毎日使うキッチンのお掃除エリアで、一番大変なのは【換気扇】ではないでしょうか?
調理中に飛び散る油を一気に吸いこむ換気扇には、細かい粒子の油汚れが、日々集積していき、とても手強い“汚れ”と化していきます。
かと言って、調理が終わるごとに換気扇のお掃除をする、、という方はあまり多いとは思いません。
今回はご家庭にあるアイテムで、すぐに取り掛かれる換気扇の油汚れのお掃除方法をいくつかご紹介しましょう。そして、換気扇の油汚れの予防法もお教えします。
目次
お掃除の前に安全のために必ずやっておくこと
以下の3点は事前にチェックしておきましょう。
チェック
・電源を切る(換気扇のコンセントを抜いておく)
・足場の固定(踏み台がずれないように滑りにくいマットなどで固定)
・油汚れが飛び散るので養生をする(壁・床・コンロ・シンクを新聞紙やビニールで覆っておく等)
小麦粉を使って軽い油汚れやレンジフードの外側をキレイに
小麦粉は料理やお菓子作りの際に使う常備食材ではありますが、開けてしまうとなかなか使い切るのに時間を要してしまい、忘れた頃に期限切れ、、なんて事がよくありますね。
そんな余った小麦粉がレンジフードのお掃除に活用できます。
【用意する物】
・余った小麦粉(主にレンジフードに使うのである程度の分量)
・新聞紙・歯ブラシ
・ゴム手袋(手を使ってこするので軍手はおすすめしません)
・マスク・(あれば)保護用メガネ
汚れ
手順
1、小麦粉が飛び散るので新聞紙をレンジフードより広めに敷いておきます。
2、その上にレンジフードを置き、小麦粉を汚れの上にたっぷりとふりかけます。
3、ゴム手袋をはめた手で小麦粉を万遍なく汚れにいき渡らせ、30分ほど放置します。
4、汚れが小麦粉に吸着したら、ゴム手袋をした手でゴシゴシこすり落とします。
5、残った小麦粉は固い紙(潰したトイレットペーパーの芯など)で更にこすります。
6、溝の部分やネジなどの細かい場所は、歯ブラシでこすって落とします。
7、小麦粉をこすり落としきったら、スポンジを使って熱いお湯で洗い流します。
※注意点※
小麦粉をシンク内でこすったり、水で流してしまうと排水溝が詰まるリスクがあるので新聞紙などでくるんで捨てましょう。
また、小麦粉を使用するお掃除はフィルターの通気穴の部分には不向きです。こちらは後述の別の方法でお掃除することをおすすめします。
重曹と食器洗剤でこびりついた油汚れをパックして落とす
換気扇のこびりついた汚れは、調理中に飛散した油にホコリが積もって層になった状態です。
この汚れをパックすることで、食器用洗剤に含まれる油を分解する成分=界面活性剤を浸透させていきます。
【用意する物】
・食器用洗剤 50ml
・重曹 50g
・レモン汁(調理用のものでOK)
・キッチンペーパー、歯ブラシ
・固い紙(トイレットペーパーの芯やティッシュペーパーの空き箱を潰したもの)
・ぞうきん、ゴム手袋、マスク
汚れ
手順
1、換気扇のフードや通気穴(フィルター)に絡みついてる大きいゴミ(ホコリ)を固い紙でこそぎ落としておきます。
2、食器用洗剤50mlと重曹50gを容器などに入れて混ぜます。
3、2をキッチンペーパーに染み込ませ、汚れた部分に貼り付けてパックしていきます。
4、フードの平らな部分はそのまま直接、ゴム手袋をした手で塗りつけていきます。
5、 10分ほど放置したら、パックを外す。汚れがひどい部分や隙間などは歯ブラシでこすり落とします。
6、熱いお湯に浸した雑巾を固く絞り、レンジ全体を拭き上げていく。洗剤の泡が残らないよう拭き取ります。
※注意点※
