針と糸を使わずに布を貼り合わせることができる「布用ボンド」。
布同士を貼り合わせるだけなので手芸が苦手な人やミシンを持っていない人でもズボンの裾上げやほつれの修繕、小物の制作などができる便利なアイテムです。
布用ボンドの裁ほう上手先生はマジ便利だよ〜〜〜 pic.twitter.com/SHLi56PXTi
— きゃととととととととと (@kyatototo) June 30, 2017
しかし、布用ボンドで貼り付けた後にズボンの裾を元に戻したかったり、小物をアレンジし直したいときなど、剝がしたいと思うこともあるはず。
そんなとき無理に剥がしてしまうと布地がダメになってしまう可能性が非常に高く、ダメになってしまうくらいならと諦めたことがある人もいるのではないでしょうか?
また、布用ボンドを剥がした後の剥がし跡も気になります。
裁縫上手の跡って消せないのかな pic.twitter.com/pjQ9F7nWkO
— 霧崎@TGS (@Kirarman13) February 11, 2019
しかし、実は家にあるものや手軽に入手できるもので簡単に布用ボンド剥がす&跡を落とすことができるんです。
今回は、『布用ボンドを綺麗に落とす方法』をご紹介していきます。お困りの際はぜひ参考にしてください!
目次
簡単にできる布用ボンドの落とし方
①除光液を使った方法
除光液はマニキュアなどのネイルエナメルを溶かして剥がしてくれるものですので、布用ボンドなどの接着力を落として剥がしやすくしてくれます。
剥がす際に除光液を染み込ませたコットンを当てながらゆっくりと剥がしましょう。
【用意するもの】
✔ 除光液
✔ コットン
✔ ぬるま湯
手順
- 布用ボンドを剥がしたい部分に除光液をかけて染み込ませます。
- 上からコットンをかぶせて乾きにくくして数分放置します。
- 布用ボンドの端が少し浮いてきたら除光液のついたコットンを当てながら、ゆっくりと剥がしていきましょう。
- 剥がし終わったらぬるま湯で軽くすすぎます。
注意点としては除光液を使用するため布の種類や柄物、色落ちのしやすい素材などに使用すると色が抜けてしまう可能性があります。
そのため、使用する前に目立たない場所でパッチテストをすることをお勧めします。
手芸で使う布用ボンド、除光液ダバダバ使えばキレイに落ちるぞ。
— ヌイ@限界白ヒツジ (@Nui_J13) January 11, 2019
②アイロンを使った方法
アイロンのスチーム機能を使って布用テープの粘着力を落とすことで、剥がしやすくすることができます。
布用ボンドはアイロンを当てることでしっかりと粘着してくれるものもありますが、この方法はアイロンを当てるのではなく、スチーム機能の蒸気のみを使用します。
そのため、「アイロンを使うと余計にくっついてしまうのでは?」と不安になってしまう人でも安心して試すことができます。
【用意するもの】
✔ アイロン(スチーム機能のついたもの)
手順
- アイロンのスチームを剥がしたい部分に当てます。
- 冷めないうちにゆっくりと剥がします。
- 完全に剥がれるまで1〜2を繰り返しましょう。
③お湯を使った方法
かなり熱めのお湯につけることで粘着力が弱まり剥がしやすくなります。
剥がしている途中で冷めて剥がれにくくなった場合は、再度お湯につけて温め直すことで剥がしやすくなりますので、無理やり剥がさないようにしましょう。
【用意するもの】
✔ お湯(50〜60度前後の熱いお湯)
✔ 桶
手順
- 桶にお湯を布が浸かる程度まで入れます。
- ボンドを剥がしたい部分の布をお湯につけます。
- 数分放置してからお湯から出します。
- 端からゆっくりと剥がしましょう。
注意点としては、温度の高いお湯を使用するので火傷には十分に注意するようにしてください。
100均の布用ボンドってお湯で取れちゃうんだね😱衣装お湯で洗ってたらいろんなとこ取れた😱
— 雪見💄C97④セイバーオルタ (@yukky_333) December 3, 2017
④エタノールを使った方法
消毒などで使用するエタノールをボンドの部分に染み込ませることで、布用ボンドの粘着力が落ち、剥がしやすくなります。
【用意するもの】
✔ エタノール
✔ コットン
手順
- 剥がしたい部分にエタノールをしっかりと染み込ませます。
- 数分放置して粘着力を弱めます。
- エタノールをコットンに染み込ませたものを当てながら端からゆっくりと剥がしましょう。
注意点としては、エタノールは布の種類によっては色を落としてしまう可能性がありますので、目立たない端の部分などで色落ちしないかどうか確認してから使用するようにしてください。
また、エタノールは消毒にも使用されるものではありますが、肌がデリケートな人は荒れてしまう可能性がありますので、不安な場合はゴム手袋などを着用することをお勧めします。
作業前にお掃除🌟
無水エタノールとティシュでこびり付いた布用ボンドのベタベタが綺麗になった!カッティングマットもコテアイロンもピカピカになりました✨
