Pタイルは住宅では玄関土間やトイレなどに多く使用され、会社や学校、店舗等にも広く利用されている床材です。
素材は塩化ビニル樹脂や炭酸カルシウムなどの原料から成り、練り合わせて模様を作りながら薄く板状に延ばしていきます。コンポジションビニル床材とも呼ばれ、傷や汚れに強く、耐水性などにも優れているのが特徴です。
このpタイル、日常的に掃除していてもベトついたり、黒い汚れが目立ってきたりしてきますよね。
お店はやたら白いけど、汚れが目立つね=。 白いPタイルの汚れを効果的に落とす方法はない?
— タツヤ ジュエリー (@tatuya_jewelry) December 28, 2010
今回はPタイルの掃除方法と汚れの防止対策をご紹介していきます。汚れでお困りの方はぜひ今回ご紹介する方法をお試しください!
目次
Pタイルにつく汚れの原因
Pタイルの汚れは、主に埃や足裏の皮脂が床に付着することが原因です。
ほかにも、湿気によるカビ、キッチンであれば調理のときの油汚れ、ワックスの劣化による黒ずみが挙げられます。
特にこの黒ずみはワックスを塗り替える必要があるので大変です。
それではまず、黒ずみ以外の汚れの掃除方法からご説明していきます。
Pタイルの掃除方法
①重曹
重曹の成分は弱アルカリ性ですので、油汚れや水垢、皮脂の汚れなど、酸性の汚れを中和して落とすことができます。また、カビにも有効です。
【用意するもの】
✔ 重曹
✔ 雑巾
手順
- まずは重曹水を作ります。
重曹は溶けにくいので、30℃くらいのぬるま湯を使います。ぬるま湯に重曹を入れ混ぜましょう。 - 重曹スプレーと汚れに吹きかけます。
- 水にぬらした雑巾を固く絞り、汚れを拭きとります。
②セスキ炭酸ソーダ
重曹よりも強い洗浄力を発揮するのがセスキ炭酸ソーダです。
こちらも弱アルカリ性です。スプレーボトルの溶液と、粉の2種類が販売されています。
粉を購入した場合は、水に溶かして使用してください。重曹と違い、水に溶けやすいので、お湯である必要はありません。
このときは水500mlに対して大さじ1~2杯のセスキ炭酸ソーダを溶かしてください。掃除の仕方は重曹と同じです。
【用意するもの】
✔ セスキ炭酸ソーダ
✔ 雑巾
手順
- セスキ炭酸ソーダを汚れにスプレーします。
- 水を固く絞った雑巾で汚れを拭きとります。
③酸素系漂白剤
こちらも弱アルカリ性なので、汚れに有効です。
ただし、溶液が濃すぎるとワックスを剥がしてしまうので、扱いには注意してください。
【用意するもの】
✔ 酸素系漂白剤
✔ 雑巾
手順
- 酸素系漂白剤大さじ1を、熱めのお湯(40℃くらい)にしっかりと溶かします。泡だて器などを使って溶かすとよいでしょう。
- 雑巾を溶液につけ、固く絞ります。手が荒れないようにゴム手袋を必ず着用してください。
- 雑巾で汚れを拭きます。
- さいごに水拭きをすれば完了です。
④中性洗剤
ちょっとしたカビなら中性洗剤でも落とすことができます。
【用意するもの】
✔ 中性洗剤(食器用洗剤など)
✔ 雑巾
手順
- バケツ1杯に対して小さじ1杯の目安で中性洗剤を加え、溶液を作ります。
- 溶液につけた雑巾を固く絞り、汚れを拭きます。
- 水拭きをします。
界面活性剤が入っており泡立つことがありますので、最後の水拭きはしっかり行いましょう。
⑤アルカリ電解水
アルカリが油汚れを落とす性質を利用した掃除方法です。
アルカリイオンを含んだ水で、スプレーボトルタイプが市販でも販売されています。水なので、二度拭きする必要がないので楽です。
【用意するもの】
✔ 中性洗剤
手順
- スプレーを汚れに拭きつけます。汚れがひどい場合は1分ほど待ちます。
- 乾いた雑巾で拭きとります。
ただし、アルカリにはアルミ製品を劣化させる性質がありますので、近くにアルミ製のものがある場合は移動させてから使用してください。
