【朱肉の落とし方】服・紙・机・壁についた朱肉の汚れをとる方法【必見】

 

大切な場面で使われる「朱肉」。

 

しかし、「うっかり朱肉を服につけてしまった!」という方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

白いシャツなどにつけてしまった場合、本当に目立ちます…。普通に洗濯しても跡が残ってしまうし、どうすれば良いのでしょうか?

 

また、服以外にも子供がいたずらして壁や床につけてしまうこともあります。こうなったらどうして良いかわからずとても困ってしまいますよね。

 

 

今回は、そんな困ったときに役立つ『朱肉の落とし方』についてご紹介していきます。朱肉汚れでお困りの際はぜひ参考になさってください。

 

朱肉の汚れは「最強の汚れ」と呼ばれている!

 

シミの中でも最も落ちにくいと言われているのが、朱肉の汚れです。

 

そもそも重要な書類には、なぜ朱肉を使用するのでしょう?

 

それは、長期間保存しても変質せず、偽装もしにくい為です。

 

ですので、朱肉を完全に落とすことは不可能です。

 

残念ではありますが、完璧を求めずにある程度まで落として、薄く・目立たなくすることを目標に朱肉を取る方法を説明していきます。

 

シミの種類と朱肉の成分

 

シミを落とすには、そのシミの成分を知ることも大切です。

 

シミは3タイプあります。

 

  • 水溶性のシミ
  • 油溶性のシミ
  • 不溶性のシミ

     

    朱肉の成分を調べることで、どのタイプのシミか考えることができます。

     

     

    朱肉の成分

    顔料・ヒマシ油・松脂・白蝋・もぐさ・パンヤ・和紙

     

    成分を見てみると、ヒマシ油、松脂、百蝋は油溶性と言えそうですが、顔料は不溶性のシミで、水にも油にも溶けない為、本当に厄介な成分です。

     

    以上のことを踏まえて服、紙、机、壁についた朱肉の落とし方を順にみていきましょう。

     

    服についた朱肉の落とし方

     

    ここでは、服についた朱肉の落とし方について解説しますが、色落ちをする衣服にはシミ抜きはオススメできません。

     

    輪ジミができたり色褪せたりする可能性があります。

     

    不安な方は、無理に自己処理せず、クリーニング専門店にお願いしましょう。

     

    ①台所用洗剤と固形石鹸を使った落とし方

     

    【用意するもの】

    ✔ 台所用洗剤

    ✔ 固形石鹸

    朱肉の落とし方

    1. 朱肉のついた部分に台所用洗剤を直接かけてもみ洗いしすすぎます。
    2. 固形石鹸をこすりつけて、ぬるま湯にしばらく浸します。
    3. その後、再び固形石鹸をこすりつけて軽くもみ洗いをしてからすすげば完了です。

     

     

    ②除光液を使った落とし方

     

    【用意するもの】

    ✔ タオルや古着

    ✔ 除光液(クレンジングオイルでもOK)

    ✔ 綿棒 or 使い古した歯ブラシ

    ✔ 固形石鹸

    朱肉の落とし方

    1. 朱肉がついているところの裏に使わなくなったタオルや古着などをあてます。
    2. 除光液を綿棒や使い古した歯ブラシにつけて、裏にあてたタオルや古着などに移すように、優しく叩きしします。
    3. その後、再度、固形石鹸をこすりつけて軽くもみ洗いをしてから、すすげば完了です。
      (※アセテート、トリアセテートの衣類には使用しないでください)

    以上の方法でも落ちない場合は、台所用洗剤をつけてもみ洗いし、軽くすすいで通常の洗濯をしてください。

     

     

    ③ベンジンを使った落とし方

     

     

    ベンジンは、シミ抜き剤として家庭用や業務用で使用されています。

     

    通常では落としにくい、油分や脂肪分の多いシミに効果的です。

    【用意するもの】

    ✔ ベンジン

    ✔ タオルや古着

    朱肉の落とし方

    1. まず、シミの裏に使わなくなったタオルや古着などの布をあてます。
    2. もう一枚、タオルを用意し、そこにベンジンを染み込ませて、シミの部分を軽く叩きます。
    3. シミが目立たなくなってきたら、今度はシミの周りを内側に向かって叩き、輪郭を目立たないようにぼかしていきます。
      ベンジンで溶けだしたシミがタオルに移ってくるので、タオルは常にきれいな面を使用するようにして下さい
    4. 水洗いできる製品は、さいごに通常洗濯をしましょう。
      (※できない製品は、そのまま乾かしてください)
     【注意点】

    • 原油から精製した可燃性の高い揮発油の為、必ず換気をして作業をしましょう。
    • 引火性が高いので、ライターやマッチ、ガスコンロ、暖房などは使用しないでください。
    • マスク、手袋、メガネをして皮膚を保護した状態で行ってください。

     

    ベンジンの価格は、ばらつきがあります。

     

    品質の良くないものだと生地を傷める可能性がありますので、精製度の高い良質なものを使用しましょう。

     

    紙についた朱肉の落とし方

     

    紙についた朱肉の落とし方は以下のように行います。

     

    【用意するもの】

    ✔ 砂消しゴム

    ✔ 普通の消しゴム

    朱肉の落とし方(紙)

    1. 砂消しゴムで、表面を削り落とします。
    2. 仕上げに、普通の消しゴムで表面を軽くなでます。
     【注意点】

    • これは厚い紙の場合に限りますので、薄い紙の場合は破れたり穴があいたりする可能性が高くなります。

     

     

    机についた朱肉の落とし方

     

    机についた朱肉の落とし方は以下のように行います。

     

    【用意するもの】

    ✔ ティッシュ

    ✔ 研磨剤入り歯磨き粉

    朱肉の落とし方(机)

    1. まず、ティッシュで朱肉を拭き取ります。
    2. 研磨剤入りの歯磨き剤をティッシュにとり、水を含ませながら磨きましょう。
     【注意点】

    • 除光液は、有機溶剤なので、樹脂コーティングのテーブルでは、表面に曇りが出ることがあります。

     

    壁についた朱肉の落とし方

     

    机についた朱肉の落とし方は以下のように行います。

     

    【用意するもの】

    ✔ 歯磨きブラシ

    ✔ 研磨剤入り歯磨き粉

    朱肉の落とし方(壁)

    壁の素材がクロスの場合は、歯磨きに研磨剤入りの歯磨き粉をつけて、ゆっくりこするだけでOK。

     【注意点】

    • シンナーなどは材質が剥げてしまう原因になるので使用しないようにしましょう。

     

    なかなか薄くならなくて、どうしても気になる場合は、思い切ってクロスを貼り換えてしまった方がいいかもしれません。

     

    まとめ

    まとめ

     

     朱肉に含まれる顔料は、不溶性のシミで落とすのが非常に困難である。

     

     完全に落とすのは不可能なので、薄くするのを目標にする。

     

     服についた朱肉を落とす方法は、以下の3通りである。

     

    1、台所用洗剤と固形石鹸を使ってもみ洗い

    2、除光液やクレンジングオイルを使って優しく叩きだす

    3、ベンジンで優しく叩きだす。(ただし、換気をして、火器を使用しない。マスク、手袋、眼鏡を着用)

     

     紙についた朱肉は、砂消しゴムで削り落とすと良い。

     

     机、壁についた朱肉は、研磨剤入りの歯磨き粉で優しく擦ると良い。

     

     

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