましょう。
このときお勧めなのが、ゴムパッキンを一緒にポット内に入れ洗浄することです。
ゴムパッキンには油汚れなどが付きやすく落ちにくいです。お湯を注ぐことで、ゴムパッキンの汚れも一緒に落としやすくすることが出来ます。
まとめ
・臭い汚れには「重曹+お湯」で洗浄するとスッキリ。
・茶渋・不純物のカルキ汚れには「重曹+クエン酸」。
・クエン酸がない場合は「食酢」で代用可能。
・日頃の汚れや油汚れが気になる場合は「お湯で温めてから中性洗剤で洗う」。
いかがでしたでしょうか?
使用頻度が多いとつい面倒になってしまいがちな保温ポットの汚れですよね。
特に茶渋やカルキ汚れなどは取れづらいのでそのままでいいやと思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、目も気になりますし、菌も心配ですよね。
重曹やクエン酸のつけおき洗いで簡単に落ちれば、傷をつけてしまう必要もなく、とても手軽に行えるので、毎日の作業でも無理なく続けていただけると思います。
油汚れも、中性洗剤で十分と思っていましたが熱湯を使用することにより通常とは比べ物にならないくらいスッキリ落ちるのでお勧めです。
今回紹介した洗浄方法は臭いも残らず汚れも綺麗に落とせるので、ポットの汚れが気になりだしたら、ぜひ試して頂きたいと思います。