車のメンテナンスや修理などで、お手軽に瞬間接着剤を使うことが結構ありますよね。
しかし、工作や修理をしていてうっかりガラステーブルや窓ガラス・車のフロントガラスなど、瞬間接着剤がついてしまうこともあります。
ガラスに瞬間接着剤がつくと、目立ってしまうので困りますよね。
そこで今回は、『ガラスについた瞬間接着剤の落とし方』についてご紹介します。
ガラスに瞬間接着剤がついてお困りの際は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
瞬間接着剤のを落とす際のポイント
市販されている瞬間接着剤の主成分は、有機化合物の「シアノアクリレート」です。
瞬間接着剤といえば、アロンアルファやセメダインがメジャーですね。
商品名が、瞬間接着剤ならば、主成分はシアノアクリレートになります。
このシアノアクリレートは以下のような性質があります。
シアノアクリレートの性質
- 少量の水分で固まる
- 冷たいと固まりにくく、温風をあてると固まりやすくなる
- 40~60度のお湯につけたり、温めると剥がれやすくなる
- アセトンで剥がれやすくなる
上記から、瞬間接着剤を取るには、「40~60度のお湯などで温めて取る」「アセトンを使って取る」のいずれかの方法が有効です。
瞬間接着剤を取るときは、瞬間接着剤の性質を利用し、過度な力は加えずに、丁寧に取り除きましょう。
ガラスについた瞬間接着剤の落とし方
①瞬間接着剤はがし液を使用する方法
安全に、きれいに取るのなら、市販の瞬間接着剤のはがし液が一番おすすめです。
瞬間接着剤を使った作業をするときには、常備しておきたいですね。
「はがし液」には、たくさんの種類がありますが、必ず瞬間接着剤専用のはがし液を使うようにしましょう。
【用意するもの】
✔ 市販の瞬間接着剤はがし液
✔ 布
✔ (必要であれば)コーティング剤
手順
- 市販の瞬間接着剤はがし液の説明書に沿って、作業を行います。
- 瞬間接着剤を取った後、ガラスを水拭きします。
- ガラスをから拭きし、必要ならコーティング剤をつけましょう。
窓ガラスに、液体のはがし液を使う際には、ラップで密閉すると良いでしょう。
小さな子どもがいる場合も、うっかり触ってしまう危険性がありますのでラップで密閉することをおすすめします。
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②除光液を使って溶かす方法
マニキュアを使う人しかもっていないかもしれませんが、除光液には「アセトン」という瞬間接着剤を溶かす成分が含まれているものがあります。
アセトンは、瞬間接着剤専用のはがし液にも含まれており、接着剤汚れに効果抜群です。
しかし、アセトンは量が多くなると有害ですので、使用の際は換気を行い、取り扱いには十分注意しましょう。
また、最近ではアセトンを含まない「アセトンフリーの除光液」も増えてきましたので、使用する際はアセトンを含むものを用いましょう。
【用意するもの】
✔ 除光液(アセトン入り)
✔ ラップ
✔ 布
✔ (必要であれば)コーティング剤
手順
- 瞬間接着剤がついたところに除光液をつけ、ラップなどで密閉します。
- 瞬間接着剤が溶けてきたら布でふき取ります。
- ガラスを水拭きします。
- さいごに、ガラスをから拭きし、必要ならコーティング剤をつけましょう。
車や家の窓ガラスについた瞬間接着剤を落とす場合、除光液をつけてからラップで密閉しましょう。
ラップでぴったりとパックをすることによって、成分が染み込みやすくなります。
③オレンジオイル入りの洗剤で溶かす方法
オレンジオイルは、瞬間接着剤の主成分であるシアノアクリレートを溶かす性質があります。
ガラスのコーティング剤を溶かす心配もないため、コーティング剤がついているガラスにも安心して使うことができます。
しかし、オレンジオイルの含有量よっては、つけ置きの時間がかかるので、他の方法より時間がかかる方法になります。
【用意するもの】
✔ オレンジオイル入りの洗剤
✔ ラップ
✔ 布
手順
- 瞬間接着剤がついたところにオレンジオイル入りの洗剤をつけ、ラップで密閉します。
- 瞬間接着剤が溶けるまでつけ置き、布でふき取ります。
- ガラスを水拭きします。
- さいごに、ガラスをから拭きしましょう。
オレンジオイル入りの洗剤を使うので、人体にもガラスにも優しい方法になります。
窓ガラスにオレンジオイルの洗剤を使うときも、垂れてしまうので、ラップで密閉しましょう。
アセトンの臭いが苦手な人やご家庭に小さい子どもがいるなどの場合におすすめの方法です。
瞬間接着剤を落とす際の注意点
①こすったり、削ったりしない
ガラスは瞬間接着剤がつきにくい性質があるため、無理に落とそうとしなくても、時間がたてば、自然にはがれてくれます。
中には、カッターやヘラなどを使って削って取る方法もよくすすめられますが、ガラステーブルや車の窓ガラスにはコーティング剤がついている場合が多く、コーティング剤を傷つけてしまうこともありますので、無理に取ることはおすすめしません。
安全のために、むやみにこすったり、削ったりは控えた方がいいでしょう。
②パッチテストをする
ガラステーブルなどガラスの家具は、樹脂コーティングされていることがあります。
瞬間接着剤を剥がす際に用いるアセトンは樹脂を溶かす性質がありますので、目立たないところで試してから使用してください。
もし、パッチテストの結果が悪ければ、専門の修理屋さんに持っていきましょう。
③ガラスを温めるのは危険
瞬間接着剤は、お湯やドライヤーで温めると、はがれやすくなる性質をもっています。
しかし、身近にある窓ガラスやガラスの家具は熱を伝えやすくなっており、過度に温めることで火傷や破損の危険があります。
そのため、熱湯やドライヤーは使用しないようにしましょう。
④純粋なガラス製品ではない場合は自分で対処しない
瞬間接着剤がついたガラス家具が、純粋なガラスではない可能性もあります。
ガラスにアクリルや樹脂が混ざっている場合は、瞬間接着剤によって家具が溶けてしまうかもしれません。
純粋なガラス製品ではない場合は、家具屋さんなどの専門の修理屋さんに頼むことがおすすめです。
まとめ
まとめ
✔瞬間接着剤の主成分はシアノアクリレート。
✔ 瞬間接着剤は、40~60度のお湯につけたり、アセトンを使うことで取れやすくなる。
✔ 瞬間接着剤専用のはがし液で取ることができる。
✔ 除光液で瞬間接着剤を溶かして取ることができる。
✔ オレンジオイル入りの洗剤で瞬間接着剤を溶かして取ることができる。
✔ 瞬間接着剤を取るために、こすったり、削ったりするのは厳禁。
✔ 使用前に、目立たない場所でパッチテストする。
✔ 熱湯やドライヤーは危険なので使用しないようにする。