重曹の分量が多すぎると、溶剤がアルカリ性に偏りすぎて、レンジフード表面が白っぽくなる事があります。そうなってしまった場合の対処法として、レモン汁の酸で中和させます。
レモン汁20mlを雑巾に染み込ませ、白っぽくなった部分を拭き取ります。ここで要注意は、レモン汁が付着したままだとサビの原因となりますから、お湯で絞った雑巾で更に仕上げ拭きをしましょう。
セスキ炭酸ソーダスプレーを使ったフィルターのお掃除
最近では“重曹”と共に、100均ショップなどで売られている天然素材のアルカリ洗剤「セスキ炭酸ソーダ」をよく見かけます。
このセスキ炭酸ソーダを使った、換気扇のフィルターのお掃除方法をご紹介します。
【用意する物】
・セスキ炭酸ソーダ(小さじ1杯)
・水 500ml
・スプレー容器
・新聞紙、ビニール袋、ぞうきん、ゴム手袋、マスク
汚れ
手順
1、水 500mlにセスキ炭酸ソーダ 小さじ1杯を入れ、スプレー容器の中でよく混ぜます。
2、新聞紙、またはビニール袋を開いたシートの上にフィルターを置き、①の溶剤をフィルターに万遍なくスプレーします。
3、30分ほど放置したあと、雑巾で乾拭きして、お湯で流すか水拭きします。
シロッコファンもセスキ炭酸ソーダで漬け置き洗い
昔ながらのシロッコファンタイプ(羽型)の換気扇も、未だに健在でお使いになっているご家庭もあるでしょう。
“セスキ炭酸ソーダ”で、漬け置きしておくと、ファンにこびりついた油汚れも、キレイに落とせます。
【用意する物】
・セスキ炭酸ソーダ(大さじ3~4杯)
・お湯 10L(50~60℃)
・食器洗い用桶(なければシンク内でもOK)
・45Lビニール袋
・ぞうきん、歯ブラシ、ゴム手袋、マスク
汚れ
手順
1.桶、またはシンクにビニール袋をセットしてシロッコファンを入れます。
2、1に50~60℃のお湯を入れ、セスキ炭酸ソーダを大さじ3~4杯加えます。
3、袋ごともみこんで溶剤がシロッコファンにいきわたるようにします。
4、30分(汚れがひどい場合60分ほど)放置しておきます。
5、ビニール袋に入れたまま歯ブラシでこすって汚れを落とします。
6、ビニール袋からシロッコファンを取り出して水ですすぎます。
7、水を切った後、ぞうきんなどで乾拭きし乾かします。
汚れの予防法
せっかくお掃除してキレイになった換気扇。
なるべく汚れがつかないよう、次のことで予防しましょう。
①厚手の不織布フィルターでカバーする
スーパーやホームセンター、場所によっては100均ショップでも不織布フィルターは売っていると思います。
こちらでカバーすることによって油汚れが直接付着することが防げます。なるべくなら1ヶ月毎に交換しましょう
ただし、専門業者によるとこの不織布フィルターを付けると、換気の性能は若干落ちるようです。
②10分前から換気して風の流れをつくっておく
調理する10分前に換気扇を作動させておき、予め風の流れを動線としてつくっておくと、調理中に飛び散った油が、確実に換気扇に吸いこまれます。
気流があることで、調理の熱で気化した油の飛散を最小限に留め、換気扇から外へ流れやすくなります。
まとめ
・換気扇掃除の前に必ず、コンセントを抜いておく。
・換気扇の油汚れは周囲にこびりつくリスクがあるので必ず、ビニール袋や新聞紙で周囲やシンクタンク内を養生する。
・しぶとい油汚れは、重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性溶剤が落としやすい。
・アルカリ性溶剤は手肌が荒れる原因となるので必ずゴム手袋を着ける。