⑥アルコール
カビにはもちろん、アルコールには油を溶かす性質もあるので、油汚れも落ちます。
こちらも2度拭きの手間がいりませんので、スプレーをして乾拭きするだけです。
キッチン用の除菌スプレーなど販売されていますので、そちらを使用してください。
無水エタノールが販売されていますが、こちらは油汚れは取れますが、揮発性が高いので除菌効果は得られません。カビを取りたいときは水に少し薄めてから使うとよいです。
Pタイルの黒ずみ対策【ワックスがけ】
ワックスが劣化することにより、黒ずみが発生します。
これはワックスの剥離剤を使って、新たにワックスを塗り直すことできれいになります。
そこで、ワックスの落とし方、かけ方を順に説明していきます。
【用意するもの】
✔ ワックスの剥離剤
✔ ワックス
✔ ブラシ
✔ ワイパー
✔ 雑巾
手順
- 床の埃やちり、髪の毛などを取り除きましょう。窓やドアも開けて、風通しもよくしておきます。
- ワックスの剥離剤を説明書きのとおりに希釈します。
- 2の剥離剤を床に撒き、モップや雑巾などで広げます。あまり広い範囲で行うと大変なので、養生テープなどで範囲を決めてから行ってもよいかと思います。
- 説明書きのとおりの時間、そのままにしておきます。
- ブラシを使ってこすっていきます。こすり残しがあるときれいにワックスがかけられないので、しっかり落としてください。
- しっかりと水拭きをします。水を撒いたときはワイパーなどで水を取り除いてください。
- 床の汚水がしっかりと取り除き、べたつきがないことを確認したら床が乾くまで待ちます。
- ワックスを塗ります。Pタイルに使えるワックスを選んでください。液体、シートなどあります。ムラが出ないように2度拭きがおすすめです。
- 乾くまで待ったら完成です。
Pタイルの汚れ対策
【対策1】テーブルや椅子の脚につけたゴム製キャップやキャスター、スリッパの裏に注意
ゴム製の脚キャップによって汚れることがあります。ゴム製ではなく、フェルトなどに替えてみましょう。
また、キャスターにホコリなどの汚れが巻き込まれ、それが原因で床を汚してしまいます。
定期的にキャスターの掃除をすることをお勧めします。
同様に、スリッパの裏に埃や汚れが付いたままで歩くのも、床に汚れをつけてしまう原因になりますので、スリッパの裏の掃除もマメに行いましょう。
【対策2】 湿気、水分に注意
カビが生える原因は、酸素、20~30℃の温度、たんぱく質の栄養源、80%の湿度です。
この条件を満たすとカビが生えてしまうので、栄養源となる汚れや湿気を対策すればカビは生えにくくなります(前半の二つは、人が生活している上ではどうにもできませんので)。
ウェットタイプのお掃除シートで普段から汚れを取り除き、湿気がひどいときは換気を心がける、除湿剤を置くなどの対策をしましょう。
【対策3】定期的なワックスがけ
日々の生活でワックスは少しずつすり減っています。
ワックスを年に1回することで、傷や汚れから床を守り、つやのあるPタイルを維持することができます。
直射日光が当たると表面の膜が劣化するので、カーテンなどできちんと対策をおこなってください。
【対策4】日々の掃除を心がける
埃や汚れをそのままにしておくことが後々取りにくい汚れとなるので、日ごろから掃除機、ドライシートによる掃除、こまめな水拭きなどを行うとよいでしょう。
まとめ
まとめ
✔ 油汚れ、カビなどの汚れには、重曹、セスキ炭酸ソーダ、酸素系漂白剤、中性洗剤、アルカリ電解水、アルコールを使用し、取り除くことができる。
✔ 黒ずみの汚れはワックスの劣化による汚れ。ワックスを剥がし、かけ直すことできれいにできる。
✔ 汚れがひどくならないように普段からこまめな掃除を行い、汚れが付着しやすい家具の脚、キャスター、スリッパなどの汚れには注意する。