赤ワインをお家で飲んでいる時、グラスを倒しちゃってこぼすことはないでしょうか?
フローリングならまだしも、畳の部屋で飲んでいた時…畳の上に赤ワインをこぼしてしまったら大惨事ですよね。
風邪、治りかけでワイン飲んだら、グラスに手引っ掛けて畳にこぼした⤵︎ pic.twitter.com/vfVtmAwfUS
— 平沢健司(平沢バレンティーノ) ギャグ漫画家 (@kentakun666666) February 2, 2019
大慌てで拭いても、畳に染み込んだ赤ワインはそう簡単には消えません。
そこで今回は、お家で簡単にできる『畳についた赤ワインのシミの落とし方』をご紹介していきます。
お困りの際はぜひ参考にしてみてください!
目次
赤ワインによるシミが落としにくい理由
赤ワインのシミは、汚れを落とすプロのクリーニング屋さんでも厄介だと言われているほど落としにくい汚れと言われています。
その理由は、赤ワインの原料であるブドウには、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」が豊富に含まれているからです。
アントシアニンは、赤ワインのキレイな「赤色」の色素成分になりますが、これが繊維に付くと吸着されるため、一度しみ込んだらなかなか取れなくなります。
さらに、時間が経てば経つほど酸化して、より落としにくい厄介なシミとなってしまいます。
そのため、赤ワインをこぼしてしまったら、放置せず、すぐに対処することが大切です。
畳に赤ワインをこぼした時の対処法
ワインをこぼしてしまったら、まずはシミとなってしまう前すぐに水分を拭き取りましょう。
そして畳の繊維の奥に染み込んだ水分は、塩や小麦粉などを使用して吸い取るのがおすすめです。
具体的な手順は以下の通りです。
【用意するもの】
✔ 乾いた雑巾やタオル(あればペットシーツ)
✔ 塩や小麦粉もしくはベビーパウダー
✔ 使い古しの歯ブラシ
手順
- 赤ワインをこぼしたらすぐに、雑巾やタオルなどで上から覆うように水分を拭き取ります。
※ゴシゴシと擦ってしまうと、畳を傷めたり赤ワインを広げてしまう恐れがあるので、迅速かつ慎重に行いましょう。もしペットシーツがあれば、吸水面を下にして、赤ワインの水分を吸い取るのも良いでしょう。 - 畳の繊維に入り込んだ赤ワインには、塩や小麦粉、ベビーパウダーのいずれかを上から汚れが見えなくなるほどたっぷりとまき、水分を吸い込ませます。
- 古い歯ブラシを使って、畳の目にそって優しく掃き出します。
- さいごに畳の目に沿って掃除機で吸い取りましょう。
この方法で、出来る限り水分を吸い取ってしまいましょう。
以上の方法で、もしワイン染みができてしまった場合は次に紹介する方法でワインの染み抜きを行ないましょう。
畳に赤ワインがついた時のシミ抜き方法
対処法のところでご紹介した方法で赤ワインを吸い取ってもシミが残ってしまった場合には、漂白剤を使用してみましょう。
漂白剤には、酸素系漂白剤に塩素系漂白剤とありますが、畳にはアルカリ性の塩素系漂白剤は使わない方が良いでしょう。
酸素系漂白剤にも液体タイプと粉末タイプとあり、「液体タイプは弱酸性」「粉末タイプは弱アルカリ性」と性質が異なります。
そのためシミ抜き力が強いのは・・・
【 塩素系漂白剤>粉末タイプの酸素系漂白剤>液体タイプの酸素系漂白剤 】
の順となりますが、畳に優しい漂白剤はその逆の順番になります。
以上のことから、畳のことを考えると、まずは弱酸性の液体タイプの酸素系漂白剤から試してみるのが良いでしょう。
①液体タイプの酸素系漂白剤を使ったシミ抜き法
【用意するもの】
✔ 液体タイプの酸素系漂白剤
✔ 50℃程度のお湯
✔ 使い古しの歯ブラシ
✔ 乾いた雑巾やタオル 2枚以上
手順
- 50℃前後のお湯200㏄に、液体タイプの酸素系漂白剤を大さじ1程度入れてよく混ぜます。