無水エタノールの力知らなかった( ꒪﹃ ꒪) pic.twitter.com/pd2t5KWep4— ピッコラクラフト (@PiccolaCraft) October 19, 2018
⑤ベンジンを使った方法
ベンジンは、石油系の液体で染抜きなどにも使用されるものです。
このベンジンを染み込ませることで粘着力を弱めることができますので、布用ボンドが剥がしやすくなります。
【用意するもの】
✔ ベンジン
✔ ゴム手袋
✔ ヘラ
手順
- ゴム手袋を着用して剥がしたい部分にベンジンを染み込ませます。
- 数分放置して粘着力が弱まるのを待ちます。
- 剥がしやすい状態になったらヘラを使って端からゆっくりと剥がしましょう。
注意点としては、ベンジンは石油系のため匂いがとても強く、体調を崩してしまうことがあります。使用する際はしっかりと換気をするようにしてください。
また、布の染料も一緒に落とす恐れがありますので、はじめに目立たない場所で行なってから作業をするようにしましょう。
そのほか、ベンジンは肌にいいものとは言えませんので、使用する際は必ずゴム手袋を着用するようにしてください。
⑥水を使った方法
この方法は完全に乾いていない状態の布用ボンドに有効な方法です。
完全に乾いていない状態のものであれば、水につけて軽くもみ洗いしてあげるだけで布用ボンドを綺麗に落とすことができます。
貼り合わせに失敗した時やボンドが思いがけない場所に飛んでしまったときなどに、すぐに対応することで跡を残さずにボンドを落とすことができるでしょう。
乾いた状態だと水や洗濯に強いように作られているものがほとんどのため、効果を得ることはできません。
また、一度布を水につけると乾くまで作業をすることができませんので、急ぎで作業を続けなくてはいけない場合にはお勧めできません。
⑦接着剤剥がし(剥離剤)を使った方法
ボンドや接着剤などを剥がすために作られた専用の剥がし剤も市販されています。
これを使うことで布についたボンドなどを柔らかくして剥がすことができます。
使用方法は商品によって異なりますが、ボンドのついた部分に塗布してしばらく置いておくだけのものがほとんどですので、非常に簡単に使用することができます。
注意点としては布専用として売られているものはほとんどないため、生地によってはシミのような跡が残ってしまったり、うまく剥がれてくれない可能性もあります。
そのため、テスト的に余り布などに布用ボンドを使用してその上から接着剤剥がしをつけ、布がどうなるか確認してから使用することをお勧めします。
布用ボンドを落とす際にやってはいけないこと
ここまで布用ボンドの剥がし方をご紹介しましたが、布用ボンドを剥がす際にやってはいけないこともいくつかありますのでご紹介します。
①無理やり引っ張る
貼り合わせた布同士や生地についたボンドなどを無理に引っ張って剥がそうとするのは、布地をダメにしてしまう原因になりますので絶対にしてはいけません。
剥がすことに成功したとしても生地が伸びてしまったり、破れてしまう可能性があります。
②消しゴムを使って力一杯こする
プラスチック製品などについたものを剥がす際に摩擦熱を利用して剥がすというものがあるため、布でも同じようにできると思う人もいるかもしれません。
しかし、布は消しゴムなどでこすって剥がそうとすると摩擦熱の影響で布が伸びてしまったり破れてしまう可能性があります。
消しゴムはできるだけ使わないようにしましょう。
③布同士をこすり合わせる
お湯につけて剥がすときなどこすった方が取れやすいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、布同士をこすり合わせることで布用ボンドが剥がれるかといえば、そうではありません。
剥がれてくれないどころか、布が伸びてしまったり、破れてしまう可能性がありますので、こすり合わせは行わないようにしましょう。
素材によっては綺麗に落とすことができない可能性がある
布用ボンドは布を貼り付けるためのものではあるのですが、生地の種類によってはこびり付いて剥がれないものや、シミができてしまうものもあります。
そのため・・・下記をチェックしておくことをオススメします。
- 使用する前に、生地の種類を確認して問題なく使用できるものであるか確認する
- 問題がないとしても余り布などに塗ってみてシミができないかどうかを事前に確認する
使用できない布はボンドの種類によっても異なりますが、サテンなどの薄手の布はシミができやすいため使用するのはお勧めできません。
また、接着することができても薄手の布地は染み込んでしまうため剥がすこと自体も非常に困難になってしまいます。
まとめ
まとめ
✔ 布用ボンドは温めることで剥がしやすくなる。
✔ 除光液やベンジンなどを使用すると温めなくても粘着力を落とすことができる。
✔ 乾いていない状態であれば水だけでも落とすことができる。
✔ 生地の種類によっては色落ちする可能性があるので事前に確認する必要がある。
✔ 無理に引っ張ったり、こすってしまうと布がダメになるので注意が必要。
✔ 生地の種類によっては布用ボンドとの相性が悪い場合がある。