- その液体を歯ブラシにつけて、畳の目に沿って優しく塗っていきます。
- 水に濡らしたタオルを固く絞り、上からトントンと優しく叩きます。
- シミが残っていれば、②~③を繰り返します。
- 乾いたタオルと、水で湿らせたタオルで交互に優しく叩くように拭き、漂白剤の成分を拭き取ります。
- カビが発生しないように、扇風機やドライヤーの熱を少し離れたところからあてて、しっかりと乾かします。
②粉末タイプの酸素系漂白剤を使ったシミ抜き法
酸性の液体タイプで落とせなければ、弱アルカリ性の粉末タイプの酸素系漂白剤を使ってみましょう。
液体タイプより漂白力が高まります。
方法は液体タイプと同じになりますので、上記方法を参考にしてみてください。
③白ワインを使ったシミ抜き法
赤ワインに含まれる色素成分のポリフェノールはアルコールに弱いため、白ワインをかけると良いと言われています。
しかし、残念ながらこの方法ではシミ抜きの劇的な効果は期待できません。
とは言え、「家に漂白剤がないけど、白ワインがある!」という時にはダメ元で試してみても良いかもしれません。
【用意するもの】
✔ 白ワイン
✔ 雑巾やタオル 2枚以上
手順
- 白ワインをアルコールが飛ばない程度に少し温めます。
- 温めた白ワインを布やタオルに染み込ませ、赤ワインをこぼした畳の上から叩くようにして拭きます。
- 汚れが浮き出てきたら、別の雑巾やタオルで吸い取ります。
- これを数回繰り返します。
- カビが発生しないように、扇風機やドライヤーの熱を少し離れたところからあてて、しっかりと乾かします。
畳はとても繊細なので、シミ抜きは慎重に行う必要があります。
「行う前には必ず目立たないところで試してから行うこと」「畳の張り替え前のダメ元の気持ちでチャレンジしてみること」をおすすめします。
自分でやって畳を傷めてしまう前に、畳の掃除の専門店へお願いするのも良いかもしれません。
畳のシミを抜き時のポイント
畳についた赤ワインのシミ抜き方法をご紹介してきましたが、さいごに畳のシミ抜きで注意したいポイントをいくつか紹介していきます。
注意したいポイント
- 畳にはアルカリ性の洗剤は使わない
重曹や塩素系漂白剤などのアルカリ性の洗剤は、畳の繊維を傷めて黄色く変色させてしまう恐れがあるので、畳への使用は避けましょう。
- 畳を強くこすらない
シミ抜きをする際に、雑巾でゴシゴシと強くこするような行為は絶対にやめましょう。い草がちぎれて傷む原因となります。優しくトントンと叩くように拭きましょう。
- 畳の目に沿って行う
畳への負担を軽くするため、雑巾がけや掃除機がけなどは、畳の目に沿って行うのが基本です。
- 畳に水分を残さない
畳は湿気が大敵!畳を湿った状態のまま放置すると、細菌やカビが発生し増殖してしまいます。しっかりと乾燥させることが大切です。
上記のポイントをおさえて、シミ抜きを行っていきましょう!
まとめ
まとめ
✔ 赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「アントシアニン」が赤色の色素成分であり、一度繊維に吸着するとなかなか取れない性質を持っているため、赤ワインのシミは落としにくい。
✔ 畳についた赤ワインを放置すると酸化しさらに落としにくくなるため、すぐに対処することが大切。
✔ 畳の繊維に入り込んだ赤ワインは、塩や小麦粉もしくはベビーパウダーなどに吸い込ませて、掃除機で吸い取る。
✔ 畳の繊維を傷めて黄色く変色させる恐れがあるため、畳のシミ抜きには重曹や塩素系漂白剤などのアルカリ性の洗剤は使わない。
✔ 畳は非常に繊細なので、まずは弱酸性の液体タイプの酸素系漂白剤を使用し、落ちなければ弱アルカリ性の酸素系漂白剤を試してみると良い。
✔ 漂白剤を使う前には、事前に目立たないところで試してから行う